第47話 (帝国に特使を出す)
王国歴 181年 2月
王国は内乱で混乱していた体制を整え、目途がたち帝国に対して
どの様な条件にするか、先王や王配と陛下は連日会議をしていた
「お父様 帝国より宣戦布告の戦争では無いのですが、3200名の兵士と
大将も居たから、賠償金の請求に成りますわよね?」
「交渉するにしても 政治経済に強くない者でないと 勤まらないのと
帝国の事だ 特使の暗殺も企むだろうな 人選が難しい」
「因みに アイリーン 特使に志願する事は 流石に出来ないぞ」
「わたくしの本音は行きたいですが 王国の政治を放り出す事は
流石に出来ませんわ」
「アイリーン 僕が帝国に特使として 行きましょう」
「クリスなら 特使として十分任務を果たせると思うが 護衛が な
ボルツマン兄弟としても 難しい」
「お父様 ライラックに国選依頼を 出してみます 只 受けて貰えるかは
分かりませんが・・・」
「一度 確認をしてみます」
ーーーリーナ いま念話して大丈夫
ーーー大丈夫だよぉ~
ーーー前に話していた 特使の護衛依頼の件 なのですが
ーーー一度 会ってお話ししたいので 王宮に来て頂けないでしょうか
ーーーいいよぉー 何時にする~
ーーー今日 皆さん来れますか 色々と積もる話も有りますし
ーーーいいよぉー 全員で訪問するねー
カリーナに出かけるから、食事は不要と伝えて、ライラックは王宮に向かい
王城の南口に着いた途端に、またリーナは連れて行かれてしまう
「リズはストレス 貯めまくり リーナと会うと 箍 外れる」
「あほな事ゆうてる暇 あらへん さっさと付いて行こう」
何時もの王族専用の会議室で、話し合いが始まり
先王・クリス王配・ボルツマン兄弟が会議に参列していたので、跪いて臣下の礼を
してお言葉を待っていた
「来て貰った理由は 帝国に赴く特使の護衛を ライラックに依頼したいのですが
受けて貰えないでしょうか?」
アリスが何時もの様に、話しを進めようとするのを、リーナは手で止めて
「特使はどなたを 予定されていますのー」
「クリス エクルストンです 護衛部隊としてフリッツ ボルツマンと
ヨハン ボルツマンを筆頭に 精鋭部隊を組む予定にしています」
「交渉しだいでは 帝国は見せしめの為 特使の暗殺の可能性も有りますわ」
「隊列は 王国の家紋入り馬車 帝国兵の遺品馬車1台 護衛の兵士は
両師団の精鋭10~20名位の規模で考えていますわ」
「暗殺かぁ 陛下 特使を安全に王国に戻す事が 最優先ですよね」
「そうです」
「ライラックが護衛依頼を受ける場合 条件が有ります」
「特使を守る為 護衛の兵士は ボルツマン兄弟2人だけにして貰います」
「それと馬車の御者は ライラックが交代で務めますねー」
「どうしてですか」
「簡単な話しだよぉー 帝国が特使の暗殺を仕掛けて来た時 撤退するのに
王国軍の兵士が ゾロゾロ歩いていたら逃げ切れなくて 戦闘が始まる
兵士に戦死者が出るよ」
「馬車は全て破壊する 邪魔になるし 王家の家紋が有る馬車は
悪用されると面倒ですからね」
「3人なら ライラックは抱えて フライで逃げれるからね」
「アイリーン陛下 帝国が余りにも舐めた態度を取ったら 実力行使するよ」
「リーナ どんな事をする気ですの?」
「そうだねー 山頂を吹っ飛ばす とか 帝王の腰が抜ける程の脅しを
かけないと 王国にちょっかいをするの 諦めないでしょ」
「アイリーン陛下 ライラックの条件を認めますか?」
殿下は参加している親族と関係者を見回してから
「条件通りで 宜しいですわ 馬車は2台 帝国と交渉が纏まりましたら
そのまま 馬車で王都に戻って下さい」
「同行者は先程説明した3人 そしてライラック8人 国選依頼として
護衛依頼を出します」
「依頼遂行中 王国内及び帝国内にて 使節団に対して攻撃が行われた場合
相手を殲滅する事を 許可致します」
「正式に依頼書に付帯事項として記載して ライラックにお渡しします」
「報奨金については 何もなく終わった場合と 帝国より攻撃された場合
難易度が違う為 まだ決める事は出来ませんわ」
「でも 期待を裏切らない報償金になると 思っていて下さい」
リーナ達に向かって、ペろっと舌を出して、笑いながら言っていた
グループ念話で
ーーーリズー 本当は自分が特使をしたかったのでしょう
ーーー貴方達には お見通しですよね わたくしが赴いて
ーーー言い負かしたいくらいですのよ
ーーーリズが赴き 帝王はたいて 帝国 乗っとり 大儲け
ーーーアルフの言う通りになれば良いけど 今まで色々してくれたのだから
ーーー帝国が 嫌がる条件を特使が出して貰えると 良いのだが
ーーーカズト 大丈夫ですわ クリスは解っていて 交渉してくれますわ
ーーーリズ 王配殿下を必ず守るから 安心して結果を待ってて
ーーー吉報を待っていますわ
細かい打合せと、護衛依頼はギルド本部経由で出して貰う事にし、理由は
冒険者はギルドの依頼で請け負う者、これだけはリーナは決して譲る事は無かった
王宮は帝国に早馬で使者を送り、特使が訪問する事を伝え
直ぐに使節団は出発し
70日かけてエアフルトに到着し、アイザック・ボルトン辺境伯と会談を行ない
王配殿下が聞き取った内容には、帝国との貿易に関係する事で、是正する
必要が有り帝王との交渉に入れようと、クリスは考えていた
国境を越え帝国に入り、帝都まで15日の道のりとの事
今日は先頭の御者をリーナとアリスがしていて
「アリスー 帝国に入って5日目になるけど 農民の殆どは奴隷だねー」
「どう見ても 逃亡を防ぐ目的で足枷をしていますけれど 凄く農作業が
し難そうで 効率が上がる訳がありませんわね」
「アリスー リズにこの光景を見せたらダメかな?」
「良いと思いますわ」
リーナは個別念話でリズに
ーーーリズー わたしに感覚共有してくれない 許可しとくから・・・
ーーーいきなり どうしたのですか
ーーー帝国の 農業の実態を 見て貰いたいの
ーーー分かりましたわ 見せて貰いますね
景色を見回しながら
「アリスー 今 共有始めたよ 作っている作物は小麦に見えるけど
違うかな」
「わたくし達も 王国の農業よく知っていますけれど 帝国の農業は
奴隷の数で生産高が決まるみたいですわね」
「それだと 人が増えれば 食い扶持も多くなるから 破綻するよー」
ーーーリズー 見ての通り帝国は穀物生産も 低い 前に御前会議の話しで
ーーー農業生産力の増強と言っていたけど 正解だったねー
数時間帝国の農業を、見て貰ってから念話を終わらして、帝都に
後1日で着く町で宿を取り
クリスと護衛騎士だけにすると危険だから、ライラックと一緒に酒場の
個室で食べていた
「お金は値切っていないのに パンはボソボソ 料理は種類は少なく
味もイマイチ 煮込んでいても肉も固いし 味が沁み込んでいない」
リーナがぼやいていると
「幾ら何でも 値段の割には 美味しくなさすぎ 作物の品質が
悪すぎやんなぁ」
「サラの言う通り 俺達は良く食べるから 食材の状態も良く見るからな」
ーーーリーナ 鑑定の品質チェックについて 話ししても良いか?
リーナに個別念話で尋ねると、目で良いよと言っていた
「クリス王配 ボルツマン兄弟 初めて聞かせる事だけど ライラックは
食料品も鑑定出来るのだよ」
暫くカズトの言った意味が分からなくて、3人はポカンとしていたが
理解が進むとクリスが小声で
「リーナ殿 物の鑑定も出来ると言う お話しの事ですか?」
「はい クリスさんの言う通りです」
「食材の良し悪しも鑑定出来る そして不良品か良品かも 判定出来る
ライラックの鑑定はそれだけでは無いでしょう?」
「良いでしょう 鑑定について他言無用ですよ」
3人は頷いてから
「ライラックの鑑定は 全て 人と物 そして魔物について 詳細に
鑑定出来ます」
ライラックとして、他の最上級称号持ちが、鑑定出来るかどうか
気になっていたので
「質問 フリッツとヨハンは鑑定出来ないの」
「俺達は鑑定出来ない 前に剣紳のスキルで鑑定について 少し
説明が有りましたが・・・」
「お察しの通り 続きですよー 2人とも鑑定は使えます 但し貴方達の
子供達に不用意に教えると ボルツマン家だと守り切れないと思うよー」
「理由は後で教えるからね」
「鑑定はわたし達の間でも 新たなスキルか最上位称号に付く機能か
分からないの だけど 貴方達は剣紳だから コツさえ掴めば使えるよー」
「俺達に 鑑定する方法を教えてくれるのですか?」
「うん 簡単だよー」
それから2人は、リーナにコツを教わり、鑑定を使える様になり
「貴方達の鑑定の能力は スキルの初期鑑定なので 見える範囲は
人物のスキル鑑定だけで メインとサブのスキル名と基本5項目+2項目
そしてスキルの熟練度」
「敵と対峙した時 鑑定してスキルと熟練度で 相手の強さが
大体判るからね」
「因みに ライラックとアイリーン陛下を 鑑定しようとしても
わたし達以外では出来ないからねー」
「わたし達は 仙人指定を受ける前から 熟練度を限界まで上げた後
別の項目を上げて スキルが突き抜けたからね」
「絶対に貴方達には 鑑定出来ないよぉー」
「熟練度を上げる方法は わたし達の子供達にも教えていないから
聞き出そうとしても無理だから」
「これ以上は アイリーン陛下も含めた ライラックの秘密ですから
教える事は 絶対に有りませんよー」
「フリッツ達の鑑定でも 相手と戦う時凄く役に立つから 使いこなして
戦う訓練してねー」
ライラックは美味しくない料理でも、お腹の足しになるので追加注文していた
食べながら鑑定の危険性にについて、3人に説明して納得して貰い
夜も更けていく
翌日、帝国の王城に着き直ぐに案内をされ、貴賓室に通される
リーナはグループ念話で、リズに感覚共有の許可し、交渉の成り行きを
見て貰う事にし
侍従が武装解除を命令して来たが、ライラックは特使の護衛の為、侍従に対して
断固として断り認めさせる
理由の1つは、帯刀していると護衛に見えるからで、ライラックの見栄も有った
特使と2人を守る為、先にフォーメーションを決め特使の右側に
リーナ・カズト・アルフ・アリス、左側にミシェル・カレン・セレス・サラとし
「帝国兵が襲ってきたら、魔法はウィンドカッターでね、理由は血しぶきを上げて
倒れる仲間を見れば、スキが出易いからねー」
「それと、フリッツさん ヨハンさん 貴方達はクリス エクルストン王配を
守る事に専念してね 雑魚はライラックが倒すから」
帝王は謁見の間の有る建物から、人払いを命じて無人として、使節団を
暗殺する事を、考えているみたいに見えていた
侍従長に誘われて謁見の間に赴くと、侍従長は帝王に一礼して謁見の間から
出て行き、リーナはその行動を見て念話で
ーーー全員注意していて 普通侍従長はこの手の謁見で 席を外した事
ーーーなかったよねー
ーーー確かに 共和国の時は 全てで取り仕切っとったね
玉座の後ろにカンナスコルピが居て、入口から玉座まで
兵士が100名程左右に立っており、ライラックは直ぐに鑑定して
全員剣紳だが熟練度は30~40で、余り強いとは思えなかった
ボルツマン兄弟も始めて他人の鑑定が出来た事に、嬉しそうな表情をしていた
帝王が玉座に座っており、宰相が何事かを帝王に囁いてから
「そちが 特使のクリス エクルストンか 何の用件で来訪したのか?」
「初めまして 王配のエクルストンです 帝国兵による王国に侵略した事について
交渉に赴きました」
「ふん 証拠は有るのか」
ーーーこいつ 王国を舐めているねー たかが剣紳で熟練度40のくせに
ーーー暗殺を指示したら 漏らしてしまう程 泣かそう
リーナはそんな事を考えていた
ライラックは、謁見の間に持ち込んだ荷車の上に積んである大きな箱を10個、
フライムーブで帝王の前に置いて、箱の1つを開いてリーナが話し始め
「この箱の中に入っているのは 帝国の将軍の遺品です お検め下さい」
宰相と兵士が箱の中身を見分してから
「帝王 間違いなく将軍が着用していた 鎧と武器です」
そう言うと、元の立ち位置に戻って行き
「それと 他の箱の中身は 帝国兵約3200名の認識票と一部の遺品です」
帝王は、数名の兵士に見分させると
「確かに 我が帝国の認識票です」
と報告が上がった
王国に送り込んだ兵士が、全滅した事を認めざる得なくて
苦虫を噛み潰したような顔をしていた
「王国に侵略した事実を認め 王国は帝国に対して賠償を求めます」
特使が話すと、ライラックは、帝王が使節団全員の暗殺を企み、部下に
命令する勘がして、打合せ通りにクリスと2人を守る位置に移動をする
「帝国は一切の賠償 割譲 等の交渉及び譲歩は一切しない 使節団は
途中で賊に襲われて 死んだ事にする」
「騎士団 使節団を殺せ」
と命令をしたが、特使の近くの騎士は、ライラックの剣士に瞬殺され
少し離れていた兵士は、4人の魔法で切り刻まれて、倒れて行った
帝王が見たのは、特使が死ぬ景色ではなく、身近にいた騎士が
袈裟懸けに切られたり、首を落とされて血しぶきを吹いて倒れる者や
少し離れていた騎士は、全てウィンドカッターで、首や胴体が
切り落とされていき、謁見の間は阿鼻叫喚の様相になり
血臭が充満して来た
ライラックが、討伐するのに掛かった時間は1分程で、200名程居た
騎士は全て倒れており、玉座には腰を抜かした帝王がいた
ーーー全員派手に魔法撃つから 協力して カズトー 山側の壁を
ーーー窓ごと切り取って 外に捨てて
ーーー山の山頂を 特大のファイヤーボールを撃って 破壊して帝王に
ーーー見せつけてみたいのよねー
全員頷いてくれたので、リーナの言う通りにすると、壁が庭に
轟音をたてて崩れ落ちていき、山頂が吹き飛ぶ光景が、帝王には見えていた
リーナは強い殺気を帝王に向けたまま、手のひらにファイヤーボールを出して
「王国に対して ずいぶん舐めた態度ですねー 雑魚の200名の剣士等
見た通り 瞬殺出来るのだよぉー」
「わたし達 全員見ての通り魔法を使えるから 特使殿に対して まだ
舐めた態度を取るなら 帝都を完全に破壊するからねー」
リズより念話連絡がきて
ーーークリスに伝えて貰いたい 交渉はDでお願いと
ーーーわかったー 伝えるね それと クリスティアン カンナスコルピが
ーーー居たから 派手にしたの 帝国はリズのこと 舐め腐っているからねー
ーーーうふふっ 思いっきりやって良いですわ
ーーーリズー 最後まで見ててねー
「クリス王配殿下 アイリーン陛下からの伝言です 交渉はDとの事です」
「ありがとう Dで交渉を進めます」
カンナスコルピが、慌てて帝王に耳打ちしてから
「リーナさん 念話でアイリーン陛下と 話しをされていたのですか?」
「わたし達の念話は 本人が許可をすれば 感覚共有で 見た事 聞いた事
話した事を 本人を通して 全て知る事が出来ます」
「つまり 使節団を亡き者にしようとして 戦い殲滅した事を
アイリーン陛下は 見て聞いていたよー」
「嘘だ 念話は会話だけで無いのか?」
「カンナスコルピ あの時でも わたし達の念話聞こえなかったよねー
更に進化して 相手が許可をしてくれると 自分がその場に居る様に
感じられるの」
「今も わたし達9人は 念話で繋がっているからね 帝王もバカな事
したと思うよぉ~」
「今の話しは 秘密の事でないのか?」
「帝国に あんたが居る時点で ある程度は帝王に筒抜けだと思うから
当たり障りのない所だけ 話ししたのだよー」
帝王は護衛の口のきき方が、近衛兵とは違う事を疑問に思い
「其処の女 王国軍の者ではないのか」
リーナは驚いた顔をして
「カンナスコルピ 言っていなかったの わたし達は護衛依頼を
受けた冒険者 ライラックだよぉー」
驚愕の顔をして、帝王は宰相と見合わせて
「貴様がライラックだと お前達のせいで どれだけ計画が頓挫したか」
憤怒の顔をして見ているが
「ふーん まだライラックを舐めているのだねー カンナスコルピ邪魔すると
痛い思いするから 其処にいな」
ーーーみんなー 帝王に岩落としするよ 交渉のテーブルに着かないと
ーーー殺されると 思わせないとね
リーナとカズトは一気に間合いを詰めて、帝王と宰相に襲い掛かり、カズトは
宰相を抑えつけてから、玉座をフライムーブで壁に叩きつけて破壊し
リーナは帝王を俯せにして両足に岩を落とすと、悲鳴をあげていた
岩を落としてヒールを3回したら、失禁して泣いていた
宰相はリーナの尋問を見て、こちらも失禁して気絶しているし
ーーー帝王は 剣紳で少しだけ使いこなしている
ーーーだから臣下に対して 威張っていられたのだな
ーーー命を賭けた戦いをした事が無いから 舐めていたけれど
ーーー俺はまだ 将軍の方が 武人の意地を 感じ取れたな
カンナスコルピはライラックの姿を見て、魔法の威力・念話の更なる進化を
目の前で見せつけられ、打ちひしがれていた
「帝王と宰相 失禁して臭いから 浄化だけするよー」
カズトは宰相に会議室を用意さして移動し始めると、衛視が出て来たが
帝王は謁見の間の、後始末を命令していた
謁見の間の惨状を見た侍女は気絶し、侍従は青い顔をして吐いているし
衛視は慌てて仲間を呼んでいた
帝王と宰相の反対側に、クリス・エクルストン王配殿下が座り
ボルツマン兄弟とライラックは立っていた
「帝王 アイリーン陛下より 使節団を襲撃した事で条件を変えるとの事です」
「賠償金 王国通貨で1兆園 ギリシウム鉱山の割譲 この2点とします」
「もし 全てを拒否するなら それでも良いですが 王国は小麦の輸出を
禁止とします どちらでも良いですよ」
「5日待ちます それまでに帝国として正式に返事が無い場合
輸出禁止として 直ぐにアイリーン陛下に伝えます」
「今も アイリーン陛下は見て聞いていますから 引き伸ばしは不可能です」
「王国の馬車2台は王城に置いときますが 暗殺を仕掛けられて
信用出来ませんので 帝都の酒場にいます みなさん下城しましょう」
「馬車を破壊したら 小麦の輸出は禁止と アイリーン陛下に知らせます」
リーナが念を押す様に
「わたし達を毒殺しようとしても 何回か経験が有るから 無駄だからねー」
そう言い残して使節団は立ち去って行き、残された2人は
「ライラックは強すぎる これ以上攻撃しても 兵士が死ぬだけだな」
「そうですね 私としても 打つ手がない 将軍が亡くなってしまったのは
痛いですな」
「陛下の御子息 第1王子も討たれてしまうとは わたくしも残念で有ります」
「剣紳のスキル持ち 近衛師団200名も瞬殺された 帝国にとって
かなりの痛手です 回復するまで何年かかるやら・・・」
「カンナスコルピの情報以上に ライラックは進化している 特使の条件を
飲むしか無いと・・・」
「しかし 賠償と割譲は貴族達が 黙ってはおらんな」
「糞 ライラックが関係していると 全て失敗する」
そう言うと帝王は頭を抱えてしまい
「王国の条件を飲んで 賠償と割譲を認めようと思う」
「帝王 それですと 貴族院の反発を招く事になりますが」
「小麦が輸入出来なくなると 国民が餓えて暴動が起きるぞ
冒険者も食べられないと 加わるだろうな」
「帝国近衛騎士団が全滅したのだぞ 貴族院の衛兵だけでは
持ちこたえられない」
「これ以上 帝国を不安定にする事は出来ないのだよ」
「儂は 王国と賠償交渉が全て終わった時 責任を取って退位する
宰相 済まん」
帝王は王国に渡す書類を作り出し、宰相は謁見の間の修理と、遺体を弔い
貴族院の緊急開催を指示していた
酒場の個室で料理と飲み物が用意されると、ライラックは鑑定を始めていた
「クリスー 此処の出ている食べ物 全部毒入っていないからだいじょうぶ」
「リーナ殿は 毒味係ですね」
笑いながら王配が言うと、すかさず
「ライラック 食べる事では 誰にも 負けない 食いしん坊」
「アホな事言っている暇が有るなら さっさと食べような」
楽しく食事しながら、クリスがライラックに話しかけて来て
「先程の 謁見の間で帝王を尋問した時 かなり惨い
やり方をしていましたが 何時もするのですか?」
リーナはアリスを見て、アリスはまたなのと言う顔をしてから
「わたくしから 説明致しますわ アノ取り調べは岩落としと
わたし達は呼んでいます」
「フリッツさんには説明しましたが 再度説明しますわね」
ライラックはどの様な時に、岩落としをするか説明後フリッツから
「今回で2回岩落としを見たが 絶対に言う事を利かせるには
効果絶大だな」
「リーナさん 何故アノ様な・・惨い方法を使用するのですか」
「今回の場合 帝王は王国を舐めていて 最悪なのは使節団を殺せと
命令した事だよ」
「わたしはね 舐めた相手はその場で痛い思いをしないと 仲間も舐められて
攻撃を受ける確率が 上がると思っているの」
「貴方達は 13歳でも有名だったから ギルドで報償金を集られた事は
無いよね わたしは初めての報償金を・・・集られた」
「アリスもアルフも集られた だから足払いで転がしていたよ」
「元々 大魔法使いだから 骨折しても 言い聞かしてからヒールして
直していたよ」
「痛い思いをした奴は 二度と集りにこなかった 帝王も痛い思いもしたから
王国に手を出さなくなると 思うよー」
「そうゆう理由が有ったのですね 詳しく説明して戴き ありがとう」
普通なら敵地を歩き回る事は死に直結するのに、11人で纏まって行動して
帝都の観光をして過ごしていた
昼食をするのに、大麻の匂いのしない店をさがしているが、数が少なく
やっと見つけて食べ始めると
「リーナ 王国に大麻種子の密輸して 帝国は大麻禁止していたよな」
「確かに そう聞いていたけれど クリスさんはどの様に聞いていましたか」
「僕も そのように陛下から聞いていました 大麻の判別は僕には
出来ません でも大麻中毒の解毒薬は ほぼ開発が済んでいます」
「共和国でも 開発は出来ていないから 王国の強みです」
ミシェル達は、黙ってモグモグと食べている
「リーナ 俺達の王国は他国に対して優位に立てるな クリス殿の功績は
アイリーン陛下の外交に 強い力を与えて行くと思う ありがとう」
クリス・エクルストンは、他人から称賛される事が無かったので
カズトの心のこもった言葉に、頬を一筋の涙が流れていた
驚いたライラック全員大慌てで
「クリスさん カズトが気に障る事を言ったのなら 謝ります」
ライラック全員、深く頭を下げていたが、ボルツマン2人は何故王配が
カズトの言葉で、涙を流したのか分からなかった
クリスは、前回の護衛で有った経緯を話しをして、アリスもクリス王配が
涙を流した理由を説明してもらい、理解して貰った
ボルツマン兄弟は改めて、ライラックとエクルストン王配殿下の信頼と言う
絆の強さを感じていた
その頃貴族院の会議は紛糾していて、王国の賠償は受け入れないとの
意見が大勢を占めていて通りそうも無かった、更に大麻が帝国内に蔓延して
帝都の1/6の民は、中毒患者になっていると報告が上がって来た
帝王は今回の失敗で、貴族院の意向を押し切ってまで、意見を通すだけの
力はもう無く
「総意に従う 特使には賠償は 応じられないと 帝国として返事をする」
「その後 我は退位する 後継は第2王子とする 第1王子は死んだ」
帝王の退位と跡継ぎの死亡の報告で、会議は蜂の巣をつついたような
騒ぎになって、収拾がつかなくなったので、暫く休会となった
翌日貴族院の会議が再開され
「賠償も割譲も行なわない 帝国の意思として決定とする」
議長より高々と宣言して閉会になった
「王国から小麦を買えなくなる事は 重大な問題なのに・・・」
「帝王 退位されましたら どうなされますか?」
「幽閉されるかもしれん 息子が帝位について居る間は
殺されないだろう」
「わたくしは 数年第2王子の宰相したら 隠居しますわ」
「そうか 王国は強い冒険者を輩出したものだ 最後の仕事に向かうから
付き合ってくれるか」
「勿論です 帝王」
宰相は貴族院で決定された議題を、帝国書式の公文書を作り、再度確認を
貴族院にして貰った
「帝王 文書内容を貴族院にて 確認して貰いました しかし帝王これで
今後帝国が飢饉になっても 貴族院の責任になりますなぁ」
「フフッ お主も知っていて協力していただろう」
2人して苦笑してから
「会議で大麻の事も出ていたな 結局横流しする者を 取り締まる事が
出来なかったな」
「帝王 王国は今回の内乱で マッドタートル商会を潰し 更に大麻中毒の
治療方法を開発したとの事です」
「そうか 大麻計画も失敗か 完敗だな」
回答する日になり、謁見の間の修復が終わっていなかったので
貴賓室にて会談となった
前回と同じ配置で座り、帝王が開口一番
「帝国は 王国の賠償及び割譲に対して・・・ 帝国は正式に拒否する」
そう言い放ってテーブルに書類を、王配の前に滑らせて置いた
エクルストン王配は公式書類を読んでから
「そうですか それが貴国の決定なのですね」
書類をしまうと
「では 決裂と言うことですので 僕たちは王国に戻ります」
リーナの顔を見たら、頷いていて
「帝王 アイリーン陛下は会談を見ていらしたので 小麦の輸出停止は
直ぐに実行されるでしょう」
立ち上がってから、礼をして帝城を後にし、馬車の中で
「クリス王配 帝国は拒否した場合の 被害の予想はしていないのですか」
ヨハンは聞いて来たので
「そうだね 侵攻して第1王子を亡くされて 王国内に有った拠点を全て失って
リーナに心を折られて 覇気が無くなっていたね」
「あれでは 会議で押し通す事が出来なかったのでしょう」
「王国は速やかに手配されるでしょうから 1年位で飢餓に陥るでしょう
それと 帝都にかなり大麻が蔓延していたでしょう」
「飢餓と大麻中毒 下手に関わり合いを持つと 王国の屋台骨が傾きますよ
アイザック ボルトン将軍に 国境警備を強化する様に 陛下に進言します」
「フリッツ近衛師団長 現在王宮薬師研究所で作成している 大麻中毒解毒薬は
今後 国内国外から製造方法を奪取しようと 暗躍を始めるでしょう」
「2人が 新たな団員を加入させる時 陛下に許可を貰って下さい」
フリッツは疑問に思い
「どうしてですか?」
「国軍の騎士と違い 貴方達は王城に入れる資格が有るからです 恐らく
解毒薬の製法を国を挙げて狙って来ます
「多彩な手段を使い、王城に間者を送り込もうとします 製法は国家機密に
なるでしょう」
「でも 何故 陛下なのですか?」
クリス・キャンベルの時、アイリーン殿下との経緯を話しして、納得して貰い
今後について3人は話し合い、王都に戻った
ライラックはリーナ邸に戻り3日休んでいると、陛下より招集され王城に
向かう
久しぶりにリズと会い、帝国との会談についてライラックの視点から
再度報告すると、護衛依頼の完了のサインを貰った
リズに感謝され、今回の護衛依頼の報償金は、1人につき1憶とし
ギルド本部に送金して有るので、帰りに受け取って下さいと言われたが
カズトは流石に気になって
「アイリーン陛下 護衛依頼では報償金がかなり高額なんだが?」
「リーナを通して一部始終を見て聞いていたのよ 御前会議でもっと
報償金を出そうと提案したら 拒否されたのよぉー」
「当たり前だ 賠償も割譲も結果として 帝国より引き出せなかったからな」
アリスは何か考えて居たが
「陛下 今後色々な意味で 大変になるわよ 特に帝国からの大麻中毒の
難民が 押し寄せて来るわね」
「それまでに王国内の 大麻を完全に根絶しないと いけないわ」
「それでライラックに依頼を出したいのですが・・・」
「陛下 言わなくても解っていますよぉー 王国内全ての町の
大麻検査だよねー」
「リーナその通りです 大麻を嗅ぎ分けられる冒険者が いませんから
依頼を受けて貰えませんか?」
リーナは全員の目を見て、受けると言う意思を示していたので
「アイリーン女王陛下 依頼を受けます ギルド本部に国選指名依頼として
出しといて下さい」
ライラックは下城して、リーナ邸に戻り鍛錬して過ごしていた
王国歴 181年 8月
国選指名依頼を受けて、ライラックは旅立って行き、陛下は国内と帝国
の情報を集め、帝国との国境警備強化を、アイザック・ボルトン辺境伯に
命じ、更に国軍1部隊の派遣を手配して国境を固めた
ライラックからの情報により、大麻を扱っていた商店と栽培していた所は
全て王立騎士団が、直接赴いて対処をしていた
ライラックは王国内全ての村まで対象にして、土木の依頼をしながらだから
報告と処理が終わるのに、翌年まで掛かってしまう
王国歴 182年 10月
王国から大麻草の根絶をライラックが確認して、王立騎士団が取り締まり
完全に終わりを迎えていた
王都にライラックは戻り、疲れを取る為まったりと生活していると
王城より招集指示が来ので、リーナは勘で泊まりになると思い、カリーナに
夕食と朝食は不要と伝えてから、正装してライラックは向かう
南口で何時ものイベントで始まり、走って中に向かうと衛視は
またか、と言う顔をして通してくれた
何時もの専用貴賓室(この頃は ライラックの専用になっていた)で
アイリーン陛下とクリス王配及び、フリッツとヨハンも同席していた
「お呼び出したのは 帝国より使者が来たのです」
「使者殿の用件は どの様な物でしたか」
とヨハンは尋ねると
「書状の内容は 特使を向かわせるとだけ 書かれていましたわ」
「此処からが本題です 帝国は王国に何を求めているかが問題ですわ」
「僕が思うに 弁償金と割譲地ギリシウム鉱山の交渉して 小麦禁輸の解除を
求めてくると思います」
「僕は親書の内容に依りますが 割譲地は今は問題が有ります」
「クリス 理由を教えてください」
「僕が 特使として訪問していた時 宿泊は帝都の酒場にしていました
ライラックの皆さんが 大麻の匂いが蔓延している酒場街で 汚染されていない
酒場を捜していました」
「僕たちは大麻混じりの料理は 食べる事は無かったのですが・・・」
「数年経過した今の帝国は 中毒患者が蔓延していて 国家経済は破綻していると
思われます」
「その様な国家から ギリシウム鉱山を割譲されても 利益より負債の方が
多くなると思われます」
「クリス それならどうするのか 考えて居る事を教えて下さい」
「アイリーン ギリシウム鉱山割譲の分を 賠償金にして最初の1兆園に足して
請求するのです」
「そうですね 5000億園位に決めて 合計1兆5000億園とするのです」
「確かに 考えられる事ですわね」
「兎も角 特使が来訪するので ライラックに護衛依頼を出したいのですが
受けて貰えないでしょうか?」
「少し 打合せをする 時間を下さいね」
そう言うと、リーナ達はグループ念話を始めた
ーーーリズの依頼を わたしは受けようと思う みんなの意見を聞きたい
ーーーうちは 良いでぇー 謁見の間か応接間での 護衛でしょ
ーーー会談の内容に依っては 次の依頼も 有りそうですわね
ーーー俺は リーナの直感を信じる 思う通りにやってくれ
ーーー当たって 砕ける ライラック では無い
ーーーそれでは 受けると返事するねー
其々が、頷いていた
「アイリーン陛下 正式にギルド本部経由で 護衛依頼を出して下さい
依頼は受けます 冒険者ですのでギルドからの依頼が必要です」
「手続きを宜しくお願いします」
「リーナ ありがとう 直ぐに指名依頼でギルド本部に提出します」
カズトは、今の話しを聞いていて
「アイリーン陛下 王立近衛師団と王立騎士団の訓練を 暫く毎日しようと
思うが 良いかな?」
「カズト ちょっと待ってー わたし聞いて無いよぉー」
「そうだな 理由は大麻解毒薬の秘匿 陛下は秘密保持の為近衛師団の
騎士を配備に考えているだろ」
「だから基礎訓練と剣の鍛錬をして 強くしときたい」
「あぁーもう そんな事考えているの知ったら 手伝わない訳無いよぉー
みんなー 護衛をするまで 2つの騎士団を徹底的に鍛えるよぉー」
「アイリーン ライラックが2つの騎士団を鍛える事 許可してくれる?」
「みなさん 宜しくお願いします」
立ち上がって頭を下げていた
「フリッツとヨハン 明日から暫く騎士達を引き連れて 鍛錬してきなさい
ライラックの皆さん 今日は泊まって行って下さいね」
「夕方まで時間が有るから 近衛師団長フリッツ ボルツマン 騎士団
ヨハン ボルツマン 各々の指揮官クラスを集めて 鍛錬するよー」
「陛下 夕飯まで修練場使って良いですよね?」
「良いですよ 本当はわたくしも鍛錬したいわ」
夕方になるまでライラックは、指導しながら鍛錬をして、夕食にフリッツと
ヨハンに参加する様に、アイリーン陛下は指示をしていた
ライラックは自己浄化をしてから、王族専用の食堂に一同が集まって
今日指導した鍛錬について報告をすると、2人は口々に
「ヨハン 死ぬかと思った」
「フリッツ兄さん 部下が耐えられないと思いますが・・・」
「2人とも アレくらいで音を上げるとは リーナ達を見てみろ
お前達選ばれた騎士だろうに 泡沫冒険者の女に遅れを取るとは」
カズトがかなり辛辣に言い放つと
「お言葉を返す様ですが ライラックの皆さまの体力は とび抜けています
貴方達の鍛錬には 誰も付いて行けないのです」
フリッツは敢えて不興を買ってでも、ライラックに言わないと
隊員が持たないと思い、意見をしてしまったのだが
カズトはじーっとフリッツを見てから
「フリッツは仲間思いの良い奴だな 心配しなくても大丈夫だよ」
「リーナ提案が有るのだが いいか?」
「何 ライラックとして出来る事なの」
「うん 2つの騎士団の鍛錬場所を家でしたい 王城のより
修練場が大きいから いっぺんに指導出来るし」
「王城から1時間の距離だから 走って訓練させるのにも 都合が良いしな」
カズトの提案を少し考えてからリーナは
「王立近衛師団と王立騎士団の指導は わたしの家の修練場でしますねー
朝食後 帯刀して南口の前で整列しててね ライラックが先導します」
リーナの発表に慌てた陛下は
「リーナ聞いて無いよ 理由を教えて」
「理由は2つ 王城の修練場だと2つの師団全員だと 手狭だよね
王城で鍛錬始めると 陛下の気が散ってしまうしねー」
「次に カズトの提案は理に適っているの 家まで歩いて1時間掛かるよね
騎士は帯刀して走って貰う つまり往復も訓練だよ 昼食は家で提供するねー」
「グヌヌ わたくしの楽しみまで奪うの」
リズに戻ってしまい、涙目になっていて、それを見ていたフリッツとヨハンは
小声で
「兄さん 陛下って年相応の女の子って感じがしますよね」
「本当に可愛い人だな 聞かれたら不敬罪だぞ」
「ヨハン 俺達の仕えている人は 稀代の名君になるだろう だから
尽くし甲斐が有ると言うものだ」
「この言い方も 不敬だな」
2人は頷いていると、陛下はかなり不満な表情をしていた
流石にリーナはフォローしないと不味いと思い
「リズー 貴方の仕事は国政を司り 国家間の交渉もしなければ ならないよね
それに比べてライラックは 冒険者として出来る事で 国に尽くすだけだよー」
「帝国の特使の訪問も有るし 国軍のレベルアップも必要 わたし達に
構っている暇は無いよぉー」
ーーーリズー わたしも辛い 本当は一緒にひっくり返るまで模擬戦をしたい
ーーーその時期は今では無いよー 退位するまで必死に仕事をしてね
と念話で伝えられてしまったので、佇まいを直してから
リズからアイリーンに戻って
「2つの騎士団の鍛錬をお願いします 但し王立近衛師団と王立騎士団を
同時に向かわせる事は出来ません」
「王都の防衛が手薄になります ですから 交互に訓練を受ける事にします
そして 昼食用の食材も毎回王宮で用意します」
「指導料は1日に成りますので 倍額にして今まで通り アースウッドの
ギルド口座に振り込みます」
侍女より食事の用意が出来たとの事で、フリッツとヨハンも伴い全員で向かうと
会食の場には、3人前と1人前の料理が用意されていて、和やかに食事が始まり
リーナから
「明日から家に来る 近衛師団か騎士団を今決めようと思います」
「ボルツマン兄弟 ジャンケンで勝った方が 明日ににするか明後日にするかを
決める これなら後腐れは無いよねー」
「じゃぁ 初めてねー」
何回かジャンケンをして、ヨハンが勝って明日からリーナ邸での訓練を
希望したので、騎士団が受ける事に決まった
「ヨハン騎士団長 聞きたい事が良いか?」
頷いてくれたので
「騎士団の騎士に体術のスキルを持つ クーベルタンと言う名の騎士が
在籍していると思うが」
「カズト殿 確かに居ますが 何か問題を起こしましたか?」
「体術の騎士・・・ もしかして前に話ししていた件に関係しているのか?」
「フリッツさん そうです どの程度鍛えられたか知りたくて」
「ヨハン明日の訓練に クーベルタンを確実に参加させろ それとライラックが
訓練不足と判断したら 近衛師団の訓練にも参加させる」
「陛下 許可をして貰えませんか」
じーっとフリッツの目を見つめてから
「良いでしょう ヨハンと良く打合せをして 全員のレベルを上げて下さい」
2人は臣下の礼を取り、リーナはディルクに明日から、騎士団の昼食の準備を
メールバードで知らせていた
それからは楽しく食事をして、リズを含めた雑魚寝をしたので
フリッツとヨハンは呆れた顔をして宿舎に戻って行った
ライラックは早朝に起きてしまい、リズも安心して眠れたみたいで
すっきりした顔で挨拶をして来た
リズは直ぐに戻って行き、食料の段取りが済んでいるのか確認をしていた
食前の運動をしに、修練場へ行くと2人がランニングをしていたので
ライラックは全員で2人の後ろについて、走り出すと引き離そうとして
走る速さを上げて来た
リーナは楽しそうな顔をして、付いて行き結局2人はへばってしまい
リーナに、恨めしい表情をして見ていたから
「フリッツ ヨハン この程度で凹んで居たら 家での訓練
持たないよぉー」
「みんなー 朝ごはん食べて用意しようねー」
リーナはいそいそと、王族専用の食堂に走って行ってしまうと
「フリッツさん ヨハンさん 一緒に朝食を食べましょう」
アリスは2人を誘って食べに向かい、アイリーン陛下も食堂に来て
楽しく食べる事が出来て、良い1日になると全員予感していた
南正門前に、王立近衛師団と王立騎士団は全員整列して
ライラックを待っていた
陛下を先頭にライラックが姿を現すと、規律の取れている敬礼をして
迎えてくれた
陛下は壇上に立ち
「今日から 帝国の特使が王城に着くまでの間 王立近衛師団と王立騎士団を
交互にライラックの協力により 鍛えて貰う事になりました」
「この機会を逃さず ライラックより教わり 自分のものにしなさい」
次にリーナが前に進み出て
「わたしが ライラックのリーダー リーナです リーナ邸まで歩いて
1時間の距離ですが 走って30分で行って貰います」
「30分で着く事が出来ない者は 特別な訓練を予定しているよー
それと 荷車はライラックが引っ張って行きます 隊列は先頭ライラック 荷車
近衛師団 最後尾もライラックとします」
「荷車は俺が引っ張る リーナ先導を頼むぞ 走り出したら直ぐに止まれないからな」
「カズトはん 気張っていますわな」
「途中で ヘタれて 恥かいた」
「アルフ ロクでも無い事 言っているな でも荷車がコケそうになったら
手伝ってくれ お願いする」
「今言った隊列で出発ー」
リーナとミシェルを先頭にリーナ邸に走り出した、アイリーンはそれを見て
ーーー2つの師団 何か得て戻ってきて貰いたいわ
カストは、フライムーブと組み走りの組み合わせで、荷車を考えられない程の
速さで引っ張っていた
そして隊員達は引き離されて行き、ヨハン団長は荷車引いてアノ速さで走るとは
とんでもない程の体力を、鍛錬して鍛えていたのだと改めて思っていた
結局30分で着いた者は2/3だけで、一番遅かったのは50分掛かっていた
「ヨハン団長 其処の団員から後に着いた者 全て名前を控えといてね」
暫くして最後の団員が着いた時
「荷車引いているカズトより遅くて 最後が50分だとはねー 剣技を教える前の
段階だよぉー 基礎は何するにも大事だから 徹底的に基本訓練をするからねー」
リーナの宣言に、団長以下全員青い顔をして聞いていた
荷車の食材をカリーナに渡して蓋を開けると、食べられる状態ではなかった
リーナは慌ててアイリーンに念話して、明日からはリーナ邸に食材を
送って貰う様に手配をしていた
「カズトー 持って来た食材 全部食べられなくなっていたよー」
「まいったな 2人手伝ってくれ 王都で食材を買ってくるから」
セレスとアルフが手を上げてくれたので、行きつけの食材店で食材を
調達をする為走り去った
「さて 昼食は予定通りに用意出来るので 基礎訓練を始めます まず
王立職業鍛錬所でした事を 全員にして貰います」
「団長に続いて 始め」
号令を掛けて様子を見ていると、かなり貧弱な体捌きでがっかりして
1周回った所で、集まる様に指示をした
「やはり 30分で来られなかった団員は 基礎訓練も おそまつすぎるよ」
「ヨハン団長 フリッツ団長から レベルを上げなさいと
言われていなかったかな?」
「いいや 聞いていないけれど・・・」
「はぁ~ カズトがフリッツ団長に話しした時は シリル ダルレ団長だった時か
仕方ないねー」
ヨハン団長に経緯を話ししてから
「今日は全員基礎訓練に徹するよ A班とB班に分けます」
「此処に来るまで30分以上かかった団員も それだけでは判断しないよ
ライラックが見本を見せるから見ててねー」
強化走りをしないで、訓練コースを一周してから
「丸太の訓練は ライラックは片足飛びしていたけど 団員は今まで通りで
良いから三周して」
リーナの号令により、開始したが・・・
食材の買い出しに行っていた、カズト達が戻って来て、カリーナに渡して
リーナの傍に来て訓練の様子を聞こうとすると、頭を抱えて唸って
「リーナ それ程レベルが低いのか?」
「うん どうやって教えるのか まったく分からないよぉー」
セレスが傍で聞いていて
「簡単な話しやな 成績がええ者にはええ食事 基準に達せん者には普通の食事
但し リーナ邸だけの話しに 留める必要が有るで」
「その話しは リズに報告して見るね 今日の分は普通の糧食にするから」
そう言うとヨハン団長に、基礎訓練をしている様に言付けて、カリーナの所に
行ってしまった
カズトとアリスは、団員が座れる岩と竈も作って用意が出来た頃
昼食の用意が出来たとカリーナより連絡が有り、午前中の訓練は終わる
ライラックの料理は、普通の冒険者が用意する物より、かなり充実した食事
となっていた
「A班は右側 B班は左側に ヨハン団長の指示に従ってね」
食事が始まった時ヨハン団長から
「リーナ殿 A班の料理がかなり豪華だと思うし B班のも普通のより
美味いぞ そして量が多い」
「そう? ライラックは食べ物には かなりお金使うし沢山食べるからねー」
「帝国軍が攻めて来た時 2つの商会から大量の糧食を 寄付したのはね
わたし達の経験から来ているの」
「兵士も冒険者も戦うのが仕事 お腹が空いていると 力を発揮出来ないよ」
「ヨハン団長 B班も鍛錬の成果が出れば A班に移動してもらうよー」
午後の鍛錬をして、最後にライラックの鍛錬を紹介して全て終了
王城に戻る為、隊列を組ませ来た時と同じ様にして帰城して、ライラックは
陛下に会談を申し込んでいた
リーナはフリッツとヨハンに、夜食に参加する様に話しをして了承して貰い
アイリーン陛下との会食が始まり、今日の鍛錬と経緯について話したが
リーナ以外のメンバーは、モクモクと静かに食べていた
「そうゆう事で 王立騎士団のレベルが上がっていなかったの」
「アルフの兄クーベルタンは カズトが見た時とあまり変わっていなかったよー」
「明日から お互いの師団長は別の師団の日も 鍛錬に参加して貰い それぞれの
師団の実力を知って貰いたいと思う」
「リーナの話しは解りましたわ フリッツとヨハン相手の師団と鍛錬する場合
サブリーダーに指揮を執らせなさい サブリーダーにも良い経験になるでしょう」
「それと糧食の差別化は とても難しい問題ですわ でもA班とB班に分ける
考え方は実力主義に叶いますわね」
「これは案なのですが 実力の劣る者や鍛錬しても結果の出ない者は 別の師団
又は国軍に配置換え 当然結果を出し続けた者は 逆の配置換え」
「部隊ごとの指揮官は 1年毎に模擬戦を行い実力で地位を得る様にし
指揮官を4期連続就任出来た者は 複数の部隊を指揮する上級指揮官との
模擬戦の機会が得られる とします」
「騎士団長 王国軍の将軍は 退任するまでは 他の理由により変える予定は
有りませんわ」
「フリッツ ヨハン 後でこの考え方の話しをしますわよ」
「食事内容を差別化しますと 気の荒い兵士の間で揉める可能性が有りますわ
ですから行わない方が 良いかと思いますわ」
「解ったー 家での糧食の内容は 全員同じのにするねー」
それから毎日近衛師団と騎士団を交互に指導して行き、帝国の特使団は
王都に後3日の所まで来たとの事で、鍛錬を終わらせ
ギルド本部経由で、護衛の国選依頼がライラック指名も出されていた




