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あの意地悪な悪役令嬢が略奪したい理想の貴公子って誰のこと?  作者: アドリアーノ☆スパイラル


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118/118

第118章

ー☆ー☆〜〜〜



その頃、隠密にて武装して姿をくらましながらジュズッピ軍勢へのスパイ活動を繰り広げようと女帝ミッチは側近を連れて向かっていたーーー



側近「ミッチ様、この先は崖の多い山間部を越えるための第1ルートをお勧めしますが、その峠は実に距離がありまして最低でも3日はかかると想定しております。」


女帝ミッチ「なに、3日もか……他の最短ルートはどうなの?」


側近「そちらはとても過酷な状況かと思われ、しかし時間的には短時間で到着する模様ですが。」


女帝ミッチ「宜しい。ではそちらから参りましょう。旅慣れた我々としては何が起ころうとも何とかなるでしょう。」



二人は夜の荒野の中をジュズッピのビバークしているだろう方角へと突き進む。健脚な二人は意気揚々として目の前にそそり立つ断崖へと続く過酷な北回りルートを選択し砂利道を早足でトレッキングしてゆくのだったーーー



側近「此処から暫くの間急峻な上り坂が続くのでお疲れの際はお声掛け下さい。」


女帝ミッチ「お主は誰に物申しておるのじゃ?お主より先にワシがくたびれた事など一度たりともなかったろう。」



何とも強気な女帝のその言葉にニコリと会釈すると側近はMAPを手に先導してゆく。標高を増すごとに冬の寒さが身に沁みてくるのを苦にもせず息を整えながら二人は更なる難所へと進んでゆくーーー



女帝ミッチ「あれ、何か白いものが舞って来たような……気のせいかしら?」


側近「いいえ、いよいよ雪が舞ってまいりましたね。季節の割には早いかもしれませんが、大したことはないでしょう。そろそろひと休みしますか?」


女帝ミッチ「そうじゃな、喉も渇いたことだし此処らへんで今宵はビバークするのも宜しかろう。」



大柄な側近は背に背負った大きな荷物を地面に置くと一息ついて広げ始める。手早くコーヒーの支度を終えて湯が沸くまでの間に簡易テントを設営した。



女帝ミッチ「なるほど手慣れたもんだな。明日は夜明け前に出発するとしようか。まだ先は長い。」




ー☆ー☆〜〜〜


ジュズッピの軍勢に潜入を成し遂げたイケメン☆ヒッポ君とストレンジャーはまだ自分がジュズッピの娘だとは知らされては居ないケセラとターシャについて話し始めるのでしたーーー



ヒッポ君「ターシャはこの度の間にどんどん綺麗になっている。気のせいかなぁ?」


ストレンジャー「なんだよお前さんやっぱり気があるんだな!俺には以前と同じターシャのままだよ。それよりケセラってよく見ると可愛い子だな。」


ヒッポ君「ハハッ!お前さんはケセラが好みだったの?なるほどお似合いのカップルかも知れないな。今度告白してみたらどうだい。」


ストレンジャー「そんなぁ、まだ彼女のことは何もよくわかっていないのに……ほら、彼女はパリピメロン家の末裔だし、そればかりか「呪い魔法のダイアリー」の中の世界のことだって未だに解明されて居ないんだから声かけ辛いよ。」


ヒッポ君「それも手伝って、何だかケセラって神秘的に見えるな。ターシャとは正反対な感じだな。」



ジュズッピ軍勢が今宵のビバーク地に辿り着くと早速宴の支度が始まる。二人も指示されるままにあくせくと手伝ってやがて宴が催されるのだったーーー



ジュズッピ「本日より我が軍勢に加わった君達、自己紹介したまえ。」


ヒッポ君「始めまして、私は農村の出で今年の凶作で御まんまにありつけなくなったその折に貴方がたの軍勢に助けられた事に感謝で言葉もありません。今後とも宜しくお願いします!」


ストレンジャー「私は旅の途中でヒッポ君と出会ってから二人して助け合ってまいりましたが前途が見えないこのご時世に貴方がたに救われたこと、恩に感じておりますので、一生懸命頑張ります。宜しく!」


オレガド王国ヘイレン国王「この度は我々ルンペンの兄弟を招き入れてくださりまして誠にありがたく存じます。このご恩、一生忘れないことでしょう。」


ヘイレンの兄ジョシュア「寛大なジュズッピ様、我々の望みを聞き入れて下さり感謝しか御座いません。兄弟共々末永く尽力させていただきます!」


ジュズッピ「ルンペンの姿からは想像できぬほど筋をわきまえておられる方々じゃ。こちらこそ宜しく頼むぞよ!さて、そこでお聞きしようか、君達の中で女帝ミッチの軍勢よりこちらへ願いったものはおるか?おったら正直に挙手を。」



すると誰も手を挙げようとはしませんでした。



ジュズッピ「そうか、それなら使用がない。もしおったらあちらの様子を伺おうと思っただけじゃから気にせぬように。」



すると今度はヒッポ君が挙手をするや話し出すのでしたーーー



ヒッポ君「実はそのぅ…我々はその女帝ミッチとは別部隊ではありましたが、こちらへ向かうつい先日まで彼女の部隊の監視をしておりました。そしてこのストレンジャーは彼女の部隊に潜入するばかりか、既知の友として彼女と直に話をして参りました。悪しからず……」


ジュズッピ「なんジャと、お主ミッチとはそんな間柄なのか?」


ストレンジャー「ハイ、以前も「呪い魔法のダイアリー」の中の世界で惹かれ合っていた時期もありましたもので。今は友達以上の関係では御座いませんが。」


ジュズッピ「それで、向こうの思惑とは如何に?」


ストレンジャー「それがどうも此処のところ隊の纏まりが悪いと嘆いていました。つい先日もこちらへ向かう際に何故かそのような状況を我々も感じたのでして、もしかするとミッチは隠密で不在なのかもしれません。」


ジュズッピ「なにィ!ならばミッチは何処へ行ったと?」


ストレンジャー「恐らくあなた様の隊の様子をスパイする目的でこちらに向かっているのかも知れませんがね。あくまで推測の域を出ませんが。」


そこへジュズッピの側近が足早に近寄るや、ジュズッピの耳元で何やら伝えていますーーー


ジュズッピ「それは、誠か?ミッチの奴そこまでして一体なんの目的なのだ……」







///to be continued!!!☆☆☆〜〜〜




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