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グリプス・サーガ・オンライン  作者: ゆっき/Yuyu*
第2話 イベントと少年の勇気

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29/56

レポート29

 午後の授業で課題をだされて、苦手教科なのもあって手間取ってしまった。

 グリプス・サーガ・オンラインにログインできたのは少し遅目の時間になる。

「よっす」

「あ、こんばんは」

 スズネがログインしてたので合流した。なんというか俺ももう少し交流を広げるべきだとなんとなく思わないでもない。

 時間も時間のため狩りに行ったり何かをがっつりやるという気分ではなく、景色の良い場所に移動して座る。

「新しいイベントの告知が明日されるらしいわよ」

「マジか。俺にとっては、告知から参加するのは初イベントになるわけだ」

「そういうことになるわね」

「あ~。でもな、そろそろ文化祭の準備とか始まるんだよな」

 たしか10月中旬だったはずだ。

「そういえば、姫騎士装備はつけないのか?」

「えっ!? あ、あぁ~、ちょっと今は……ね。あはは」

 あんまり気にはしなかったが、装備が何日たってもいつもどおりと今頃になって気づいたが、ごまかされた気がする。

 ただ、そういうのに深入りするのはマナー違反だよな。

「そ、それで、文化祭って何するのよ? 私もそろそろなんだけど」

「うーん。とりあえず喫茶店とかそういうありきたりなものしかないと思うぞ。去年は俺のクラスは演劇喫茶だったな。俺はでてなかったけど」

「演劇喫茶……?」

「教室の前に劇場的なセット作っておいて、教室自体は喫茶店にしてみたいにな。テーマパークとかでたまにそういうレストランあるだろ」

「そ、そうね……」

 何故かスズネが考え込み始めてしまった。

 ――そういえば音原さんにこのゲームのこと有耶無耶にしてしまったな。明日、一応やってることだけは教えようかな。いや、でもそだとなんか俺が意識というか気にしすぎてるように見えないだろうか。

 音原さんはどんなキャラなんだろう。髪の色的にはスズネが結構似てるけど、デコちゃんじゃなくてツインテだし、褐色肌だし若干性格も違う気が……いや、本質的には似てるのか。

 いや、でも若干のコミュ症っぽさがあるところを見ると違う気がするよな。

「あ、あのね。もしかしてなんだけどヒカクって、漢数字の千で始まる高校に通ってたりしないかしら?」

「ん? よくわかったな」

「えっ!? ま、まあ、近くはないけど友達と学園祭に行った覚えがあったのよ。その喫茶店も行ったかもしれないわ。ちょっと珍しくはあったから」

「まあ、たしかに珍しいかもな……それに土日だから、まあ他の学校からも文化祭がかぶらなければ結構きてたし。でもそうか、去年来てのか。じゃあ、どこかで会ってたのかもな」

「案外近くにいるのかもしれないわね」

「なんで若干、目が泳いでるんだ?」

「お、おお、泳いでないわよ」

 いや、最近ゲーム内ならスズネのおかげで人と目を合わすことができるようになったからバレバレなんだが。触れてあげないのが男の甲斐性っていうのか?

 まだ、ここらへんはよくわからんな。

 ところで、俺は突然思いついたことがある。スズネに協力を仰いでみよう。

「まあ、そういうならいいけど……あ! そういえば」

「な、なにかしら?」

「あのさ、相談乗ってくれねえかな」

「な、何をかしら?」

「いや、俺は見ての通り友達があんまりリアルじゃいないわけなんだが」

「いや、ゲーム内のあんた見る限りは結構いそうだけど?」

「いないんだ……そこ前提でよろしく」

「わ、わかったわ……それで?」

「いや、最近な。偶然というか事故というかでたまに女の子と話すようになったんだけど。女の子ってどんな話題だと話が続くんだ?」

 うん、女子のことは女子にきくのが一番だ。何でオレは今まで気が付かなかったんだ。


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