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END

 

 弟達と共に逃亡した先、見覚えの有る森に到着。そこは、かつて私達が逃亡する際に逃げ込んだ森【迷いの森】だった。

 そこで私は、ふと思い出す。この森を抜けた先にクレマチスのジィジの基地が有る筈。あの人は旅をしたくて堪らない人だった。最近会って居ないが、今は昔居た場所に戻り、いつも通りキャンピンを弄っているらしい。

 そのジィジを頼れば楽に逃げられるのでは? っと思い付いた私は早速ジィジの元に行く。


 暗く不気味な森を3日程かけて通り抜け、目的の場所に着く。今回は前回の様に迷わず行けた。前は師匠の方向音痴が発動したので余計な回り道をしてしまったが、今回は私が道案内したので迷わず行けた様だ。

 師匠が悪かったから迷ったのだっと師匠に責任を擦り付けて私は自身を正当化した。だって師匠が悪いもの!



 迷わずジィジの居るであろう所まで来たのだが、ここからが大変だった。

 初めてジィジに会った時の様に辺りには殊技【光化学迷彩】が張られ、迷路の様になっている。なので、どれだけ歩いてもジィジの元に付かない。

 前回は師匠の殊技殺しで一発だったのに……。師匠の所為にした所為か、バチが当たった様だ

 仕方がないので上空からジィジを探したら、直ぐに見つかった。探し回った私の時間を返して欲しい。


 見つけたジィジに会いに行く。


「ヘェイ!」

「……お前、誰じゃ?」

「え?」


 私を見たジィジは私が誰だか分からない様だったが、私の名前と旅の思い出を語ってやると、たいそう驚いて腰を抜かし昇天しかけた。しっかりしてくれよー。


「本当に佳月か?」

「マジマジ」


 感動の再会 (笑)を果たした私はジィジに事情を話し、協力を取り付けた。ジィジも再び旅が出来るとはしゃいでいる。

 後ろで微妙な顔をして居た外野の2人に、私の仲間である事と、事情を話しジィジがパーティーに加入する事を納得してもらった。


「それにしても久しぶりじゃの」

「だねぇ」


 私とジィジは白の宝具を取りに、無人島に行ったとき以来会って居ない。私が1人で探検に行って師匠に腹パンされた後は強制睡眠の刑に処され会えず終い。その後、私はイネス探しに探検に向かい捕まって人形 (仮)にされた為、会えず終い。その後は会う事無く、私は闇の世界へ。なので本当に久しぶりなのだ。

 その出来事は、つい昨日の事の様に感じるが、時間にしてみれば1年以上は前になる。体験してみると長く感じ、振り返ってみれば短く感じる時間だ。


 私達は、その時間を埋める様に語りあった。あの時、聞けなかった事、分からなかった事をジィジから聞いた。


 私達、黒保持者が居なくなった後、純菜・アキラがパーティー加入。その後、元第1王子の【フェルベルマイヤー=ベンジャミン=ショーバーレヒナー】の元に向かい協力を要請。白保持者で会議を開き、今後の対策を決めた。

 その後、まさかのギースが略奪され、黒復活の儀式が起き最終決戦へ。だいたい、こんな感じだそうだ。


 最終決戦後は国の為、皆一丸となり働いているらしい。


「お前さんは、もう戻らないと思っておったんだがなぁ」


 まぁ、人形にされかけたし、闇の世界行ったしなぁ……


 グダグダと話しながらキャンピンのメンテを手伝う。それが終われば楽しい旅に出発だ! 目指すは女の子の故郷らしい。

 実はこの子の故郷が何処だか分からない。記憶喪失なのだとか……。なので記憶が戻る手がかりを探しつつ、女の子の故郷を目指すのだ!

 実はここに来て初めて知った事情だった。事前に教えておいてくれよ……。


 そしてジィジも交えて今度は4人旅が始まる。ヒャッホーウ






「師匠」


 ジィジと再開した後、私は闇の世界に居る師匠の元に向かった。師匠に暫く此方に戻らない旨を伝える為だ。


「佳月か……」


 師匠は1人、闇の中で佇んで居た。黄昏てるのか?


「はい。実は師匠に話が……」


 私の分身体は基本的に睡眠や食事など必要ではない。なので基本は何も摂らないし、ずっと起きて居られる。私がずっと起きて居られるので、基本見張りは私だ。

 眠るのは、意識を此方に切り替える時だけ……


「師匠、私は暫く……」

「戻らないのだろう? 好きにすると良い」


 私の言葉が終わる前に師匠は言った。どうやら師匠には何でもお見通しの様らしい。


「お前が居なくても、此方は問題無い。好きにしろ」


 師匠達は私が闇の世界から抜け出して居るのを知っている。世界を見通す水(?)を見ていた時に私モドキを見つけたらしい。私が此方に帰った時に皆んなに詰め寄られたのは記憶に新しい。


「弟の為に戦うのだろう?」

「戦うというか……見守るというか……」


 まだ戦士として未熟な弟を見守るのが私の役目だと思って居る。これは、弟を置いて何処か遠い所に行ってしまった姉からのせめてもの償いの様なものだ。

 いずれ、一人前の立派な男になったら私は離れるつもりだ。


「そうか」

「はい」


 師匠は私の頭を撫でてくれる。相変わらず優しい人だ。いや、基本は冷たい人なのだけれど……。


「世界を見て来ます」

「あぁ、行ってこい」


 師匠は私の頭をポンポンと叩く。そして、師匠の手が私から離れる。それが合図だ。

 私は師匠から離れる。そして背を向けて歩き出す。


 ここから離れて行く私の背中を師匠は見つめて居た。


「 」


 師匠の声が聞こえたが、何を言ったか分からなかった。だけど聞きに行く事はしない。きっと師匠は私を巻き込んだ事を悔いて、私に謝っただけだろうから。

 私は、もうこれ以上師匠から謝罪を聞く気は無いのだ。

 だから私は、振り返って満面の笑みで師匠に向かって言ってやる


「行って来ます!」


 言い終わると、師匠の返事を待たずに私は駆け出す。






 私は旅に出る。


 何処に行くのか、何処に行きたいのか。


 目的地は分からないが私は進む。


 沢山の想い出を胸に寄せ、私は進む。


 想い出は綺麗な物ばかりでは無いけれど、全ての想い出を持って私は進む。



 私は何年、何十年、何百年、果てのない長い長い旅をする。決して終わる事の無い永遠を得て、愛しい者達の望まぬ死を見届けて……。


 幾つもの出会いと別れを繰り返し、私は物語を紡いで行く。





 END

ハッピーエンドとは程遠いものが出来上がってしまいましたが、初めはハッピーで終わるつもりだったのです。ですが、書いている内に気がつけば暗い方に……。慌てて路線変更しましたが無理でした。


ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございました。

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