ココはドコ?
飲み込まれたー!!
っと思った途端に激流に飲まれて何処かに流される。何とか足掻いて流されるのを阻止しようと思ったが、無駄な抵抗に終わり、そのまま流された。
流されて何処か知らない場所に到着。辺りを見渡しても師匠達は居らず、心細くなった。
「や〜い、師匠! 何処にお出でですかー!」
大声で叫んで見たが返事は返って来ないので誰も居ないのだろう。寂しい……
「マジでココ何処?」
師匠を探すのは諦めて辺りをウロウロする事にする。私が今居る場所は神殿の様な小洒落た建物の中であった。中々に広い。
先程まで外に居たのに、何故建物の中に入って居るのか分からないが、何もしない事には何も始まらないので散策を開始。
開始数分で人の気配を発見! 警戒しながら近くと……。
「やぁ、来たんだね」
王様が居た。ちょっと「師匠か誰かかな?」っと期待したのに裏切られた。
「此処は?」
取り敢えず、場所の確認は必要だ。いざと言う時、逃げる時に地理があやふやなら逃げるのに苦労する。なので初めは現在地把握。そして次に逃走ルートの確保・確認だ
「闇の中さ」
「……」
王様曰く、闇の世界らしい。私達が居た世界とは別の世界で、時の進まぬ永遠に閉ざされた世界なのだとか。
儀式で世界に穴を開けて、そこからコチラの世界の住人 (黒く歪な化け物)や邪神【ウィケット】を通したらしい。なので私達はその穴を通り、コチラ側にやって来たのだ
どうやって帰れば良いの?
「見てごらん。今、アチラ側では白の【シエル】を出して黒の【ウィケット】に対抗しようとしている。無駄な足掻きなのにね」
王様の足元に大きな水溜りが有った。そこにはコルネリア様や他の白を持つ面々が写って居た。王様の言った通り皆は白を召喚し、黒に対抗している。地上では兵や花弦達が黒く歪な化け物を退治し、市民を守って居る様だ。
「健気だね。黒の影響でもう時期、世界の人々は疑心暗鬼に陥る。そうすれば誰も信じられなくなり、殺し合うというのに……。態々、守ってあげるなんてね」
黒の影響は白を出した影響で少し緩和しているらしいが、圧倒的に黒の方が力が強いので、いずれは皆んな黒に呑まれる
その前に私がしなければならない事は……
「王様……。貴方を止めます」
そう、王を止める事だ。いつぞやの王はウィケットは闇其の物と言って居た。ならば王の横槍さえ無ければ私の意のままに出来る筈。確か王も前にそう言って居た気がする。
なので此処で王を倒し、黒を鎮める。それが私に出来る事だろう
内心では師匠早く来てー! っと思いながら、目の前の王様と対峙する。
「おいで」
剣を構え、余裕の表情を私に向ける王様。王様の剣の腕がどれ程のモノか分からないが余裕そうに構えているので負ける気はしないのだろう。
それに王様は殊技が使える筈。以前、コルネリア様が王様の殊技について言っていた気がする。【物を従わせる】能力だとか。正確には【認識出来る物を従わせる】能力らしいが、これがまた厄介らしい。
師匠曰く、ベロニカの次に厄介な殊技だとか。私的には師匠の殊技の方が非常に厄介に思うのだが……。
「では、遠慮なく」
私は刀を構えて斬りかかったが、難なく避けられる。その後、数回打ち合ったが私の肉体疲労的な心配で一度後ろに下がり、打ち合いを中断。
魔法と殊技で戦う戦法に切り替える。すると向こうも同じ戦法で来た。
「うおっ⁉︎」
相手の動きを見ながら、魔法を放つ事に全身全霊をかけていると、不意の攻撃に気付くのが遅れ、一太刀貰ってしまった。
その不意の攻撃とは……
「私の持ってる刀を従えるなんて反則だ!」
私の持っていた刀が私目掛けて飛んで来たのである。その後、何度も飛んで来るのでかなり慌てた。その殊技そんな使い方が出来るのね。
「ちょっと……狡い」
次は私の左手を従わせたのか飛んで来た刀を掴み首に持っていこうとする左手を右手で押し留める。自分の体が言う事効かない!
「退散!」
私は一度、王様から距離を取り、柱の陰に隠れて様子を見る事に。
隠れてから左手の自由が戻った。もしかすると王様は目で見えているモノにしか殊技を発動できないのかもしれない。そして、その効果も目に見えている間だけ。
【認識出来る物】は目で認識出来る物に限るという事か……。
以前、師匠が王様の殊技では人の肉体は従わせることが出来るが、心までは無理だとか何とか言っていた気がする。
まぁ、それは置いておいて……。どう倒すかである。今、気が付いたのだが、私が放った魔法も操作されてるっぽい。ならば殊技は?
「殊技もヤバい?」
一応、ココは闇の世界という事で私の殊技【闇を操る】能力は、いつもの様に影だけしか使えないなんて事はない。なので全力で戦える。だが、もしも王様が私の殊技も従えて使えるのならば……一気に勝ちは取られるな。
一体どうしたものか……。
ししょー……助けてー
「隠れんぼかな?」
笑いながら近づいて来る王様。こっち来んな! まだ脳内で作戦練ってる所なんだから!
よし! 脳内作戦会議だ!
『もし、師匠ならどうやって戦って居たと思う?』
いや、あの人、殊技殺し有るからなー。参考にならない。よって除外
『ギースは?』
ギースの戦い方知らん。なので除外。そう言えば、私はギースが戦っている所をまともに見た事が無いな
『ハイドならば?』
ハイドも殊技は特殊だしなぁ……。除外
『ならば兄様は?』
……除外
脳内会議終了。答えは無し。ダメだこりゃ。
相手の視線に入らずに戦う方法なんて無いしな……。どうしようかなぁ
「いや、待てよ!」
そうだハイドだ! ハイドと決闘した時の事を思い出せ! そう、あの時は芋プレイしたんだった!
あの時はハイドの視線に入らない様に黒くて大きな布で視界を遮って居たのだった!
それで良いじゃない! ちょっと、いや、かなり卑怯な戦い方だが、勝てば良いんだよ勝てば!
「よっしゃ! 行くぜー!」




