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気を抜いちゃダメ!

 マルスは、現在学校において、早朝の訓練の準備をしていた。


 そこには、マルスのパーティー仲間である、イリス、クレイ、フレイヤ、ミネルヴァの姿もあった。


 マルスは、バラキエルの顛末について知らないクレイ達に、事情を説明する。


「あ、悪魔化したのか!?」

 マルスは、王城の地下牢に投獄していたバラキエルが、悪魔化したことを、クレイ達話す。


 バラキエルの悪魔化については、まだクレイ達の耳には届いていなかったのだ。


「ああ。それと、途中でアザゼルも乱入して来た。」

「あ、アイツが!?」

「生きていたんですね。」

「しぶとい奴。」

 クレイ達も、アザゼルは死んだものと思っていた為、アザゼルが生きていると知り、驚いていた。


「それよりも、ルシファーと名乗る悪魔が危険よ。」

 イリスは、マルスの攻撃を弾いたルシファーの姿を思い出す。


「「「「ルシファー?」」」」


「ああ。そいつが、アザゼルやバラキエルを悪魔化させた犯人だ。」

「「「!?」」」

 人を悪魔に変える存在に、戦慄する三人。


「そ、そんなにヤバイ奴なのか?」

 クレイの質問に対し、マルスは対峙したルシファーから感じ取った強さを説明した。


 マルスの説明を聞いた三人は、まだ見ぬルシファーを想像し、冷や汗を流す。


 マルスやイリスの実力は知っているし、黒王ゼウスや剣姫ヘラが居ても、危険だと感じさせる相手の存在を恐ろしいと感じたのだ。


「国王様も、早急に戦力強化を図りたいってことで、俺は、軍の白魔道士達の訓練を始めたんだ。」

 マルスは、そんな強敵に対抗する為に、現在取り組んでいることについて話し出す。


「白魔道士に訓練?」

 マルスの言葉に、首を傾げる三人。



「……てな訓練をやってもらってるんだよ。」

 マルスは三人に、白魔道士部隊にやってもらっている訓練の内容を説明した。


「マルスみたいな、規格外な白魔道士が増えようとしているのか。」

 クレイは、脳内で筋肉ムキムキな白魔道士の集団を想像する。


「なんか、失礼な想像をしていないか?」

 マルスがジト目で、クレイを見る。


「いや。別に。」

 クレイは、マルスの視線から逃げる様に、顔を逸らす。


「いつ奴らに遭遇しても対処出来るよう、もっと訓練しないといけないわね。」

「そうですね。」

「そうね。」

「だな。」

 イリスの言葉に、皆が同意する。


 こうしてマルス達は、マルス式訓練を開始した。





 朝の訓練を終えて、大量に掻いた汗をタオルで拭うマルス達。


「そう言えば、マルス達は、魔王マンティコアを倒してたから、またレベルが上がったのか?」

 飲み物を飲み、失った水分を補充しながらクレイが尋ねる。


「まだ、確認には行っていないけど、上がってる筈だよ。」

 マルスは、魔王マンティコアを倒してから忙しかったこともあり、レベルの確認をしていなかったのだ。


 クレイ達は、魔王マンティコアが襲撃して来た際に、出撃することは無かった為、レベルは上昇していない。


「うーーん。俺らもモンスターを討伐して、もっとレベルを上げた方が良いよな。」

 クレイの言うように、レベルアップで強くなる為には、必要不可欠である。


「今度、ダンジョンにでも行ってみない?」

 イリスも、レベルアップの必要性を考えていた為、ダンジョンへ行くことを提案する。


 ダンジョンとは、洞窟型や塔型、遺跡型など色々な種類がある。


 基本的に、ダンジョンは何層かに階層分けがされており、階層毎に、出現するモンスターが変わってくる。


 また、ダンジョン内では、ダンジョン内でのみ生きていくことの出来るダンジョンモンスターが生み出されている。


 普通に森の中などにいるモンスターと同じで、討伐することで、レベル上げを行うことが出来るため、レベル上げにダンジョンに挑戦する者が多い。


 しかし、ダンジョンには、時折強い個体が生み出されることがあり、命を落とす冒険者も少なくは無いのだ。



「ダンジョンって、お宝が眠ってそうよね!」

 一番早く食い付いたのは、ミネルヴァだ。


 その反応に慣れた面々は、特に何も言うことはなかった。


「どう思うマルス?」

 クレイは、考え込んでいるマルスに意見を求めた。


「今は、白魔道士部隊の訓練を始めたばかりだから、ダンジョンに行く余裕は無いかな。軌道に乗れば、他に任せられるんだけど。」

 マルスは、任された仕事を途中で投げ出すことはしたくなかった。


「勿論、長期休暇の期間になってからじゃないと、ダンジョンには挑戦出来ないから、直ぐにって話じゃないわよ。長期休暇に入る前までは、近場でレベル上げでどうかしら?」

 イリスも、直ぐにダンジョンに挑む気は無かった様であり、イリスの話に全員が同意したのだった。



 キーーンコーーン!



 その時、授業開始を知らせる鐘が鳴り響く。


「「「「「あっ!?」」」」」

 マルス達は、訓練にのめり込み過ぎていて、いつもより長時間訓練していたのだ。


 更に、訓練後の休憩で、時間を費やしてしまっていた。


 このままでは、授業に遅刻すると焦るクレイ達。


「行くよ。 【転移魔法:空間跳躍(テレポート)】!」

「その手があったか!?」

 マルスが、全員を転移魔法で教室まで運び、鐘が鳴り終わる前に、教室に間に合ったのだった。


「あっ!? シャワー浴びてなかった。」

 慌てて転移したマルス達は、ベタベタする身体のまま朝の会を過ごし、朝の会が終わると、授業との合間の時間を利用して、マルスの転移魔法で、寮へと戻り、シャワーを浴びたのだった。

150,000PV突破しましたm(_ _)m

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