みんなの変化
ガチタイプのビジュアルに趣味とか好きなものも最高に俺と一致している。
あまりにも出来すぎた話しで、奇跡的な存在。
今の俺にとっては、女神のような存在。
***
「うぃー」
「お疲れー」
またいつものメンバーでリモート飲みだ。
外面越しにそれぞれが持つグラスを合わせて乾杯する。
「つかさ、俺最近家でずっと筋トレしてんだけど、今日Tシャツ着たらちょっと
小さかったんだけど。ピチピチよ。胸」
ユウスケが自分の着てるTシャツを引っ張りながら言う。
「ちょ、それ鍛えすぎじゃん?」
サエがビールを一口飲みながら言う。
「胸板の成長早すぎな」
ヒロがパプリカのピクルスを口に運びながら言った。
「ちょ、見て。厚くね?俺の胸板」
ユウスケが身体を横に向けて画面に自分の胸板の厚さを見せる。
「いや、見せられても画面越しじゃわかんないから」
サエが突っ込む。
「いや、俺多分、今サエよりあるぞ胸」
ユウスケがドヤ顔で言う。
「おい。なめんな」
眉間にしわをよせながらサエが笑う。
「つか、みんな家で何やってんの?暇じゃね?」
「私、フランス語のオンライン講座始めたんだよね。いや、その先生、ガチイケメンなの。先生、ハーフで。カッコ良すぎて集中できない。逆に」
「いや、集中しろよ」
ヒロがサエにつっこむ。
「私、昔読んでた漫画をひたすら読んでるわ。今、期間限定でネットで無料で
見れるんだよね。ひたすら読んで百冊は読んだ」
「読みすぎな。でも俺も読みたくなってきた。ジャンプが無料配信してるらしーし」
「ワンピース読み返したら泣けた」
「俺も読みてー。リエ、リンク送っといて」
「みんなに送っとくわ」
「シュンは家で何してんの?」
サエがビールを飲み終え、ワインを注ぎながらこっちを見た。
「俺は・・。ユーチューブとか動画ばっか見てる」
「つか、シュン痩せた?」
ユウスケが俺を見ながら言った。
「かな?外食してねーし、飯、テキトーなんだわ」
「ちゃんと食えよ。シュン痩せたよ。なんか」
「確かに」
リエがチョコレートを口に運びながら俺を見て言った。
「俺、逆に太ったんだけど」
ヒロがビールのはいったグラスを持ち上げ一口飲んで言った。
「ちょっと太って顔丸くなってきたわ」
「いや、丸顔は元からな」
ユウスケがツッコミを入れる。
みんなが笑う。