え・・?
きっとみんなこう思っているような気がする。
なんか、嫌な、予感がする。
***
エレベータのドアが開き、ユウスケを先頭に外に出た。
しんと静まり返った空間に、コツコツとリエの履くヒールのパンプスの音が響いた。
もう何度もみんなで行っている、シュンの部屋である【303】の部屋に向かう。
みんな少し緊張しているのがわかる。
無言だし、マスク越しだけど、表情が硬くなっている。
私もみんなと同様に、少し緊張している。
数日前にネットニュースで見た、新型感染ウィルスでの自粛による自殺率の増加。
このニュースを見てから、なんか怖い。シュンはそんなことは無いと思うけど、リモート飲みで見た時の覇気の無さ。ちょっと心配。みんな口には出さないけど、シュンってそういう部分を持っているのかもしれない。
【303】の部屋の前に着き、ユウスケが振り返った。
「よし」
そう言ってインターホンのボタンを鳴らす。
しかし、シュンからの反応は無い。
三回続けてインターホンを鳴らすが何も反応が無い。
ユウスケはポケットから鍵を取り出し、鍵を開けた。
みんな息を飲むようにユウスケを見つめた。
「開けるぞ」
ちらりと後ろを振り返り、ユウスケがドアを開いた。
二、三歩歩みを進めたユウスケが瞬間、大きな声で叫び、走り出した。
「おっおいーい!!」
続けてヒロが叫びながら走り出す。
「お前、何やってんだよ!!」
「ちょ、何?どしたの?二人とも・・」
そう言った私は身体が固まった。
「えっ・・・?」
そこにはひどくやせ細ったシュンが自分の首に包丁を突き出していて、ユウスケがシュンの手首を持ち、その包丁がシュンの首にに向かうのを止めている。
「なんでぇ?なんでえ?」
私の後ろにいたリエはしゃがんで泣き出していた。
私はそんなリエの肩を抱き寄せた。
何、これ?なんで?シュン?何してんの?
目が潤んでくる。
シュンが自殺しようとしてた・・?
目の前でユウスケとヒロがシュンに向かって叫んでいる。
なんで・・シュン・・?
***
「で・・そのヒカリって女がお前に毎日会いに来たのかよ・・」
「あぁ・・。でも。本当言うとよくわかんねえ。ヒカリに会った事も無えし、実在してたかも。それで、なんか覚えてねえけどヒカリに一緒に楽しいところに行こうって言われて、気が付いたら・・」




