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自宅警備員の俺がハロワに行った話。  作者: 月詠シオン
第1章 偉大なる自宅警備員。
2/2

2. ハロワに行っといれ

【 2.ハロワに行っといれ 】


 「ハロワ」とは何か。これは常識だ。知らなかったら\(^0^)/レベル。

さすがに今画面の前のみなさんはわかって...いらっしゃいますよね?


 「ハロワ」とは、「ハローワーク」の略称である。「ハロワ」では仕事を探している人、仕事を始めたい人、万年ニートなどの手に職を持っていない人たちにおすすめの仕事やスタッフを募集している仕事を紹介するという親切な施設だ。



 俺は「自宅警備員」という職を持っていたが、愛しの妹からショッキングなお言葉をいただき、「ハロワに行って来い」と家を追い出されてしまったのだ。

 仕方なく、俺はどうにかして仕事を持つべくハロワに向かっている途中である。


 来年で20歳の成人となるこの身体は「自宅警備員」であったおかげでかなりの最大HPが失われ、ろくに数百メートル走れなくなってしまっていた。

 うん、これは仕方ない。なんてったって自宅を守ることに忙しかったんだ。

その間に運動などしていたら、「自宅警備員」の仕事を放棄していたことになってしまう。



 今から向かうハロワは、駅から約10分ほど歩いたところにある、銀行の角のその一個奥の角を右に曲がり、路地を通って約47歩歩いたところにある。

 この情報も、俺が「自宅警備員」であった時代に収集した情報である。

(的確かどうかは知らない)


 さて、どのように担当に自己紹介をしようか。


 俺はハロワのあるビルを下から見つめた。

こんな真っ青な空の下で、なぜ俺は顔を真っ青にしながらハロワに行かなくてはならないのか。


 ハロワに続く螺旋階段を上りながら、俺はため息混じりにぶつぶつと呟く。

重要なのは、相手にどう印象づけるかである。好印象を与えれば、担当も親身になって俺のことを考えてくれるだろう。

 しかしながら、悪印象を与えてしまえば一揆に場の雰囲気は最悪となる。



「俺、昨日まで自宅警備員していた者です!」


 ...いやいや、ここでこの表現はまずい!

全員が全員、「NEET」と「自宅警備員」を別物としてみているというわけでは

ない!


「俺、プロの警備員やってました! (チッ)...自宅警備員ですけどね」


 ...いやいや、最後なんでキレたんだよっ!

言いたくないなら伏せときゃいい話だろ! ダメだダメだ...!


「HEY! YOU! 自宅警備員なら俺にお任せっ!」


 ...ありえねぇよっ! なんで仕事紹介してもらうところで、逆に俺が仕事紹介してるんだよ!


 はぁ...ったく...どうしようかな。


 あれこれ考えているうちに、螺旋階段を上り終わり、とうとうハロワの扉の前に来てしまった。

 まぁ、自己紹介は流れに身を任せればいいだろう。

それより心配すべきは、俺に見合った職業が見つかるかどうかだ。


 見つからなければ最悪、もう家には帰してもらえず、愛しの妹の顔も一生見れなくなる。

 それだけは断じて避けるべきだ。


 俺は錆びて「押す」という文字がかすれたハロワの扉の取っ手を握ると、勢いをつけて開いた...!

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