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自宅警備員の俺がハロワに行った話。  作者: 月詠シオン
第1章 偉大なる自宅警備員。
1/2

1. 自宅警備員とは何か

【 1.自宅警備員とは何か 】


 上記の一文において、まず二つの意見に分かれるのではないかと思う。


① 「自宅警備員」? はっ、ダッセ~!

② 「自宅警備員」? なんだかよくわかんないけど、警備員なんだろうな~


 さて、①を選んだ君だが...君は「自宅警備員」について、正しく理解して正しく知識を得ているだろうか?

「自宅警備員」=「NEET(ニート)」と考えるやつが大半だが、それは間違っている!

では、「自宅警備員」について後ほど詳しく説明しよう。


 続いて②を選んだ君だ。あぁ、君は純粋でピュアで紛れもない天然さんか何かなんだろう。間違っていても、それは君が気づいていないだけだ。うん。

 では、①を選んだ君も、②を選んだ君にもわかりやすいように今から俺が「自宅警備員」について語ろうと思う。



 まず「自宅警備員」についてだが。一言で言えば「自宅を守る人のこと」である。あぁ、そのまんまだ。

ここで一つ疑問が出てくる。


「NEETと何が違うの?」...と。


 「NEET」とは、就職活動・就職・職業訓練等...仕事に関することを全て放棄している人間のことだ。

つまり、全く「やる気」のない者たちである。

 ちなみに「ヒキニート」というのは、部屋に引きこもる「ニート」を指す言葉である。


 さて...次に肝心の「自宅警備員」だ。「自宅警備員」とは、家を死守する警備員である。

在宅勤務で24時間営業。特別な資格や年齢、面接などは一切不要。

「俺、今日から自宅警備員になるわ」と言えさえすれば、誰だってなることができる。


 しかし、実際の「自宅警備員」の仕事はかなり重労働である。24時間ずっと家を守り続けなくてはならない。

さらにはパソコンのモニターチェック・掲示板の運営・コメント職人・BBSでの情報交換や、夜中に薄着でコンビニへ直行、夜の情報も収集しなければならない。

 「自宅警備員」の制服はジャージやヒートテック、安物のTシャツなどである。

これでわかると思うが、収入はほとんどない。


 ...違う。俺は「NEET」なんかではない。家を守り抜き、さらにはオンゲーのミッションもクリアしなくてはならないというとても大きな役目を持っている。

 そう、「自宅警備員」はみんなの安全と安心を保証する立場であり、インターネット上のパトロールも行っている...存在しなければならない重要な職業だ!




 ...と思っていたんだ。いや、思っていた...というか、今でももちろん存在しなければならない、偉大なる職業だと思っている。

 だが...その思いは全て、彼女の言葉によってぶち壊されることとなる...。


「お兄ちゃん、現実見なよ」


 冷たい。部屋中の空気全てが凍りつくような冷たい声。わが最愛の愛しの妹だとは思えないほど、そのときの妹の声は冷たかった。


「確かに、自称・自宅警備員としてがんばっているとは思うよ? 家のドアの鍵とか全てかけてくれるし、私のパソコンも随時チェックしてウイルスに感染していないかどうか見てくれてる。でも...」


 でも? その後の言葉は、俺に留めを刺すには十分すぎる言葉だった。


「...お金は待っててもどこからか出てくるもんじゃないんだよ」



 16歳の妹に。19歳の俺が...叱られている。

親のすねをかじっているなんてとんでもない。俺は自宅警備員として、それ相応の仕事は果たしてきたはずだ。

俺が責められるようなことは何一つしていない。

 そこで俺は気がついた。世の中全て...結局は「金」なんだと。


 あぁ...妹よ。愛しの妹。

俺...やっぱり...



「自宅警備員が一番良いーーーーーーーーーーーっ!!!」

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