表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十二環界と天塔の魔王  作者: ぷやっさん
第二章 二番島《工環ペリカンテ》

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/45

第24話「恐怖巨神と教師の一撃」

契約炉コントラクト・フォージの中心で、

“番人”は黒金の巨体へと変貌した。

全身を覆う契約札は剥がれるたびに黒い光を噴き、

恐怖の紋様が浮かんでは消え、浮かんでは消える。

『——侵入者。恐怖を以て、消去開始。』

その声だけで空気が震え、

炉心の熱がさらに膨れ上がった。

「先生……怖い……これ……

島の全部の“悲鳴”が混ざってる……!」

「大丈夫だ。離れるな」

リオはミナの肩を掴み、前へ出る。

次の瞬間——

ズドォォォォン!!

巨神の腕が振り下ろされ、

床が丸ごとめくれ上がった。

「わっ……!」

「ミナッ!」

リオはミナを抱えて跳ぶ。

赤熱した炉心の風が皮膚を焼くように吹き抜けた。

(この威力……!

あれに直撃したら、生徒どころか兵でも即死だ)

巨神は両腕を広げ、炉心の力を吸い上げながら

無数の契約陣を展開する。

【契約:恐怖弾フィア・ショット

【契約:恐怖縛鎖フィア・チェーン

【契約:恐怖霧散フィア・ミスト

三層の陣が同時展開。

すべてが“恐怖”を核にした異常な契約だ。

(全部来るのかよ……!

避けられるか!?)

「ミナ、どっちに動けば生き残れる!」

「…………!」

ミナの瞳が震え、金色に揺らめく。

「右っ!! 下がってから右!!

次は上に跳んで! 最後は“先生の左”避けて!!」

「任せろ!」

リオはミナの声に従い、

恐怖弾の雨をすり抜けるように駆ける。

恐怖鎖が迫るが、

ミナの叫びと同時に数センチの差で避ける。

「そこ!!

先生の左後ろが“抜けてます”!」

リオは足を叩きつけるように跳び、

鎖の隙間をギリギリで抜けた。

(ミナ……お前の感覚……

もう予知に近いじゃねぇか……)


「……では、次だ」

番人が天井を見上げる。

ズズズ……!

炉心の上部にある“恐怖の層”が裂け、

巨大な契約陣が姿を現した。

十二の輪。

中央の柱。

塔を模した構造。

(これは……十二環界の陣……!?

なんでここに……!?)

ミナの瞳が見開かれる。

「先生……

あの陣……塔と同じ匂いがします……

塔の……“断片”が……ここに……」

(塔……やっぱり塔と関係してる……!

この島の契約歪みは……ただの搾取じゃない……

“根源の力”が触れられてる!!)

「“恐怖炉心”、全開」

巨神が告げる。

【契約:十二環連鎖リング・リンク

十二個の恐怖球が現れ、

それぞれの島を象徴する紋様が浮かび上がる。

「やばい……!!

十二個全部、暴走してる……!」

ミナの声が震える。

「先生……あれ全部ぶつかったら……

この島、壊れます……!」

(分かってる……!

十二環界連鎖は島規模の契約だ……

普通の攻撃じゃ止められねぇ……!)

巨神が腕を上げ、十二の球が一斉に落下する。

ゴウウウウウウッ!!

熱風と恐怖が混ざった暴風が吹き荒れ、

炉心が唸りを上げる。

(止めなきゃ……ミナを……この島を……)

胸の奥が痛む。

——ゴウンッ!!!

塔の脈動が走り、

リオの影が歪み始めた。

黒い靄が立ち昇り、

影が勝手に“形”を作ろうと蠢く。

「せ、先生!!

黒いオーラが……先生じゃない形になってます!!」

(違う……これは……俺じゃ……!)

黒いオーラは意思を持つように巨神へ伸びようとする。

『……その黒……理の外だ……』

巨神の声が揺れた。

それは初めての、“恐れ”の気配だった。

(止まれ……!

ミナが見てる前で……

こんな力、使えるかよ……!!)

リオは歯を食いしばり、黒いオーラを抑え込む。

だがその代償として、

十二の恐怖球が迫る。

(まずい……これは受け止めきれねぇ……!

でも……逃げたらミナが……!!)

リオが身を前へ投げ出そうとした時——


「先生!!!

“中心”を殴って!!!

十二個じゃなくて……

“繋ぎ目だけ”!!」

(繋ぎ目……!?

十二環界連鎖の……中心柱……!?)

ミナの瞳が金色に輝く。

「恐怖は一つに見えるけど……

“繋がり”が一番弱いんです!!!

そこを壊せば……連鎖が止まる!!」

(行くしかねぇ!!)

リオは拳を握り、

黒いオーラの揺らぎを押さえ込みながら叫ぶ。

「ミナァァァア!!!

信じるぞッ!!!!!」

「はいッッ!!!」

巨神が十二連鎖を放つ瞬間——

リオは床を蹴り、

“中心柱”めがけて拳を振り下ろす。

「うおおおおおおッッ!!!!!!」

——ドガァァァァァンッ!!!!!!

光と恐怖が弾け飛び、

炉心が激しく揺れた。

十二の球が弾かれ、

連鎖が崩壊する。

「やった……!!

先生……繋がりが切れました!!」

(ミナの声……!

やっぱりミナは……この島の“契約”の真相を……!)

巨神は怒りの咆哮を上げ、

炉心を吸い上げてさらに巨大化する。

『侵入者……排除……

最終段階へ移行……』

(最終段階……!

まだデカくなるのかよ……!)

炉心全体が黒く染まり、

恐怖球が無数に再生成されていく。

ミナは震えながらも、

しっかりリオを見て言った。

「先生……

次は……ほんとに……死にます……

でも……私、最後まで導きます……!!」

「ミナ……」

(こいつ……

なんでここまで強いんだ……

なんで俺なんかを信じられる……)

胸が熱くなる。

そして——

炉心から巨大な黒い影がゆっくり姿を見せた。

少しでも面白いと思っていただけたら、ブックマーク・評価宜しくお願いします!!


※本作の執筆にあたっては、

一部のアイデア整理や設定構築にAIを活用しています。

物語の最終的な構成・文章表現・キャラクター描写は、

すべて作者自身の手で仕上げています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ