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プロローグ

「あ、そういうことか」


どうやら私は、転生というものをしていたみたいです。


私の名前は、エミリー・フォン・コルウェン多分4歳。どうやら前世の記憶を思い出してしまったようだ。


前世の記憶を思い出したと言っても曖昧な記憶だけで自分の名前も死んだ年齢も死因も覚えていない。前世の記憶を思い出したと言っても曖昧な記憶だけで自分は前世日本という国で生まれ平和に暮らしていたということと自分がオタクだったということだけだ。乙女ゲームといわれるものが大好きで幅広いジャンルのものをやっていた記憶がある。


確かこの世界は乙女ゲームの世界だ。題名は忘れてしまったが。貴族のみが魔法を使える世界で平民の主人公が珍しい属性の魔法を持っていると発覚して貴族の方々が通う魔法学園に転入して攻略キャラ達と恋愛をするという在り来たりなゲームだった。だけど声優やストーリーが話題になり結構人気が出ていたのを覚えている。

なんでそのゲームの世界だって分かるのかだって?

……だって1歳上の私の姉がそのゲームの悪役令嬢だからだ。名前はエマ・フォン・コルウェン。

ゲーム開始時17歳。公爵の爵位を持つコルウェン家の令嬢で主人公の攻略キャラの婚約者でありそのキャラと主人公の恋路を邪魔をする。

集団で虐めたり物を隠したり主人公と攻略キャラが話していると無理に割り込んできたりといやな嫌がらせをネチネチとしていたのを覚えている。

ルートによっては主人公暗殺計画を立てたり幽閉しようとしたりするヤバいやつである。

……そんなことで少しだが前世の記憶を思い出した私は1週間高熱で魘された。思わず「テンプレですか!」と声に出してツッコミたくなったが高熱で魘されている筈の少女が聞いたこともない言葉を叫んでいるとなると周りの人たちに怪しまれそうなので心の中だけで我慢した。


「大丈夫?」


母も父も心配してくれた。父に至っては仕事を全て休んで1日中側につくなど言っていたが「大丈夫だよ」と笑顔で言うと安心したような表情で仕事に戻って行った。


問題の姉だが……「貴方が居ない方が私は楽だから」などと吐いて私の面倒なんて一切見ないんじゃないかという私の予想を裏切って「私がずっと付いてます」と優しげな表情で言ってきたので驚いたと同時に気が付いた何だ優しいお姉ちゃんじゃん。と……


熱が下がって完治すると母も父も姉も利用人のみなさんも泣いて喜んでくれた。

……私って愛されているんだな。

最初は不安で悪役令嬢がいる家なんてどんなだよと思っていたがごく普通の温かい家だった。そう思うと胸がぽかぽかして来たので私は誓うことにした……

エミリーとして生きていくことと悪役令嬢の姉を守りきると……











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