第84話:保健室への立て籠もり。阿久津を奪還せよ
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分断されていた四人が、阿久津君への執着という一点でついに手を組みます。
依存を力に変えた彼女たちの、凄絶な**共謀**劇をご覧ください。
隔離施設の冷たい静寂を、志乃の乾いた声が切り裂いた。
「……各個撃破は、一ノ瀬の計算通り。でも……私たちは全員、阿久津君の『毒』で繋がっている」
志乃が、震える指先で隠し持っていた端末を起動させる。阿久津との粘膜接触で得た「黄金の演算光」の残滓をすべて注ぎ込み、遮断結界にわずかな綻び(バグ)を生じさせた。
その瞬間、凛華、結衣、聖奈の瞳に、絶望を焼き尽くすような執着の炎が宿る。
「……ええ。私の音を、あんな無能たちの管理下に置かせてたまるものですか」
「私の脚は、阿久津君にしか……触らせないんだからっ!」
「救いが必要なのは、私ではなく、あの子たちの方ね。……阿久津君を、取り戻しましょう」
四人の魔力が、かつてない歪な、けれど強固な**共謀**として一つに溶け合う。
凛華の氷が施設の電子回路を凍てつかせ、結衣の爆速が警備の壁を肉弾で粉砕する。聖奈が仲間の痛みを肩代わりして癒やし、志乃がすべての監視を掌握していく。
彼女たちを突き動かしているのは、正義でも誇りでもない。
ただ一人の少年を「抱きしめたい」「支配されたい」という、剥き出しの飢餓感。
「阿久津君……待ってて。今、迎えに行くから……っ!」
隔離施設を内側から食い破り、四人のヒロインが夜の学園を駆け抜ける。
向かう先は、阿久津が囚われている学園中枢。
誰のためでもない、自分たちだけの「供給源」を奪還するための、美しくも醜い、背徳の反乱が始まった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
「阿久津君を奪い合う」関係だった彼女たちが、彼を取り戻すために一つになる。
その強すぎる**共謀**は、一ノ瀬の計算をも上回る脅威となって学園を震撼させます。
次話、阿久津君との感動と狂気の再会にぜひご期待ください!




