第51話:抜き打ちの魔力検査。暴かれた「過剰摂取」の兆候
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絶好調の結衣を襲う、最悪の抜き打ち検査。
隠し続けてきた阿久津君との「背徳の成果」が、彼女自身を追い詰める刃となります。
予選会当日、選手控室。
ウォーミングアップを終えた結衣の前に立ちふさがったのは、白衣を纏った学園の医療班と、あの特待生筆頭、一ノ瀬だった。
「田中結衣。競技開始前に、抜き打ちの魔力濃度検査を行う。……拒否は認められない」
一ノ瀬の冷徹な声が、結衣の心臓を凍りつかせた。
阿久津との昨夜の『調整』。その熱が、今もなお彼女の腿の奥で疼き、全身に黄金色の魔力を漲らせている。
「な、なんで……私、違反なんてしてないわ!」
「それはデバイスが判断することだ。……測定開始」
強制的に手首に装着された測定器が、不吉な電子音を鳴らす。
数秒後、表示された数値を見た医療班の顔が驚愕に引き攣った。
「なっ……魔力濃度が、基準値の三〇〇%を超えています! それに、この波形……特定個人の情動エネルギーに極端に依存しています。これは……っ」
「……やはりか。阿久津という毒を、ここまで過剰に摂取していたとはね」
一ノ瀬が冷笑を浮かべ、結衣の顔を覗き込んだ。
周囲の役員たちから、冷ややかな、あるいは蔑むような視線が突き刺さる。
「精神共鳴による不正ブーストの疑いだ。田中、君は……一人では満足に走ることもできない『依存体』に成り下がったのか?」
その言葉は、結衣のアスリートとしてのプライドを、衆人環視の中で無惨に引き裂いた。
共鳴パスを通じて、離れた場所にいる阿久津にも、彼女の絶望と羞恥がどす黒い**波乱**となって伝わっていく。
「っ、ぁ……が、ああ……っ!」
魔力の供給源を「不正」と断じられ、結衣のバイオリズムが激しく乱高下を始める。
公式記録を目前にして突きつけられた、資格剥奪の危機。
二人の秘密は、最悪の形で白日の下に晒されようとしていた。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
暴かれた過剰なまでの魔力数値。
一ノ瀬の介入により、物語は一気に**波乱**の渦中へと叩き落とされます。
孤立無援となった結衣に、逆転の策はあるのか。ぜひ次回もご注目ください!




