第10話:阿久津君、今日は……どんなことがしたい?
効率を追求し始めた凛華は、ついに自ら阿久津君への奉仕を申し出ます。
「才能のため」という言葉が、いつしか彼女自身の本能を塗り替えていく様子をご覧ください。
放課後、人影の途絶えた特別音楽室。
凛華はピアノの椅子に浅く腰掛け、俺を真っ直ぐに見つめていた。その表情には、これまでのような「命令」や「拒絶」の色はない。代わりにあるのは、潤んだ瞳に宿る、逃れようのない熱意だ。
「阿久津君……。今日は、先に私から……提案させなさい」
彼女は立ち上がり、ゆっくりと歩み寄ると、俺の目の前で膝をついた。
学園の女王とまで称される少女が、俺の足元で、伏せ目がちに自身の指先を震わせている。
「私が……、あなたを『いい気分』にするわ。そうすれば、あなたはもっと私に対して……強く、昂ぶるでしょう? その余波を、私にちょうだい」
「佐藤さん……自分からそんなことまで?」
「……コンディション調整よ。最高の結果を出すためなら、私は……なんだってするわ」
凛華は俺の手を取り、自身の頬、そして滑らかな首筋へと擦り寄せた。
彼女の指先が、俺の制服のボタンに掛かる。
「阿久津君……今日は、どんなことがしたい? 私をどう見れば、あなたは一番……激しく、私を突き動かしてくれるの?」
彼女は唇を噛み締め、羞恥に頬を染めながらも、挑発するように俺を視線で捉えた。
自ら「ご褒美」を差し出すことで、俺の脳内にある興奮のスイッチを強引に叩こうとしているのだ。
俺が彼女の熱い吐息を感じ、その献身的な姿に強い独占欲を覚えた瞬間。
リンクした彼女の魔力パスが、爆発的な輝きを放った。
「っ、あぁ……ぁあ……っ! 来たわ……今までよりずっと、太くて……強いのが……っ!」
凛華は俺の足元で崩れ落ち、恍惚とした表情で自身の胸元を押さえた。
自ら俺を誘い、悦ばせることで、より効率的に力を引き出す。
高潔だったはずの少女は、今や阿久津の感情を飼い慣らすための「共犯者」へと成り下がっていた。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
「阿久津君を喜ばせる=自分が強くなる」という回路が完成し、凛華の行動がより大胆になってきました。
加速していく二人の関係、引き続きお楽しみください。




