表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
せかい  作者: ななし
2/10

はじまり

「はぁあっもう嫌になっちゃうなぁ。」

森の中。

ほんとに森の中で、きっとここまで来れる人間はいないだろうと思えるくらいの森の中。

古びた神社が建っていた。

大きい神社の錆びた赤色をした鳥居の上で、黄昏色の三つ編みをした少女が座っていた。

そう、私。

私の名前はかるかん。

神話にもなっていない神様です。

私は鳥居の上に座ってぶらぶらと足を揺らしていた。そして機嫌が悪いの。

なんでかって?

「はぁ……。」

薬品実験をしていたの。

フラスコに液体を入れて、「災い」を倒すいい感じの武器を作ろうとしたのに!

なんて事なの。

失敗するならまだしも、武器自体でもあるフラスコもぶっ壊してしまったのだ!!

今日の「災い」を倒すのは私の役目。

なのに。

武器が壊れてしまっては話が違ってくる。

元々割れやすいビーカーやフラスコだから気をつけていたのに……!!

またもや私はため息をつくのだった。

「かる、またそんな所座って…危ないよ。」

下から澄んだひくい声が聞こえた。見下ろしてみると、私の相棒、カルカンがいた。

名前が同じだから呼び方は違うの。

私と違ってとても冷静でいつも落ち着いてる。髪の色も目の色も背丈も同じだけど、決して双子ではないの!

私と同じ、かみさま。

「んもー!今まで登って落ちたことある?大丈夫だって言ってるじゃん!!」

「今日落ちるかもよ?」

「おーちーまーせーんっ!!」

落ちるわけないじゃない。

私は神様。

神様もどき。

「武器がないなら、僕のナイフでも貸してあげようか?」

「……カルカンが行ってきてよ。」

「……かーるー、またそんなこと言って、」

「ハイハイわかったわかったー!行きますよーもおー。」

私よりあなたの方が強いのに何故そんなに当番を気にしているのかなぁ?

鳥居の上からジャンプして飛び降りると常にカルカンの腰に携帯されているナイフを素早く笑顔で奪ってやった。へへーん。

「武器、ナイフ借りるねー!」

「っあ、こらっ。」

そう。

倒しに行くもの、「災い」。

普通の人間には見えないらしくて、時の境目が歪んでわからなくなる時に生まれるもの。

それを見えるのは、私とカルカンと、もう2人。

それじゃあもうそろそろ、黄昏時だ。

私は黄昏の神様。

そしてカルカンは逢魔が時の神様。

「それじゃっ、いってきまーす!」

「行ってらっしゃい。」

ちゃんと返してよね。

その言葉に私は笑って、あっかんべーをした。カルカンは苦笑していた。

わかってますよ、そんな事。


これは「世界シリーズ」のうちの一つ、境界世界です!物語というよりかは世界観です!短編になる可能性があります!

よろしくお願いしますー!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ