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298 対峙

 蜂起軍の前に出た復興軍は、索敵さくてき隊を多めに出して敵を警戒しつつ、情報を集めながら前進を続ける。


 宰相領に関する情報はあまり多くないが、見た感じだと地形的には平坦で肥沃な平野が広がっている。


 経済的には優良だけど、戦いでの守りに関して有利な地形ではない。


 王都の東を流れていた川が南東に向かって宰相領を縦断していて、その川沿い。

 宰相領全体で見ると東寄りに領都があるらしい。


 この世界では珍しい石畳の街道が整備されていて、宰相の権力の強さを感じさせる。


 道中見かける宰相領の領民の反応は、不安そうに俺達を見つめるだけで、敵対的な行動を取る様子はない。


 姿を見る限り特別裕福な様子はなく、よその住民と変わらない感じだ。


 さすがに住民までお金持ちだったりはしないらしい。


 宰相への忠誠心が高くて俺達に敵対してくるとかだと厄介だったけど、それはなさそうで一安心だ。


 もっとも、宰相にしてみれば帝都の住民みたいに今にも反乱を起こしそうではないだけ、やりやすいだろう。



 様子を見ながら軍を進めるが、今の所騎兵隊の再攻撃はない。


 警戒しているから奇襲は難しいという判断なのか、そもそも最初の奇襲がイレギュラーで、こちらを引き込んで一気に殲滅せんめつする作戦なのか。

 あるいは篭城をする気なのか。


 敵の意図が読めないまま、俺達は宰相領を進み。領都近くに到着する。


 領都は川に沿って作られていて、川の水を使った堀に囲まれていた。



 ――早速偵察隊を放って周囲の状況を確認し。簡単な地図を作成する。


 それによると、周囲は一面の平野で、大規模な伏兵を隠す丘や森はなし。


 領都は川の西岸に作られていて、東岸は渡し舟の船着場と多少の施設があるだけで、東へ伸びる街道以外は基本畑。


 西岸にも当然船着場があるので、兵糧攻めをするなら川も封鎖しないといけない。


 川幅は数十メートルあって、領都の川側にも街壁があるので、東側から攻めるのは難しそう。


 北~西~南は川から支流を作った水掘で囲まれていて、その幅は4~5メートル。

 さらに堀の向こうには街壁がそびえている。


 街壁の門は東西南北に計4つあるが、この国に多い作りとして、北門は領主居城直結で一般人は通行禁止。守りも厚い。


 東はすぐ川で、船着場専用みたいな感じ。

 一般に使われているのは西門と南門だけど、今は掘に架かる跳ね橋みたいなのが持ち上げられているので、通行不可能。


 ――集まった情報は大まかにこんな所で、中々厄介だ。

 さすが宰相が立て篭もろうとしただけある。帝都よりも攻めにくい。


 弓で攻撃しようにも、堀のこっち側から矢を射ち上げても届かないけど、街壁の上から射ち下ろす方は届くという、実に嫌な距離に設定されていてやりにくいし。


 元の世界知識で言えば、川を堰き止めて水攻めとか思いつくけど。川が大きすぎて堰き止めるの大変そうだし、あまり時間もかけられない。


 とはいえ力攻めで落とせる気は全くしないし、帝都から防衛用に配備されていた投石器を半数撤去して運んでもらうように依頼してあるが、届くのはかなり先になるだろう。


 ……さて、どうしよう?


 軍議を開いてみんなに訊いてみても、なにもいい考えは出てこない。


 とりあえず包囲だけして。騎兵の逆襲に備えて穴を掘り。


 だけど攻撃はせずに、周囲を警戒しつつにらみ合いを続けながら、作戦を考える事にする。



 ……と言っても、これは中々難しい。


 力攻めが無理で長期戦は不利となると、打てる手はかなり限られる。


 一つはなにか絡め手を使う方法だけど、寝返りを誘えるような人脈はないし、そもそもこっそり城内と連絡を取る事が難しい。


 住民の反乱は期待できないし、こちらに援軍が来る事も期待できない。


 そうなると……。



 あれこれ3日ほど考えて、俺は一つの結論に至り。

 シーラ達とも相談の上で、行動に移す事に決めるのだった……。




帝国暦170年 3月4日


現時点での帝国に対する影響度……66.989%


資産

・1億3493万ダルナ


・元宝石がいっぱい付いていた犬のぬいぐるみ(今はおでこに一つだけ)

・エルフの傷薬×10


配下

シーラ(部下・帝国復興軍精鋭部隊長・C級冒険者 月給50万)

メルツ(部下・ジェルファ王国軍務大臣・E級冒険者 月15万を上級傷薬代として返済中)

メーア(部下・ジェルファ王国軍務副大臣・E級冒険者 月15万を上級傷薬代として返済中)

エリス(協力者・ジェルファ王国国王・将来の息子の嫁候補 月30万を宿借り上げ代として支払い)

ティアナ(エリスの協力者 月給なし)

クレア(部下・ジェルファ王国宰相)

オークとゴブリンの巣穴から救出された女の人達24人(雇用中・北の拠点生産担当と中州の拠点運営担当 月給12万)

元孤児の兵士達103人(部下・帝国復興軍部隊長97人 北の拠点の船舶担当5人 医療班1人)

セファル(部下・アルパの街の物資管理担当・C級冒険者 月給30万)(弟も同職 月給10万)

ガラス職人(協力者 月給15万・衣食住保証)

船大工二人(協力者 月給15万・衣食住保証)

怪我を負った孤児の子達43人(北の拠点で雇用 月給7.2万)

キサ(部下・専属護衛・遊牧民 月給48万)

セラードとその妹リーズ(部下・元帝国西方新領州都防衛隊長 元子爵家子息 帝国復興軍後方部隊長と前線部隊長)

ミリザ(協力者・ジェルファ王国内務大臣・王都を仕切る裏稼業三代目)

カーミラ(部下 蜂起軍選抜部隊長 元男爵家長女)

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