第22話 ダフネ襲来
――ミュリー!久しぶりだな!
新しい真っ赤な皮鎧を着た赤髪の猫獣人ダフネがミュリーへ親しげな挨拶をする。
――久しぶり
――宝箱を開くぞ。今日こそはあたいの番こい!
――待ちなさい。妖精のささやきが弾むのもわかるけど、連れてきたメンバーの紹介が先でしょ?
ダンジョンの前に8人の鳥獣人が並んでいる。
「ふぉー!ふぉー!鳥さんだよ!鳥さん!鳥獣人?ハトが4人とー、タカとー、カラス、フクロウ、カワセミかな?」
『こいつらは雑魚です。ダンジョンポイントを稼ぐチャンスです』
「戦わないからね?」
――おお。わりぃーわりぃー!第1部隊のメンバーだ!今後はドラゴンクラッシャーシティーも巡回輸送の拠点になる!わかったな!
――はい!!!
――それじゃ・・・
――隊長の挨拶くらいするべきでしょ
――はっ!第一部隊長クックルーラであります!
ハト獣人のクックルーラは羽の生える腕を胸にあてて答える。
――第5部隊長マーリャ
兎獣人のマーリャは耳をピーンとさせている。
――開けるぞ
――はぁ、もういいわ
ダフネはダンジョンコアの上に乗っている宝箱を勢い良くパカッと開く。
「じゃじゃーん!今日からは新しく!ベルサイユのコアラシリーズ!マリーコアラよ!!」
高貴なドレスに奔放さと意思の強さを併せ持った顔立ちのコアラ人形で、美しく輝くティアラに凝った一品である。
――よし!別のマーク!あたいのだ!
――ダフネ。でもティアラのアクセサリーよ
――ああ、ティアラはまずいよな。また、取り上げられたらたまらねーぞ
――私の鑑定だと、まったくなんの効果もスキルもないわ
――効果もスキルもないなんて信じられんが、今はそれがありがたい!
『たま様、何をされてるんですか?』
入り口の隅で七輪からもくもくと出る煙をパタパタと扇ぐ。
「なんだか急に焼き鳥食べたくなっちゃって」
その日の第2宝箱の時間。
「ちょうぎゅうぎゅうなんですけど!!家に18人はムリだよー!」
『では、罠を張り巡らした1キロの通路を造ってはいかがでしょうか?』
「玄関まで1キロって、どんな罰ゲームよ!」
――そういえば、最近、ヘキシアこないわね?
――あー、あいつはこれない。アベルが宿屋の娘にちょっかいかけていてな
――なんだいつものことね。開けるわ。狭いから、護衛の私たちは直ぐに食べてダンジョンからでましょ
宝箱を開くと宝箱が消失し、2段のテーブルとその上に紅茶の注がれたティーカップとマカロンが18人分現れる。
「じゃじゃーん!アイスミルクティーと3種のフルーツマカロンよ!・・・くちばしの人もいるから一口サイズにしたの!」
もぐもぐと駐在している護衛冒険者たちがもぐもぐと食べ始める。1つ、2つと口にいれて最後の1つで速度が落ちる。
――直ぐに食べるんだろ?!早くしろ!消えるだろ?!
――もう、わかってるわよ!みんな食べるわよ!
最後の1つを口に入れて、ダンジョンから出ていく。
――よし!久々の泥だ!おまえたちも食べろ!
「泥っ?!いい加減、その呼び方はやめてー!!」
ハトが豆鉄砲を食らったような顔で食べ、タカなどは獰猛な顔で食べている。
「くちばしの人も器用に飲むね」
『毎日、回復ポーション飲んでますからね。普通では?』
――ダフネのあねご。ここにきたときは、コレを食べられるんでありますか?
――ん?ああ、第2宝箱のタイミングでくるならかまわんぞ
鳥たちの頭は高速で、ドラゴンクラッシャーシティーを訪れる飛行経路を割り出すのであった。
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○○「ぐひひ・・・ぐひひ・・・これでダンジョンを再配置できる・・・・ぐひひ」




