続02話 フルバースト
BOOOOOROOOOOOR!!!!
口から砂弾を吐き2足で駆ける数百体を越えるサンドドラゴンの先頭と第5部隊が激突!
――丸見えです!
兎獣人のマーリャ隊長が双剣をきらめかせ、赤い球を次々と切り捨てると、ザァーザァーと砂の塊に戻っていく。
熊獣人のエプリン副隊長と鹿獣人のジューヌが斧で2体、3体斬ったが赤い球に当たず砂へ戻らなかったので、斧の横っ面でバチコン!バチコン!とひっぱたく戦術に変えた。
「弱点見せるなんて!どうしようもないよ!」
『たま様。おまゆうです』
「おばーちゃんってこと?!」
『そうではありません』
「ピンクなのに!」
『そういう事でもありません』
――古代種の記述を思いだしましたわ
ヘキシア、ミュリーの護衛に残ったアララがつぶやく。
――古代種?なぁにそれぇ?
――最初の新世界という言葉が出る前の世界では魔物にあからさまな弱点があったと、もちろんその頃は中級魔法でさえ唱える者も存在しませんでした。
――きゃん!
柴丸がリードを持つミュリーにいくぞいくぞと指示するが無視される。
――つまり、中級魔法以上には耐性がないのね?
――順調よねぇ。魔法不要かしらぁ?
第5部隊の前にたった瞬間に砂の山へと変わり、むしろ、砂の山の方に足を取られて苦戦している。
――ダメよ。魔物が出続けてるもの。このままだと日が落ちても出てきそうよ
――わかったわぁ。合図よろしくねぇ
ヘキシアの魔力が高まり、それを察知して、同時にフォートレスタラスクの魔力が高まる。
ピュィピュィィ!
――戻るです!
魔物と交戦していた第5部隊は合図の口笛が鳴ると踵を返しヘキシアの方へと駆け戻る!
フォートレスタラスクの前に六角形を6枚組み合わせた赤いシールドが浮かぶがメテオはこない。
――ふふ発動早すぎねぇ。上級魔法アブソリュートゼロ!!
カラー写真が一瞬で白黒写真になるように砂漠ごとサンドドラゴンもフォートレスタラスクも凍りついた。
フォートレスタラスクの顔だけ魔法を反射し前方の砂漠は倍凍っている。
――エリアヒール!!
第5部隊を中心に魔方陣があらわれ、サンドドラゴンに傷つけられた体を癒していく。
――とつげーき!!
――おー!!
第5部隊が再度、フォートレスタラスクへと駆ける!
BOOOOOROOOOOOR!!!!
フォートレスタラスクが巨大な4本の足をグググッと折り曲げ。
バァァァァッン!
「飛んだよ?!」
――っ?!!
ドォッ・・・シイィィィン!!!
あわや第5部隊を踏み潰す目前に着地し、砂の爆弾が第5部隊を吹き飛ばし、砂の波がヘキシア、ミュリー、アララを膝まで飲み込む。体重の軽い柴丸はぽよんと弾んだだけだ。
――ぜーいーん・・・無事!さんかーい!!
マーリャの号令で走り出す。フォートレスタラスクは次の目標にヘキシアへと鼻先を向ける。その目に。
ガイィィン!
――こっちよ!
鹿獣人のメイが槍を投げ、鼻先の向きがゆっくりとメイへと変わる。
――いま引っ張り出すわぁ
ふわりと砂から抜け出したヘキシアがミュリーたちを引き上げようとする。
――ヘキシア私たちはいい!今、あの魔物に攻撃できるのはあなただけでしょ!
――・・・わかったわ
ヘキシアの魔力が高まり、それを察知しても相手にしてこない。
ドシィィィン!
ドシィィィン!
メイへと体の向きを変え足をグググッと折り曲げる。
「じゃじゃーん!柴丸ジオンヌーフルバーストモードよ!宇宙空間で角など飾りだ!フルバーストだよ!」
ぼふん!
柴丸は黒とネズミ色のロボット姿に変身する。服には大小さまざまな大砲がこれでもかと装備されている。
『いいんですか?』
「モデルガンだから大丈夫だよ!」
リードの外れた柴丸が走り出す。
そして・・・・
フルバースト!!
BBBOOOOOOOOOOM!!!
『射撃の概念を経由して封印が解かれています』
「?!」
その場では、たまにしか視えない呪いの炎、カースブレスが火を噴いた!




