40.もじゃもじゃ
「どうした?コバ??魔王様がお前に向けて投げた、その毛むくじゃら。それが俺の筋肉に・・・」
「ああああ!もうわかったよわかった!」
(こうなりゃヤケクソだ・・・と言いたいところだが、こいつに試していないジャンルの手品はこれしかない)
小林は地面に横たわっているモノに腕を伸ばす。
「ふっはっは!!その毛むくじゃらごと今度こそ貫いてくれる!」
「貫くって!駄目でござるダイル!!防御詠唱・・・」
「魔王様の防御壁、俺の筋肉で破壊させてもらうぜ・・・!」
ロッドが光り小さな声で呟く。
「防御壁完成前に攻撃着弾98%」
「ええ!駄目じゃないのぉ!!ダイルやめなさいよぉ」
レイディが叫ぶ声をかき消す大きな声を小林が叫ぶ。
「はあああい!ラッキーちゃーん!よしよしよし!」
小林の手の中で毛むくじゃらが左右、上下に動き出す。毛むくじゃらは小林の右腕に移動し、顔をキョロキョロしている。
小林が左手をポケットに入れるとそちらを毛むくじゃらは見つめている。
「はあい!ご飯だよ!美味しいごはん♪」
小林が左手を開くと毛むくじゃらは無我夢中で手の中のものを食らいだす。
「ぐ・・・?!ぐぅうう」
振りかざしていた腕を止めダイルが毛むくじゃらを睨みつける。毛むくじゃらは食事をやめダイルを見つめる。
ダイルは振りかざした手を顔に当て
「なんじゃこの可愛いもじゃもじゃわああああ!!」




