39.他人事
ダイルの鋭い眼光とともに両腕が振り下ろされる。
「コバぁ!隙ありだ!!!」
ダイルの声に小林はふと我に返る。
(あまりにも話が通じない相手だから嫌なことも思い出すぐらい頭フル回転しちまった)
「っておいいい!ダイル手を出すのはちょっと待て!俺はお前と戦いに来ているわけじゃ・・・」
「言い訳は聞かん!そのボールペンスルーとやらで俺の筋肉を串刺しにでき・・・」
「できるかアホ!!!魔王様、早くこのワニを止めて・・・・」
正座をしながらレイディと向かう魔王。
「い、いち、一枚トランプを選んでください!」
「魔王様、わたしに敬語は使わなくていいですわん」
「いやぁなんだか手品をするとき敬語になってしまうでござるよ」
「おいいい!!手品あるある言ってる場合じゃねえって!魔王様ぁああ!」
「ハッ!!」
大きな地鳴りと同時にダイルの腕が地面に突き刺さる。
「・・・・・ムム」
(あ・・・あぶねえ、かすった。)
「・・・!!ああ!コバ殿すまんでござる!視線をそらしてしまっていたでござる!ダイル、駄目でざるよ。コバ殿は先の勇者戦で疲れているから戦闘力はハムスターレベルまで落ちているでござる」
(あいつ、絶対あとで覚えてろよ)
パラパラパラパラ・・・。
「勇者ダナアサの件でダイルもコバ殿に期待を寄せているのはわかるでござ・・・」
「おい!トランプパラパラは禁止って言っただろ!」
「えーだって~なんか手持無沙汰のときに心地よいでござるよぉ」
それよか、ダイルが地面に攻撃した瞬間、魔王がこちらに気づいて何かを投げたと思ったが・・・
よりによって・・・・コイツか。。




