15.八つ当たり
あぴありんぐけーんはほぞんするてまがすごい
「ああ・・・!あれは痛いでござる!!スピード強化も攻撃強化もしていなくても痛いのに」
「鼻血出してましたもんね、ぷっぷ・・ぷ」
「仕方ないでござろう!ちょっと触っただけで暴発するあいつが悪いんでござる」
※勝手に触る人が一番悪いです。
「勇者様!大丈夫ですか」
賢者が近づき回復魔法らしきものを行う。
「う・・・うぐ、一瞬過ぎて強化が間に合わなかった。し、しかし・・・その作戦は二度と通用しないぞ」
勇者が小林のほうを睨みつけると・・・小林は不気味にニタニタ笑っていた。
「あ・・・あのー。コバさん?さっきの攻撃はもう私には効かないで・・・効かないですよ?」
不安になった勇者は丁寧に話しながら2回同じことを言った。
「お前絶対防御あるけれど、回数制限があるんだってな」
「な、なにを言い出すかと思えば、回数制限など意識したところで無意味!500回も私を攻撃し続けることなど不可能!」
「勇者様!言っちゃダメです!」
「あ・・・」
賢者の制止は間に合わず声は小林に届いてしまった。
「500回?500回かぁ、困ったなぁ」
賢者と顔を見合わせ一瞬安堵する勇者、しかし小林は続ける
「せめて1000回は耐えられないとこの子たちが浮かばれないってんだよ!!ボケ!」
トランクを開けると中からたくさんの杖が空中に飛び出し始める。
小林は空の両手に杖を出し空中に投げ続ける。
「ひいい!」
勇者一行が怯える中、いつの間にかかなり離れた位置にいる魔王とロッド。
「勝負あったでござるな」
「さすがコバ様・・・素敵」
「いや、コバ殿の仕掛けも凄いでござるが、空中にある大量の杖を強化して宙に浮かせているの拙者でござるよ??!」
「いけ!!エヌマ・・・」
小林の合図とともに無数の杖が地上に降り注ぐ!
「教室をするから大量にいるって仕入れさせられたりぃ?赤いハンカチが赤いステッキになるのがいいから水色や赤はいらないぃ?思った通りステッキが出てこないから不良品でキャンセルぅ?そんな不良扱いされた杖たちもこれで浮かばれる」
「コバ殿、笑いながら泣いているでござる!情緒不安定情緒不安定でござるよ!」
「よく噛めずに2回言えましたね、練習のかいがありましたね」
「ちょっとそういうのやめて恥ずかしいから」
杖は降り注ぎ終えたが、辺りは砂煙が充満する。砂煙の中から怯えた声と回復魔法を唱える声がする。
・・・砂煙が収まるころには怯えた声も詠唱も消えていた。




