13.殴る
こばやしのしゅみはばってぃんぐせんたーです
――――――――対決の場所
「よく来たな魔王よ」
周りが見渡せる草原に勇者とその一行が20名ほどいる。
「そんな人数で大丈夫か?ただ、話し合いをする様子にも思えんが」
魔王が睨みつけると勇者は声高らかに叫ぶ
「今日こそが人類解放の日だ!選ばれし戦友よ、共に戦おう!」
「おおおおおお!!」
怒声が鳴り響くなか、小林は冷静だった。
(短期で力を付けたとは思えない勇者が解放の日?何か策があるのか)
考え込む小林を指さし勇者が叫ぶ
「コバ!貴様をいただくぜ!!!」
「え?!」
「勇者様、それは極秘事項で敵に伝えてはいけません!」
賢者の女らしきものが制止する。
「うはああ!!し、しまった!い、今のはなしだ!」
「・・・・・」
コバと魔王が顔を合わせる。
「なあ、魔王ひょっとしてあいつ」
魔王は小さく頷く。
深呼吸をした後、小林は低い声で話し始める。
「お前ら生きて帰れると思うなよ」
ひそひそ
「コバ殿ノリノリでござるな、わくわく」
「魔王様、ご準備を」
「あっ、そうだったでござる」
ごそごそ
「ふははは、勇者よ。今日こそ貴様に負けを認めさせてやるぞ。見よ!!」
魔王が両手を広げ何かを掴む動作をした。空の手から大量の銀色の砂が現れる。
「少しずつ、少しずつ貴様の鎧を剥いでいってやる」
「な・・・なにぃ!!き、貴様!!やめろ!!言われてみると鎧が少しずつ薄くなっていってるような・・・くっそおお」
「まぁ、今日はコバが戦うからな、私はこれくらいにしよう」
小林が魔王の前に立つ。
「魔王様、お任せください」
バシュ!
手に鋼鉄の杖が現れる。
「魔王に続き魔法詠唱もなく・・・魔王のパワーアップ、やはり貴様が元凶か!」
うろたえている勇者に透かさず小林は畳みかける。
「その様子だと魔王軍にスパイでもいるような感じだな?」
「ギクッ!!!」
勇者はとてもわかりやすい反応をした。
「勇者様、擬音は口に出すものではありません!」
あれ?突込みに入った賢者もなんかおかしいけれど触れないでおこう。
「勇者、俺と一騎打ちで戦おう、もしそちらが勝てばお前の望み通り・・・そちらに連れていかれてもいい」
勇者の緩まっていた顔が引き締まる。背中にある剣に手が伸びる。
「ほう・・・それでは貴様が勝った場合は?」
「服従だ」
「へ?」
「絶対服従」
「俺の言うことなんでも聞いてもらう、そうだなマッサージはもちろんのこと、日々の娯楽になるような楽しいアトラクションもしてもらおうか、例えば蛇がたくさんいる透明な部屋にお前を入れてさらに酒を充満させて、酔った大量の蛇がうだうだうた」
(魔王)さすがコバ殿、悪魔や。
小林がうつむきながらブツブツ話している姿。
「ね、ねえ、賢者さん?あの人本当に例のあの人なのかな??なんか魔王より魔王みたいなんですけど」
「し、しりませんよ、でも名前もコバですし」
「あぁん??」
※コバさんは妄想中に話を邪魔されるのがとても嫌いです。
「ひいぃ!」
「いくぞコラ!!」




