アルセンブルク学園の入学審査
あの後魔法杖を5つ作ったがそれでも時間が余ったので料理を振る舞うことにした。何故、ほぼ料理をしない自分が料理を出来るのかと言うと、まずこの世界にもゲームのように身体能力表示や能力と言ったものまであり、神の贈り物として贈物と言う固有能力まであると言うから驚きだが…っと話が逸れた。完結に言えば前世では料理をしていたのでその記憶が料理が出来る能力、言うなれば料理能力に影響しているのではないか?と言うことだ。セトやランの話を聞く限りある程度は当てはまるようだ。
「へぇー。じゃあ、その料理能力がレベル1でも家庭料理並には出来るんだ」
「いえ、家庭料理並に料理が出来るからこそ料理能力のレベル1が表示されるんです。もし出来なければ身体能力にも表示されませんし逆に言えば練習して料理が家庭料理並に出来れば表示されます」
どうやら、予想通りのようだ。鍛冶を習えば鍛冶能力が魔法を習えば魔法能力がということだろう
「成程…ちゃんとそこら辺の説明聞いとけば良かったなー」
「でも、身体能力ってどうやって見るんだ?」
「確かに…そう簡単にみれるわけじゃ無さそうだよね」
それもそのはず、その名の通り自分の身体能力がこと細かく書かれているのだ。下手をすれば身体能力が晒されて恥さらしなんて事もありえるのだ。
「方法は2つ。【能力表示】の魔法、鑑定結晶での身体能力鑑定の2つだけだよ。【能力表示】の魔法は自分のしか見れないから他人に見られることはないから教えない限り大丈夫だよ」
やっぱり身体能力をみるのは簡単ではないようだ
「ふーん?」
しかし、【能力表示】は中級魔法のはずだが
「でも、【能力表示】の魔法って確か中級魔法だよな?って事は鑑定結晶だけってことか?」
ランも気になったようでセトに聞いている。セトは僕とランの目を見るとまた説明を始めた。
「うん、ただ鑑定結晶は他人にも見られるから先生方に見られるけどアルセンブルク学園では身体能力が学生手帳に記されて身分証にもなるから便利だけどね。記されるといっても一部は伏せられるけど」
「なんだか便利なんだな」
「そうだな」
確かに身体能力を見られる心配が大きいが便利ではある。
「さて、明日も早いし眠るか」
「そうだね。ほら、ランも」
「分かってるよ!」
翌日、少し早く起きて朝食を取り3人で試験受付に行く。試験をする前に審査があるようだが特に問題がある訳でもなく名前を書いて参加費の大銀貨1枚を払って終わった。別名魔法学校と言われるだけあって参加者は馬鹿にならない程いるようだ。僕が申請しているSクラスの審査内容はまずはボール系の魔法を撃てるか撃てないかで篩をかけられる。撃つのを見せるではなく撃てるか撃てないかを言うだけである。しかし、ここで嘘をついたものは後で痛い目に見るのは分かっているので嘘をつくものはいない。撃てるものは一次審査免除との事でセトやランも撃てるようなので免除だ。自分達の周りはSクラスという魔法学、剣術学両方を受けている必要があるので入学以前にこの審査で平民貴族関係なく魔法適性と剣術適性の無いものは容赦なく落とされる。
30分ほど経つと先程まで大量にいた受験者が300名ほどまで少なくなる。しかし、それでも多く、Sクラスに入学できるのは僅か30名余りだ
「では、二次審査を始める。入学試験を受けられるのは100名だからここで200名は切り捨てるから頑張れよー」
と試験官らしき人が説明している。二次審査では剣術がどれだけ高いかを見られる。丸太に横からどれだけ深い傷を付けられるかの審査だ。セトやランは切るまでには至らなかったがほぼ切る勢いで深い傷を付けていた。
「次っ!レオナルド」
「はい」
「他の者のを見ていたと思うが使ってもらう剣はこちらで用意したものだ。勿論、剣に魔法を付与するのもダメだぞ。それに、これはお前の剣の技量を見るためだからな」
「あの、すみません。」
「ん?なんだ」
「もう切りました」
「は?…え、いつの間に…それに何処にも傷なんて」
と言って試験官が丸太を触ると丸太が切れていた。
「よ、よし。レオナルドは戻ってくれ」
「はい」
そう言って戻ると先生は丸太の切り口を見ていた。どうやらやり過ぎたようだ
「うーん。手加減したんだけど」
その言葉にセトとランが反応する
「え、では本気を出してたら鉄でも切れるんですか?」
「と、言うかあの丸太いつ切ったんだよ」
「ちょ、ちょっと落ち着いてよ。鉄の剣で鉄を切るのは可能ではあるけど鉄の剣が一瞬でダメになるね。丸太をいつ切ったのかは剣を渡されて注意事項聞いてた時だね。あと余談なんだけど多分試験官が切り口見てるのは魔力残渣があるか見てるんだろう。ま、魔法使ってないから見ても魔力残渣は無いけどさ」
「なんでそんなことをサラッというかな」
珍しくランが呆れている。
「まぁ、いいじゃん。ランとセトも審査は合格なんだから」
「そうでしょうか?レオくんは兎も角僕らまでそうとは」
「いやいや、ランとセト充分やばいと思うけど?」
と雑談をしている間にどうやら100名が決まったようで試験官が張り出した名簿には自分とランとセトの名前が載っていた。
「ほらね」
「でも、レオくんと比べられるとちょっと」
「だな、他の奴が可哀想だ」
「は、え、そんなに酷かった?!」
「「はぁ」」
「なんで2人してため息つくの!?ねぇ!ちょっとー!?」
「そこ、これから試験会場にいくんだから静かについてこい」
どうやら、そのまま試験をするらしい。
「すみませんでした」
「やーい、怒られてやんの」
「誰のせいだよだ・れ・の」
「「レオ」」
「ええ…」