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25.赤信号にご注意!

25.赤信号にご注意!


 雅代がスポーツジムに通うようになったのは体形が気になるということももちろんあったが、持て余していた時間をつぶすことが最大の目的だった。普通の主婦と違って、家事やその他の家のことはすべて家政婦がやってくれる。雅代は家にいる間、何もすることがない。買い物などに出掛けることもあったが、欲しいものはすべて揃えられていた。

 小山と出会ってからは週に一度のレッスンだったのを週二回に増やした。そして、金曜日のレッスンの後は決まって小山とプライベートな時間を過ごすようになった。


 何度目かのデートの途中で小山の携帯電話が鳴った。電話の相手は木下だった。

「ちょっと失礼します」

 小山は雅代から距離を取って電話に出た。

『順調に運んでいるようだな』

 その第一声に小山は辺りを見渡した。木下が近くで監視しているのではないかと思ったからだ。

「ああ、うまくいっている。気付かれるとまずいからもう、切るぞ」

『ミイラ取りがミイラになるなよ』

 そう付け加えて木下は電話を切った。小山は苦笑し、携帯電話をポケットに突っ込んで雅代のそばへ戻っていった。

「誰から? 彼女?」

「そんな人は居ませんよ。ボクには雅代さんが居ますから」

「まあ! お上手ね。だったら今夜はうんと頑張ってもらおうかしら」

「任せてください」

 そんな会話を交わしながら二人はエレベーターの中へ消えていった。



 矢沢がホテルのロビーを出ると、木下がタクシーに乗り込むところだった。矢沢も通りかかったタクシーを拾うと運転手に告げた。

「前のタクシーを追ってくれ」

「解かりました。お客さん、刑事さんかなんかですか?」

「うん? まあ、似たようなもんだ。それより、見失うなよ」

「合点招致!」

 矢沢が乗ったタクシーが発進したとたんに目の前の信号が赤に変わった。木下を乗せたタクシーが遠ざかっていく。

「す、すいません…」

 タクシーの運転手が力なくつぶやいた。





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