52.魔法陣の痕跡
特区祭十三日目。
今日は最終種目である宝探しが予定されており、昨日までの会場に足を運んでいた。
昨日までと違うのは、朝が早いことだろう。
宝探しは一日がかりで行われるからだ。
「えー、今日は覇王ゲームも最終種目となりました。今回はやはり、エンレム・レイス選手。彼が初の覇王ゲーム制覇出来るのか。これを見に来ている観客も多いのではないでしょうか。早速ルール説明を始めます。と思いましたが、テレマナ姫、今回の宝探しはどのようになると予想されますか?」
「えっと、ルールは分からないのですが、宝探しはスピードが大事だと思いますので、ミラ様が有利になりますか……ね?」
テレマナ姫は、どう考えても実況としては場違いだった。
「ありがとうございます。改めてルール説明に参ります。ルールは簡単です。指定された魔道具の数は百あります。その魔道具を出来るだけ多く集めること。それだけです。細かいルールとしては、一人十枚木製の板に書かれた問題文を配ります。それを解いて、魔道具を集めて下さい。それでは係員さん、お願いします」
十六人の係員は、それぞれ自分の担当している参加者に板を配っていった。
それを受け取ると、軽く内容を確認する。
「レイ君、どう?」
近くにいたミラが走り寄り、話しかけてきた。
「そうだな。問題文は、淡白に場所だけが書かれたものもあるけど、難しい謎かけのような設問まであるな」
「あれ? これ一緒じゃない?」
「そうだな」
指定魔道具の数は百なのに対して、参加者全員の問題文の多さが合わないと思っていたが、どうやら同じ問題が複数固まっているようだった。
そんな時、司会の進行も止まり会場もどよめいていた。
「レイ君、あれ」
ミラが指差す先を見ると、見たことのない魔物が会場のあちらこちらに出現していた。
その魔物の数も相当の数。
会場は、ついに宝探しを続ける雰囲気ではなくなっていた。
「これは魔塔の近くの森で見かけた魔物と似ているな……」
どこか作られたような、ツギハギのような魔物が大半だった。
「この前テレマナ姫が誘拐された時の?」
「そうだな。まずはこの魔物から片付けよう」
「僕も手伝うよ」
その言葉は、アリのものだった。
「手分けして倒そう」
しばらくは、魔物のレベルもそう高くなく目の前に見えた相手を倒していった。
「キリがないわね」
参加者は、例外なく魔物討伐に協力していたが、その数が多すぎた。
「これは設置型魔法陣の気配がするな。私はこの痕跡をたどってみようと思う。ただ、私はこの魔法陣の解析をしないといけない。君も一緒に来てくれないか?」
セガトリスは、そうつぶやくように話しかけてきた。
「そうか。でもここが……」
「レイ君行って。ここは私達に任せて」
「レイス君。セガトリス君。任せた」
ここはミラやアリ、他参加者に任せてセガトリスと魔法陣の痕跡を辿ることにした。
そしてセガトリスに着いていくと、他の魔法陣をどんどん発見していき、セガトリスはそのギミックをどんどんと解除していく。
セガトリスが魔法陣のギミックの解除をしている間、俺は周囲に集まる魔物をどんどん倒していった。
「ここが魔法陣の痕跡をたどった終着点だ」
「ここは?」
魔塔の近くにある大きな湖。
特に何かある訳ではないので、人が立ち寄ることがほとんどない場所。
「おそらく原因はあの者達だな」
そこには、二人の男が立っており、その一人の男は見知った顔だった。
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