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王位を賭けて

軍団長との戦いはすぐに国中に知れ渡り、王位継承戦の時のように銅鑼まで鳴らされた。


「セティ!!」


「クソガキッ!!気をつけろ!ソイツはマジでやばいぞ!!」


イヴもメイホウも駆けつけ、そう叫ぶ。


「言っておくがなぁ、坊ちゃん。俺様はアレク様より寿命を延ばす薬を賜りもう35年生きている。坊ちゃんが敵う相手じゃねぇぞ?大人しく王冠を置いて逃げるなら見逃してやるぞ?」


「……私は逃げない!」


頭には金の茨の王冠。この国の王として戦う時に身に着けるものだ。歴代の王、王子が王位をかけて戦う時の…。


「…それでは、王位を賭けた新国王セティ様と軍団長グスタフの死闘を開始します……始め!!」


アルトがそう叫ぶと私は軍団長に斬り込んでいく。

だが、軽くいなされ、足をかけられて転んでしまう。


「弱い。弱いなぁ坊ちゃんは。アレク様とそっくりなのに全く弱い」


まただ。アレク…私と似た名前のその者の名を聞くのは。叔父の事らしいが私は会ったことがない。

いや、考え事はよそう。今は戦いに集中せねば。


私は起き上がるとまた斬り込む。だがやはり片手でいとも簡単にあしらわれる。

傷1つつけられない!


「それじゃ、そろそろこっちからいくぞ」


フッと軍団長の姿が消え、背中に衝撃が走った。


「ぐ…ぁ…」


背後から思いっ切り剣の柄で突きを食らった。

その一撃だけで私の意識は持って行かれそうになる。

地面に倒れ込み、痛みで動けない。


「いい事を思いついた。観衆の前でひんむいてやろう」


「ふ…ぁ…やめ、ろ…!」


尻尾を掴まれて吊るされ、マントと上着がビリビリと引き裂かれて上半身が露わになる。


「…おい、なんだこの傷は?」


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