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セティとイヴ~セルケト視点~
~セルケトside~
この胡散臭い商人を適当にかわし、僕は心配になった弟の部屋へ向かった。
「やぁっ!駄目です王子様!」
さっきのリースの声が廊下まで聞こえる。
「ぁ…駄目…そんな、私は平民出の卑しい女です…王子様とこんなことしては!」
そっと耳を扉にあてると中から聞こえてくるのは弟がイヴと呼びながらあの娘を抱く音と、リースの叫びだけ。
「王子様、痛いっ!!」
もしも…僕が病気でなければあそこにいたのは僕かもしれないと思うと悲しくて涙が出て来た…
己の雄が弟達の声で反応する…でも、自慰すら命の危険のある僕には…黙って収まるのを待つしかない。
…自分の子供、僕だって欲しかった…あの娘と子を作ったらさぞかし可愛い子が出来ただろう…
僕は自室のベッドへと戻り、寝転ぶ。
「…セティ…」
これが本当の結婚なんだ。僕との婚姻なんて…所詮伝統のまがい物。セティに必要なのは僕ではなくあの娘なんだ…。
そのまま悲しくて眠っていたら夜になったけど弟は部屋に来なかった。父上が夕飯だと呼びに来るけど起きる気になれず今日はいらないと断った。
翌朝、新聞の見出しには「セティ王子、美女ランキング1位のイヴリースと交際!」とスキャンダルになっていた。




