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【4部完結】転生したら美少女冒険者に! ~おっさんの心が旅立つ異世界冒険記~  作者:
3章 不条理な山の招待

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85話 指輪の熱と聖女の涙

 指輪が燃えてるように熱い。

 その熱量が、指の付け根からじわじわと体全体に移っていく感じがする。

 皮膚の下を溶けた鉄のような熱がゆっくり這い回り、血管を伝って心臓まで届いてくる。

 指先がジリジリと焼けつくように痛み、手の平全体が赤く腫れ上がったみたいに熱を帯びる。


 体が……燃えるように熱い。

 胸の奥が煮えたぎり、心の芯が熱く疼いて、息を吸うたびに肺が火を吸い込んだように熱くなる。

 この周辺の雪を溶かすように熱い。

 足元の雪が、俺の体温だけでじゅわっと溶け始め、黒い地面が露わになって湯気を立てる。

 周りの空気がゆらゆらと揺らぎ、熱波が視界を歪ませる。


『こんなものに惑わされてどうしたんだ。俺はそんな軟弱な奴にやられたつもりはないぞ!』


『その声は、ザハク……ザハクなのか……なぜ?』


 俺の頭の奥で、懐かしくて荒々しい声が響いた。

 低く、ぶっきらぼうで、そして俺が倒した男の声が聞こえる。

 間違いなく、あの男の声だった。

 胸の奥が一瞬締め付けられ、指輪の熱がまた強くなる。

 体がびくりと震えて、息が詰まる。


『貴様を笑いに来たといえば満足か』


『今取り込んでるんだけど』


『ふん、諦めて軍門……ちがうな股を開こうしたやつが威勢がいいな』


『そ・そんな事はない』


 俺は先ほどの事を思い出して、羞恥で真っ赤になっていくのが自分でもわかる。

 頬がカァッと熱くなり、耳まで火照って、視界の端がぼやける。

 胸の奥がきゅっと締め付けられ、喉が詰まって息が浅くなる。

 指輪の熱と重なって、体全体が恥ずかしさで震えそうになる。

 下腹部がまた疼き始めて、甘い誘惑の残り香が鼻をくすぐる。

 俺は歯を食いしばって、首を振った。

 そんな弱い自分を、ザハクに見られてると思うと、余計に顔が熱くなる。


『本当に人とはひ弱な生き物だ!』


『なに?からかいに来たの?』


『それもあるんだがな!だがこんなものにやられたとあっては、俺の格が落ちるだろうが、ゆっくり寝てもいられねえ。手伝う気はなかったんだがな』


『生きてるのか?』


 声が震えてしまった。

 喉が乾いて、言葉が上手く出ない。

 指輪の熱がまだ体を蝕んでいるのに、ザハクの声が聞こえた瞬間、胸の奥に別の熱が灯った。


『死んでたさ。死んでたはずだ。だがなぜか?この異様な状況だからか、この指輪に宿った感じだな。今だけかもしれないけどな。それなのに見せられてるのはこんな無様な貴様だとは思わなかったぞ、あえていうぞアヤ!』


『死にぞこないが、そこで見てろよ。必ずここも突破してやるからよ』


『楽しみだ。ならてめえに与えてやるよ。口先だけでなく見せてみろよ』


 ザハクの声が頭の中で大きく響いた瞬間だった。

 俺の中にある血液が沸騰したように熱くなり、体が爆発しそうになる。

 血管が熱く膨張して、皮膚の下でドクドクと脈打つ。

 胸の奥が焼けるように熱く、体の芯まで熱い波が駆け巡り、息を吸うたびに肺が火を吸い込んだみたいに熱くなる。


 体全体が内側から膨張する感覚に襲われ、筋肉がびくびくと痙攣し始めた。

 その瞬間、俺を中心に炎が巻き起こった。

 青白い炎が体を包み込み、足元から渦を巻いて立ち上がる。

 周囲の雲が一瞬で吹き飛ばされ、どす黒い塊が悲鳴のような音を立てて散っていく。


 足元の雪が一気に溶け、じゅわじゅわと蒸気が上がり、地面が黒く露わになる。

 周りの空気が熱でゆらゆらと歪み、視界が熱波で揺らぐ。


 俺は無意識に両の手を口の形にして前に押し出した。

 指先が熱く震え、手のひらから青白い光が漏れ始める。

 両手の指を組み合わせ、親指と人差し指で小さな円を作り、それを口元に近づける。

 肘を曲げて胸の前に構え、肩を落として体を低く沈め、足を肩幅に開いて安定させる。

 まるで竜の咆哮を放つような、原始的で力強い構え。


焔竜吼(ブレイズ・ドラグーン)


 押し出した手から膨大な熱エネルギーが奔流になって飛び出した。

 暴力的な炎の柱が一直線に伸び、雲を貫き、岩肌を焦がしながら突破していく。

 その暴力的なエネルギーは、周囲の空気を焼き尽くし、山頂の形をはっきり浮かび上がらせた。


 禍々しい峰が、俺たちを見下ろすように、ゆっくりと姿を現す。

 頂上が黒く歪んだ影のように、まるで挨拶するかのようにそびえ立っていた。

 周囲の雪は一瞬で蒸発し、地面の氷がバリバリと割れて砕け散る。

 熱波が残響のように体を包み、俺の髪が逆立ち、服の裾が熱風で煽られる。

 息が荒く、肺が熱く疼くけど、胸の奥に燃えるような達成感が広がっていた。


 急激に疲労を感じて、やっと俺は自分を取り戻して周囲を見た。

 体が鉛のように重い。

 膝がガクガク震えて、立っているのがやっとだ。

 指輪の熱が引いた後も、指先がジンジン痺れ、掌に赤い跡が残っている。

 息が荒く、肺が熱く疼く。


 汗が額から滴り落ち、視界が少しぼやける。

 雲が吹き飛ばされて視界が開けたはずなのに、空気がまだ重く、甘い腐敗の匂いが鼻の奥に残っている。

 足元の雪は溶けて黒い岩肌が露わになり、蒸気が薄く立ち上っている。

 体全体が脱力して、肩が落ち、背中が丸くなる。

 心臓の鼓動がまだ速く、耳元で血の音が響いている。


 エレナはどうした。

 見た瞬間、俺はどきっとして戸惑ってしまった。


 エレナの白い法衣は乱れに乱れ、肩からずり落ちて胸元が大きく開いていた。

 柔らかな乳房が重力に逆らうように張り出し、薄い布地越しにピンク色の先端がくっきりと浮かび上がっている。

 裾は太ももまで捲れ上がり、彼女は地面に座ったままM字に脚を開いてしまっていた。


 白い肌が雪の残りで冷たく光り、膝の内側がわずかに震えている。

 その中心に、薄い布が湿って張り付き、柔らかな秘部の輪郭をはっきりと浮かび上がらせていた。

 甘い腐敗の匂いがまだ残る中、エレナの吐息が熱く白く立ち上り、唇がわずかに開いて喘ぐように震えている。


 それは聖女というより、まるで昔話に出てくる淫魔のように俺を見ていた。

 瞳が潤み、頬が上気して赤く染まり、舌先が唇を湿らせている。

 胸の谷間がゆっくり上下し、乳首が布地を押し上げて尖っているのがわかる。

 開かれた脚の間から、熱い視線が俺をまっすぐ貫いてくる。

 指が自分の太ももをゆっくり撫で下ろし、内側へと滑っていく。

 布地が指に引っかかり、湿った音が微かに響いた。

 周囲の雲が無くなったおかげか、彼女の目に光が宿り始めた。


「キャッ」


 エレナは正気に戻ったように顔を真っ赤に染め、慌てて法衣を整い始めた。

 肩からずり落ちていた布を急いで引き上げ、胸元を両手で押さえ、捲れ上がった裾を太ももに押し下げる。

 指先が震えて布地を掴み損ね、柔らかな肌が一瞬だけ露わになる。

 膝を閉じようとしてM字の脚がもつれ、地面に手をついて体を支える姿が、ますます無防備で色っぽい。


「ア……シビさん見ないでください。見ないでくださいませ……わたくしは……わたくしは」


 声が上擦り、涙声になる。

 頬が耳まで赤く染まり、瞳が潤んで俺を避けるように伏せられる。

 唇を噛んで嗚咽を堪え、肩を縮めて小さくなろうとするのに、乱れた法衣の隙間から白い肌が覗き、胸の膨らみが息遣いで揺れる。


 俺は何も言わず、彼女を包み込むように抱きしめた。

 両腕をエレナの背中に回し、優しく引き寄せる。

 彼女の体がびくりと震え、柔らかな胸が俺の胸板に押し付けられる。

 法衣越しに伝わる体温が熱く、甘い残り香が鼻をくすぐる。

 エレナの髪が俺の頬に触れ、湿った吐息が首筋にかかる。

 彼女の肩が小さく震え、指が俺の背中にすがるように掴んでくる。


「大丈夫だ。エレナは悪夢を見て動かされてただけだ。お前の意志じゃないだろ」


「そ……それでもわたくしは、色欲に……色欲に負けましたわ……僧侶失格ですわ」


 エレナの声が嗚咽交じりで震える。

 俺に抱きしめられながら、顔を俺の胸に埋めて体を縮こまらせる。

 胸の膨らみが俺に押し付けられ、息遣いが荒くなって法衣の布地が擦れる音がする。

 涙が俺の服に染み込み、温かい雫が肌に伝う。

 彼女の指が俺の背中をぎゅっと掴み、爪が少し食い込む。


「そうか?色欲は本当に悪い事なのか?」


「もちろんですわ」


 俺に抱きしめられながら、彼女は必死に反論する。

 声は掠れ、涙で濡れた瞳が俺を見上げる。

 頬はまだ赤く、唇が震えて言葉を紡ぐ。

 体が俺に密着したまま、微かに震え続けている。

 甘い匂いが彼女の髪から立ち上り、俺の胸を締め付ける。


「だったらアウリス神は結婚して子をなすことを禁止しているのか?」


 俺の言葉に、エレナの体がびくりと震えた。

 胸に押し付けられた柔らかな膨らみが、俺の心臓の鼓動に合わせて小さく揺れる。

 彼女の髪から甘い残り香が漂い、俺の鼻をくすぐる。

 法衣の布地越しに伝わる体温が熱く、汗で少し湿っている。


「け・結婚は推奨してますわ……」


 エレナの声が掠れて、嗚咽混じりで小さく震える。

 俺の胸に顔を埋めたまま、肩が上下に揺れる。

 涙が俺の服に染み込んで、温かい雫が肌に伝う。

 彼女の指が俺の背中をぎゅっと掴み、爪が少し食い込む痛みが、逆に心地いい。


「だろうな、色欲なんて生物の欲求だから仕方ないんだ。なぜHをする時に、そういう気持ちがあるのかといえば幸福感があったり、気持ちよさいろいろな感情をあふれ出してくれる。そういう気持ちがあるから子供が産まれるときには、その幸せ感が倍増以上になるんだよ」


 はっきり言って口から出まかせだけど、どうだろうか?

 子供産ませたことも結婚もしたこともないし、肉体関係なんて風俗でしかないから実際わからん。


 理論だけは語れるけど、実体験ゼロだから自信なんてない。

 でも今、エレナを抱きしめながら、こんな言葉を口走ってる自分が、なんだか情けなくて、でも本気で思ってる自分がいて……複雑だ。


 エレナの体が俺の言葉に反応して、わずかに強張る。

 胸の谷間が俺の胸板に押し付けられ、息遣いが荒くなって法衣の布地が擦れる音がする。

 彼女の吐息が首筋にかかり、熱く湿っている。


 俺の腕の中で、エレナの体温がじんわり伝わってきて、下腹部が熱く疼き始める。

 柔らかい感触が、俺の体を甘く溶かすように絡みついてくる。

 だけど、抱きしめてるこの柔らかい感じがすごく嬉しく感じるけど、俺もだめだな。

 俺の胸の中で彼女が泣いている。


 今まで見たことないように、大声でエレナが泣いている。

 嗚咽が肩を震わせ、涙が止まらず俺の服を濡らす。

 聖女の仮面が剥がれ落ちたような、素の彼女の泣き顔。

 頬が赤く腫れ上がり、瞳が潤んで俺を見上げてくる。

 唇が震えて、言葉にならない声が漏れる。


 この借りは必ず返してやるよ。くそったれな山。覚えて起きやがれ。

 俺はエレナの背中を優しく撫でながら、心の中で強く誓った。

 彼女の体が俺に預けられるように、ゆっくりと力が抜けていく。

 甘い匂いと涙の塩気が混じり、俺の胸を締め付ける。

 この温もり、この震え、この涙……全部、守ってやりたいと思った。

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