18、舞台表現法
舞台表現法という授業があった。
舞台でどのように身体を動かして表現をするかを学ぶ授業だ。
全員、ピンクのタイツに黒いレオタード。
クラシックバレエじゃん!
これがね、なぜだか渡り廊下みたいなところがスタジオになっていて、外から丸見え。
何の罰ゲームだ。
学部生がみんな見てるんだよー!
声楽科、大学院生ははっきり言って、丸い。
私たちがピンクのタイツを履いて、足を上げたり、ピョコピョコ跳んだりしているのを学部生たちが何と呼んでいたか・・・
「ピンクトンズ」
だって!トンって何?トンって!?
バーに掴まって、片足を高く上げる。
コロリとした体型のピンクトンズたちは息をするのも忘れるほど真面目に足を上げている。
頭より高く上げられた足はプルプルと震えている。
そこへひと言。
「せ、先生・・・これは・・・根性を鍛えるための授業ですか!」
バタバタとみんなの足が落ちる・・・
クラシックバレエだか舞台表現法だか知らないが、そんなもんだ。
あ、ちなみに私は結構上手い。
自分で言うのもなんだけど、私は器械体操をやっていたので、こういうのは得意だった。
バスケットをやっていたのもあって、ジャンプも高かった。
だけど、そのうちどれくらいが、舞台で役に立っているのかは不明である。




