13、合奏の授業
声楽科の生徒の必修授業だったか、「合奏」の授業があった。
合奏というのは複数の楽器を使って演奏することを言う。(知ってるか・・・)
数人でグループを組み演奏をする。
器楽科の生徒だと、自分の専攻している楽器を使うことが多いので、たとえばクラリネット専攻の生徒とピアノ科の生徒が組んで演奏したりするのを良く見かける。
しかし、私達がやるのは声楽科の生徒たちだけの合奏のクラス。
誰も専攻楽器などないのだ。ということは、何をしようが自由だー!
ということで、私はぼんやりしていたら大人数のグループに勝手に組み込まれてマリンバ(木琴)を叩くことになっていた。私が中学時代に吹奏楽部で打楽器だったことを誰かが知っていたらしい。
そのグループはわりとみんなどんな楽器でも演奏できる子たちで、自分たちで楽器編成も考えて編曲もしていて、とてもよくできたグループだった。
こういうグループに入れてもらえると助かる。
しかし、声楽科の生徒は楽器が苦手な人も多い。
特に男子。
7人グループで全員楽器未経験というグループなど、どうするのかと言うと・・・楽器ができないなら歌で演奏すればいいじゃない。
ということになる。
しかしそれでは「合奏」の授業にならない。歌を合わせるのは「合唱」だ。
7人で童謡などをハモりながら(ちゃんとオリジナルのハモり)お互いの体を平手打ちする男子。
その手で鳴らす音こそが、合奏!
少しグレードアップすると、ハモりの合間に、トライアングルなどでチーンと鳴らすこともできるように!
声楽科の合奏の授業は、オリジナリティに溢れていてとても見ごたえがあった。




