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いきなり音楽教室  作者: marron
発表会編
164/200

14、浴衣さらい



私は大学時代、三味線を習っていた。長唄の三味線である。


三味線は“糸巻三年”などと言い、糸を巻く、つまり調弦(音を合わせること)が難しい。

調弦ができなければ弾くことはできない。

ちなみに、演奏中でも弦(糸)は容赦なく伸びるので、調弦が必要である。

三味線の糸は絹糸でできていて、その糸に米の粉をまぶしてある。そんななので、わりと簡単に切れる。

一番細い糸はいつ切れても良いように替えを持っていて、演奏中にサッと変えられるテクニックが必要。


とはいえ、素人にそんな芸当はできない。



ということで、私は三味線のおさらい会(発表会)に出ることになった。

七夕の頃に、浴衣を着て行う「浴衣ざらい」というものだ。


なんて風流なんだ!

と、喜んでいたけれど、着慣れない浴衣。

なんてったって、足が開かない。

自分たちの演奏が終わって、お玄人さんの演奏の間、控室でヒマにしていても、浴衣を着ているため、背筋を伸ばしていないとならない。だって、その恰好が一番ラクだから。


お玄人さんの演奏よりも、自分の足が開かなかったことしか覚えていないくらい、浴衣ざらいは辛かった。



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