4、私の発表会・ピアノでピアノ
私は小6でピアノを習い始めて、その半年後に強制的に発表会に出ることになった。
習い始めて半年で、何が弾けるというのか・・・
大したものは弾けないが、なんとか両手で弾ける曲を先生が選んでくれた。
まあ、そんなものか。
他の小6はもっとすごいのをガンガン弾いているけれど、仕方がない。
難易度は低いけれど、きちんと弾けばそれなりに聞こえるだろう、と思い、家のオルガンでかなり練習した。
だけど、ピアノとオルガンは違う。
家ではちゃんと弾けていても、お稽古に行ってピアノを弾くと、鍵盤が重い。
16分音符の速いアルペジオで非常に苦労した。
発表会前にそれだけ苦労したのに、発表会ではホールにあるグランドピアノを使用する。
実はグランドピアノと言っても、サイズがあり、自宅練習用の小さいサイズからコンサート用の大きいサイズのものまである。
一番大きいのはフルコンサートグランドピアノ(フルコン)というサイズで、6畳間に置くと、ふすまが閉められないサイズである。(なぜ知っているかというと、友人がそういうピアニストで、狭いアパートにフルコンサイズのグランドピアノを置いて、その下で寝ているのを見ているから)
その大きいサイズのピアノは、普段オルガンで練習をしている私には非常に重たく感じられた。
初めての発表会は「ピアノにはサイズが色々あって、大きいピアノは鍵盤が重い」ということを知った発表会であった。




