25、教えに行きます
年に数回、合唱の指導を頼まれることがある。
ひとつは、音楽の授業のない学校(定時制高校など)の、卒業式の合唱指導である。
音楽の授業がないので、卒業式の練習の時、ピアノ伴奏が弾ける人がいないらしい。
卒業式ではCDで伴奏を流すようだ。
音楽の授業がないということは、音楽に興味のある人は非常に少ないということでもある。
頼む、歌ってくれ。
そうまでして、なぜ卒業式で校歌を歌うのだろうか。
もうひとつは、PTA関係。
自分の子どもの通う学校ならまだわかるのだけど、そうでもない。
色んな学校や幼稚園などから頼まれる。
お遊戯会や卒業式や、何かイベントでお母さんたちが歌う合唱の指導だ。
(本番当日は私はいなくて)伴奏はその学校や幼稚園のお母さんや先生がするので、本当に単なる指導だけである。
しかし、たいていの場合、伴奏者は間に合っていない。
ので、指導に行くと、伴奏を弾きながらの指導になる。
これは結構大変である。
しかし、どこへ行ってもとても歓迎される。
もしや私は、歌を歌うよりもこっちの方が才能があるのではないかと思うくらい、楽しんでもらえる。
ていうかね、すごく笑われるんだけど、どうしてだろう?
数回の合唱指導をすると、「面白かったです!」「また来年もお願いします」と声をかけていただけてとても嬉しい。
「合唱編」をお読みいただきありがとうございました。
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