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24、合唱の伴奏
私は、合唱団に所属しているわけではないのだけれど、時々伴奏を頼まれる。
実は、合唱の伴奏はかなり自由度が高い。
クラシック音楽の端くれであるが、あくまでも“合唱”がメインであって、伴奏は歌の助けになっていれば良くて、少しくらいアレンジしても怒られない。
いやむしろ、ちょっとアレンジして華やかに弾いたりすると喜ばれる。
ということで、私の伴奏を気に入ってくれている指揮者がいて、何かっていうと呼んでくれる。
そしてその指揮者は、自由な方で、
指揮台の上で大人しく指揮棒を振るような人じゃない。
コンサートで手拍子が来たり、全体的にノってくると、すーぐどこかへ行ってしまう。
合唱団の周りをくるくる回ったり、舞台から降りて観客席にまで行くこともある。
伴奏が自由なら、指揮者も自由だ。
しか~し、ノっている指揮者は時々、テンポを変える。
変えてるのに、指揮が見えない。
観客席の方は暗いので、伴奏を弾いている私からはほとんどどこにいるのか分からない。
頼むから、おとなしく指揮台の上にいてくれ、と望んでいる。




