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いきなり音楽教室  作者: marron
合唱編
128/200

3、超ビビり



私は小学生の時、合唱クラブに所属していた。

小学生の合唱。

できそうで、できないものである。


普通小学生が「合唱」になるのは、5年生で「輪唱」(同じメロディを追いかけっこのようにずらして歌うこと)がやっとできる程度で、主旋律の下に副旋律が一緒に歌われるような、いわゆるハーモニーができるようになるのは6年生がギリギリである。


それを、合唱クラブは小4からやる。

6年生も一緒とはいえ、結構難しいらしい。


私は年子の姉と毎日のように何かをハモって歌っていたので、小4でそれが難しいとは思わなかった。

合唱クラブに入って、メゾソプラノになった私は、迷いもなくハモっていたので、先生がとても驚いていた。

「マロンさん、前に来て、1人で歌ってごらんなさい。ソプラノに○○さん、一緒に歌ってあげて」

 と、お手本にされたのだけど、前に出た途端に声が出ない。あがり症のため、誰かが私を見ていると思っただけで硬直してしまったのだ。

 涙目でブルブル震えて青ざめている私を見て、先生はさらに驚いていた。

「怒ってるわけじゃないのよ?あなたがちゃんと歌えているから、みんなに聞いてもらおうと思ったのよ」

 と、言ってくれたけれど、出ないものは出ない。


 よくもまあ、あんな私が一人で歌うようになったものだと、幼いころの私を知っている人たちは、口をそろえて言うのであった。


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