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いきなり音楽教室  作者: marron
再びお教室編
102/200

2、夕方のにおい



ピアノ教室の営業時間は、一日中いつでも良いのだけど、生徒さんは幼稚園や学校があるため、みなさんウチに来るのは夕方になる。


幼稚園から直接来る子もいるし、一度帰ってから練習してくる子もいる。

直接来る子は、たいていお昼ご飯の匂いがする。

お弁当の子もいるし、給食の子もいる。

「今日の給食カレーだったでしょう?」

「当たり~!」

なんて会話になると、どんな給食が好きかという話が弾む。



小学生は、ピアノで頑張れるように、と言って、たいていのお母さんはおやつを食べさせてから送り出してくださる。


いつもおせんべいの匂いがする。という子もいる。

あと、「今日肉まん食べてきた」という、ガッツリ系がわりと多い。


その中で、毎回口元を見るとわかる子がいる。

「チョコレートついてるよ」

「あ、ホントだ、あま~い!」

なめるな、舐めるな。


「今日大福だったでしょ」

「え!?せんせい、よくわかったね」

「ほっぺに粉がついてるよ」

という感じ。


そんな話をしていると、お腹が空いてくる。夕方は私だってお腹が空く。

私はすぐにお腹が鳴ってしまうタイプで、平気でグーグーなる。

椅子に座っている生徒さんの隣に、いつも立っている私のお腹があるわけで、丸聞こえである。

「せんせー、お腹鳴ってるよ」

ピアノどころの話じゃない。ピアノより大きい私の腹の虫だったりする。



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