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鍵付き日記のロマン

 私は日記とか手帳の類いが好きである。


 現在進行形で書いている日記が2冊、手帳が2冊。メモ帳1冊。もうやめてしまった日記が1冊。


 要するに、書くことが好きなのだ。


 こないだフライングタイガーという雑貨屋さんで、鍵付きの日記を見つけた。


 私のココロは懐かしさで踊った。鍵付き、小学生の時に流行ったっけ。あれ、たいてい鍵を失くしてしまって、お父さんかお母さんに涙目で

「開けてー!」

って訴える羽目になるんだよなあ。



 買っちゃおうかなあ、と鍵付き日記に手を伸ばしかけ、慌てて、これ以上日記を増やしてどうする、と自分を叱咤し、手を引っ込める。


 買っても書く時間がなかなか取れないだろう、と自分を諌め、涙をのんで我慢した。


 しかし、これを書いている今、やはり猛烈に、あの鍵付き日記にココロを奪われているのである。


 メルヘンなかたちの黄金色の鍵と、やさしいピンクの色合いの、秘密の匂いがする日記。


 そこに書かれた乙女の秘密は、鍵で開けない限り永久に冷凍保存されるのである。


 子どもの頃好きだったものは、簡単には忘れられないものだなあ。私は机に頬杖をついて、あの鍵付き日記に思いを馳せている。

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