81話 完成と開始
嵐の様に来て去っていた知佳を見送った咲夜は、車に最近は積んでいる紙を取り出して軽くラフ図を書きだした。ラフ図といってもかなり細かく書かれており製作機に入れたらパーツとして作製可能なレベルのものが書かれていた。今書いている物は咲夜が勉強しているときに自身で書いた小さめな倉庫を知佳の要望のに書き換えているだけなので咲夜はほぼ何も考えていない状態で書き進めていた。
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構造だけ考えて時、一つのセットを書き上げてしまえばそれを連結していくだけなのでラフ自体はそこまで時間は掛からなかったのだが強度計算もしていたので時間が掛かってはいた。それでもサイズから考えるとゼロからのスタートではなかったとはいえほぼ完成していたので早くはあった。
「もうすぐか」
製作開始の時にアラームを掛けていたので電子端末を確認すると残り2分ほどだったので製作機に向かった。車に関してはここの製作機を使用できるのは、咲夜たちだけなのですぐに車を取り出す必要は無いのだが咲夜の気分的にそのままにして置くが悪いので取り出すことにしていた。それに、本拠地で作製しているときに作製機の使用に関係するルールを作った癖が未だに抜けていなかった。作製機から咲夜が車を止めている場所まではそこまで離れていないのだが、この敷地の広さから考えた時なので距離は若干は離れてはいる。それでも咲夜は、最近積んでいる燃料タンク片手に歩いていた。
歩いて行くと丁度良く製作が完了したようで咲夜は、普段の様に扉を開けて中に入っていった。車はいつもの様に製作機の中央にあった。製作機が作成しているので制度は、良い物なのだが咲夜は一応確認していた。当然問題は無く咲夜は、持ってきた燃料タンクから軽油を車に入れた。そこからは、いつもの様にエンジンを何度か始動さエンジンが掛かる様にした。
「さて、どこに入れるかな」
製作機が入っている建物には、大きな空間があり幾らアメ車がもとの大きな車とは言えたかが知れているので止めること自体は問題なのだが、現状ここで飛行機を作製している都合出来るだけ空間があった方が良かった。そうなって来ると残り一つの建物になるのだがここには、コンテナが既に置いてはあった。
「まあ、あそこしかないな」
咲夜は、結局コンテナが置いてある倉庫に収めた。今までコンテナと大きさを比べたことは無かったのだが横に置いたことで車が大きいことが分かった。
「全長はさすがにコンテナ方が大きいが横幅だとそこまで大きさは変わんないな」
変わらないと言っても左右で各15㎝ぐらいの余裕はあるのだがコンテ内であるのだが、普段見ている国産車と比べる余裕がないように感じるものだった。そんなことをしている時間は非常に短く直ぐに咲夜は元居た倉庫に戻って行った。
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倉庫に戻ると再度ログインしてきた知佳が飛行機の羽の上に乗って待っていた。
「できた?」
「できて、運んできた」
「もう一つの倉庫に?」
「そこに」
「そう、この後は、どうするの?」
「どうすとはなんだが」
「シャーシを作るかどうか」
「作れば」
「理由は」
「あっても問題は無いし、後に改造もできるし必要なければ売り払えればいい」
「確かになー素材はあるから問題は無いんだが寝たい」
「寝ればいいじゃない」
知佳の寝ればいいとは大概この世界でね睡眠のことで現実世界ではないのが大概だった。
「それ、こっちの世界だろ」
「そうだけど」
「あんまり寝た感じが無かったんだけど」
「それは、努力が足りない」
「努力で何とかなる問題なんじゃないだろ」
「そうかな」
「そうだ、それでどっちが良いと思う」
「一旦、機械に入れてからじゃない」
「そうするかー」
「素材は、トレーラーの中にあるよ」
「了解」
ここまで来るときにもやけに重さを感じてはいたのだがそこは、車の馬力で押し切った上に、前回航空機の素材を運んだ時の方が重くはあったのでそこまで問題には思っていなかった。
咲夜は、再度車に乗り込んで製作機に移動した。
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製作機に積載している金属をすべて製作機に入れて、数時間前に書いた設計図を読み込ませた。読み込みが終わるとそこからは、いつも通りだったのだが製作時間が今までは一時間程度だったのだが今回は2時間もかかるようだった。
「流石に、2時間はヤダな」
咲夜は、悩んだのだが答えは既に決まっておりトレーラーの製作を始めた。結局は作らないといけない上に咲夜にとっても早めに完成はさせておきたいという思いもあったので作製を決めただけっだった。これを他のプレイヤーが見たら結局作るんじゃんと感想を持つのだろうがここには咲夜しかいなかったのでそんな感想を持たれることは無かった。2時間かかることが分かった咲夜は元も飛行機のある倉庫に戻った。
「どうだった」
戻って来ると相変わらず羽の上にいた。
「どうだったて、結果は分かるんだろ」
「うん、作ったんでしょ」
「そうだが」
「予想通り、それでどれくらいなの」
「2時間」
「ながい」
「長いよな、理由は分からん」
「ここに関しては分からないことが多すぎる」
「そもそも、素材入れたら作ってくれる時点で不思議だろ」
「3Dプリンターとも違うしね」
「3Dプリンターな、欲しいけどな」
「どっちで」
「両方」
「こっちで欲しいのはなんとなくわかるけど、何で向こうでも欲しいの」
「試作できた方が良くないか」
「それは、ホロで良くない」
ホロの技術も進歩しておりアクリル板など投影するものが必要だったのだがそれも必要が無くなり肉眼で見ることができるようになっていた。
「そうなんだが」
「それに、部屋にあるよ」
「そんなのまであるのか」
「うん」
確かに何もない空間に見せる技術は、実用化され販売されてはいたのだが非常に高価だったので一般家庭向けの物もあったのだが導入しているのは、高所得者のみだった。そんなものがあるとは、咲夜は思っていなかった。
「何で使って無いんだ」
「めんどくさいから、それにゴーグルの方が楽」
「そうか」
「まあ、3Dプリンターはに関しては私も欲しいから導入する」
「結局買うのか」
「うん、レーザー加工機だけじゃ足りない」
「そんなものまであるのか」
「あるよ」
「逆にどこにそんなもの置いてんだ」
咲夜は、この家の大半の部屋には入ってはいるのだがそのような機械は見たことが無かった。知佳は、言いにくそうに答えた。
「隠し部屋に」
「そんな、部屋があったのか」
「うん、咲夜にばれたら怒られるから」
「怒りはしないが」
「パソコンのパーツがまだある」
「今に始まった話じゃないだろ」
「そうだけど」
「まあ、レーザー加工機あるなら俺も使いたいし」
「なら良かった」
「とは、ならんぞ」
「え」
「え、ってそれ両親に言ってないだろ」
「うん、自分のお金で買ったし」
「それに、部屋の改装も」
「私の家だし」
確かに、知佳の言う通りどちらも知佳の資金と持ち物ではあるのだが、ものが物だけあって相談しないのはどうなんだと思ってしまった。
「まあ、いいやトレーラーができたら見せて」
「分かった、じゃあ私はかたずけて来る」
「おい」
それだけ言うと知佳はログアウトしていった。
「おい、体は残るんだから、安全な場所でログアウトしろよ」
咲夜は、知佳が焦って支えるために翼の高い方で構えたのだが運よく横に傾いたことで落ちずに済んだ。そんな知佳を咲夜は何とか翼の上から降ろして後部座席に詰め込んだ。




