↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋のお姉さんが「〝何もしてない〟のに彼氏に捨てられた」と泣きついてきたので、保護してしまった  作者: シゲ ノゴローZZ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/26

第8話 家事免除

「男の子なのにブラを手洗いするの偉いねぇ、私なんてテキトーに洗濯機入れて終わりなのに」


 終わってるのはアンタだよ、アンタ。どうせその洗濯機もテキトーなんだろ? 洗濯したことを忘れたまま昼寝して生臭くなっても、そのまま干すんだろ? ハンガーごと取り込んで、床とか椅子の上にポイだろ? 想像に難くないよ。


「普通の人は手洗いするんだよ。少なくとも洗濯ネットを使うよ」

「アハハ、健志君って女に夢見すぎじゃない? よっぽど高いブランド物以外は洗濯機にポイだって、皆」


 ……そういうデータあるんですか? 自分が物臭だからって、他の一般女性まで巻き込んじゃダメだよ。


「トイレ行った後、指先ちょちょっと洗って終わりって女の子結構いるよ? ハンカチを持ち歩かずに、髪の毛で拭くって子も結構いるし」


 それ本当に現代日本の話? いや、そりゃまあ、探せばそういう人もいるだろうけどさ、極一部でしょ? 〝結構〟は盛りすぎだって。


「一時期タピオカ流行ったでしょ?」

「うん。ファッションならまだしも、飲み物が流行るってのがよく分からないけど」

「女子からすれば皆がやってることはファッションなんだよ」


 へー……よく分からん生き物だなー。八年ぐらいニートしてた人の口から語られる女性像が、どこまで正しいのかは甚だ疑問だけど。


「でさ、タピオカブームの時さ、女子トイレにタピオカドリンクの容器とか捨てられまくってたんだよね」

「あー……コンビニのコーヒーもそうだけど、ああいうのって缶とかペットボトルのゴミ箱に捨てられないもんね」


 だからって捨てていい理由にならないんだけどね。


「とにかくさ、健志君が思ってるよりも不衛生で自堕落な女の子は多いんだよ」

「……だとしてもお姉ちゃんがサボっていい理由にはならないよ。というか見てないで、自分で洗ってよ」


 なんでお姉ちゃんに見られてる状態で、お姉ちゃんのブラジャーを手洗いしなきゃいけないんだよ。


「絶対にヤダ! 洗濯機に放り込むだけでも面倒なのに、手洗いとかありえない!」

「……じゃあこれからは洗濯機に放り込んでいい?」

「ダメだよ。だって健志君が洗濯してくれるようになってから、変な臭いとかしなくなったし」


 もしかしてなんだけど、俺の労力ってノーコストだと思ってる? 普通家事なんてものは、ニートのお姉ちゃんがやるべき仕事だよ?


「お姉ちゃんの下着を洗えるなんて光栄なことなんだよ? 普通の男はお金を払ってでも洗いたがるよ」


 そりゃそういうヤツも探せばいるだろうけどさ、お姉ちゃんは彼氏に逃げられてるじゃん。お姉ちゃんの下着を洗う特権に価値なんてないんだよ(かくゆう俺も最初の頃はドキッとしたけど、今は面倒って感情の方が強い)。


「居候なんだから、少しくらい家事をしようって思わないの? さらに言うなら毎回ベッドで寝てるし、一番風呂もいただいてるじゃん」


 家主より先に風呂に入るとか、厚かましいにも程があるよ。罪悪感とかないんか?


「実家じゃそれが当たり前だったもん」


 どうやらご両親にも問題があるらしい(娘を赤の他人である俺に押し付けてる時点でお察しか)。ん? そういやさ……。


「彼氏さんと同棲とかしてなかったの?」

「一年くらいしてたよ? 職場の近くに引っ越したいから一旦実家に戻れって急に言われて、そのまま新居に上がることなく捨てられたんだけど」


 ……きっとその一年で完全に見限られたんだろうな(一年って聞くとアレだけど、だいぶもった方だと思うよ)。同棲してる状態で別れを告げたら色々とこじれるから、一旦実家に押し付けたと。


「同棲してた時も今みたいな生活だったの?」

「概ねそうだね。最初の頃は最低限の家事はしてたんだけど、彼氏が『家事をしてくれるのはありがたいんだけど、就職してくれないかな? 家事は俺がやるから』って言ってくれたんだよね」


 そりゃ今のご時世、専業主婦はキツいわな。元々真面目に働いてたならパートで許してくれるかもしれないけど、社会人経験も貯金もほぼゼロじゃ、就職しろって言われるよ。というか単純にお姉ちゃんの家事スキルが低すぎて、ありがた迷惑だったんだろうなぁ。


「家事できるの?」

「たまに掃除機かけるし、洗濯機も十日に一回は回すよ? 料理も簡単な物ならできるしね」


 なんでドヤ顔できるの? その家事って、俺の基準では最低限にも満たないんだけどなぁ。


「料理の後はちゃんとキッチンの手入れしてる? シンクに水垢溜まってない? 壁に油とか飛び散ってない? 換気扇のフィルターとかもお手入れしてる?」

「彼氏もその辺うるさかったなぁ……。退去費が高くなったのを私のせいにしてきたし、酷い男だよね」


 なるほど、料理をしたら、しっぱなしと。そういうの困るんだよなぁ、手入れできないなら料理しないでほしいよ。


「あっ、そういえばこの家ってコバエとかゴキブリとか全然発生しないよね? 私と彼氏が住んでたアパートは、コバエに悩まされてたなぁ」

「…………姉ちゃん、家事はいいから就職してください」

「え? でも家事をしてほしいって……」

「一切しなくていいよ、ありがとう」


 ズルいよなぁ、低スペックすぎて家事を免除とかさぁ。こうなった以上、一日でも早く就職させないといけないんだけど、電化製品が充実してる現代で家事をできない人が就職できるのだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。