シーズン3 第13話:新たなる幕開け、霧雨のロンドンへ
いつもお読みいただきありがとうございます。『トラックに轢かれたのに異世界転生できませんでした。~現実世界で【才能鑑定】のチートが生えたので、隠れ天才たちをプロデュースして最高に面白い日常を作ります~』、新たな舞台へと突入するシーズン3・ロンドン編の幕開けとなる第13話をお届けします。
砂漠の熱気から一転して、霧雨包まれる歴史と金融の都ロンドンへ降り立った拓真たち。世界経済を裏で牛耳る超巨大財閥を新たな標的に据え、伝統と特権階級に縛られた退屈なエリートどもを相手に繰り広げる、新たなるプロデュース劇のスタートをどうぞお楽しみください!
「――で、今度のターゲットはどこだ、プロデューサー。まさか次はアマゾンの奥地で野生動物でもプロデュースする気じゃないだろうな?」
プライベートジェットの革張りのシートに深く身を沈めながら、九条奏は冷ややかな目をタブレットから佐藤拓真へと向けた。
砂漠のメガシティ・ドバイでの大騒動を終え、世界中が彼らの次の動きに注目している中、拓真の手元の画面にはすでに新たな大国の機密データが映し出されていた。
「アマゾンで動物を相手にしている暇があったら、もっと退屈で腐りきったエリートどもをバグらせるぞ。今回の目的地は――霧の都、イギリス・ロンドンだ」
拓真の言葉に、窓の外の雲海をぼんやりと眺めていた如月蓮が、ぴくりと反応して振り返った。
「ロンドン……? おい、あそこって確か、世界中の金融と伝統を牛耳る、あの歴史ある超巨大財閥の本拠地じゃなかったか。たしか名前は……『ウェストミンスター・ホールディングス』とかいう」
「よく知ってるな、如月。その通りだ」
拓真は不敵に笑い、一枚の資料データを全員の前に放り投げた。
そこに写っていたのは、歴史ある重厚な石造りの街並みの中にそびえ立つ、一切の隙がない超高層近代ビル――通称「金融の要塞」
ウェストミンスター・ホールディングスは、世界中の莫大なマネーと古い階級制度を背景に、「富める者こそが正義であり、平民の意思などただのノイズにすぎない」と豪語する、極度の特権階級主義者たちだった。彼らは伝統という名のベールに隠れ、世界経済を裏で意のままに操ろうとしていた。
「伝統とか階級とか……私たちの自由な色彩や力に比べりゃ、あんなカビの生えた古いルールなんてただのゴミ屑ね」
蓮見はスケッチブックを強く握り締め、その瞳に冷たくも美しい闘志の炎を宿した。
「おもしろいじゃない。あの霧深き古い街を、私たちの圧倒的なパフォーマンスで丸ごと塗り替えて、あの気取った貴族どもをギャフンと言わせてやろうじゃないの」
「賛成だぜ。歴史ある金庫の扉だろうが、俺の磁場で綺麗にこじ開けてやるよ」
蓮が両手をバキバキと鳴らし、不敵な笑みを浮かべる。
霧雨のロンドンに走る波乱
飛行機がロンドンの空港に静かに着陸したとき、外の世界は肌を刺すような冷たい霧雨に包まれていた。
だが、彼らの胸の内にある熱量は、これまでのどのステージよりも高く燃え上がっていた。
「準備はいいか、お前ら。伝統と特権で世界を縛り上げる退屈な貴族どもに、俺たちの最大の『予測不能なバグ』を見せつけてやるぞ」
拓真の号令のもと、天才たちの新たなグローバル暴走劇――シーズン3「ロンドン編」の幕が、今まさに霧雨の都の底で静かに、そして盛大に振り下ろされるのだった。
最後までお読みいただきありがとうございます!
ドバイ編の熱狂を抜け出し、舞台は一気に歴史ある霧の都ロンドンへ。世界中の金融と古い階級制度を背景に気取る超巨大財閥「ウェストミンスター・ホールディングス」を相手に、拓真たち天才チームが今度はどんな鮮やかなイリュージョンとハッキングを仕掛けていくのか、ワクワクが止まらないシーズン3の開幕となりました。
伝統と特権で世界を縛るエリートたちに対し、彼らは一体どんな予測不能の「バグ」を見せつけるのか。現実世界を最高のファンタジーに染め上げる彼らの暴走劇は、新たな大国を舞台にさらに加速していきます。
次回の第14話もお楽しみに!感想や温かい応援をいつも本当にありがとうございます!




