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あきないダンジョン

ダンジョンを商売目的にしていたシャナ

 後日、皇后メアリーからエージェントたちは呼び出された。それもそのはず、ダンジョンマスターにしようとしていた、ドラゴンたちを回収してしまっていたからだ。それに、そもそも、なぜ、皇后みずからダンジョンにいたかもダークたちは知りたかった。

 

 首都にある城はダンジョンと繋がっていると教えてくれたのは、疲れ切ったフィルであった。

「おはよう。みんなダンジョンのロイヤル空間はどうかな?今日はメアリーとブランチの誘いで来たんだが、用件はわかっていると思うが・・・・支度ができたら、上の階の通路で待っているからな。そこを抜けると死首都の城内に直通なんだ!」


「おはようございます。フィル。目の周りが赤いですよ。つもる話を夜通し話されたんですか。年なんですから無理しないで下さいよ。それに、すぐ支度して向かいますよ。」


 ダークはエージェントたちにも声をかけたのだが、彼女たちは朝から新しい魔王城に住めると張り切り、掃除だの買い物だのうきあだっていた。それに、ダンジョンマスターとダンジョンコアの可愛い娘たちが、あっという間に、寝室だのリビングスペースまであっというまに用意したことにより、緊張感がとけてしまっていた。それに、可愛い娘たちはエージェントのお姉さま方と仲良くなりすぎて、パジャマパーティを一晩中して本当に一緒に住めると喜んでいたから、エージェントたちもその気になってしまった。


ダークはエージェントに一旦任せて、フィルを追いかけるようにメアリー皇后のもとに急いだ。


一つ階を上り、通路に出るとフィルが待っていた。フィルに軽く会釈をすると、フィルは笑っていた。

「ダーク緊張するなよ。みんなのことは気にするな。いろいろと聞きたいことがあるだろうからな!」


フィルはそう告げると、皇后のいる城に通路にできた時空のゆがみを抜けダークを案内した。時空のゆがみを抜けると、城の貴賓室に通された。あたりには、ロイヤルスペースにマッチした高級な調度品や家具、そして壺・・・・床にはふわふわな高級絨毯が敷き詰められていた。そして、フィルがドアを開けると同時に召使が数人入ってきて、飲み物の準備に取り掛かった。


甘い紅茶の香りとテーブルに飾られた花の香りがまじり、時間を止めようとした。その時間を動かすようにメアリー皇后が貴賓室に入ってきた。

 「あらあら、気が早い方々ですわね。お天気がよいものだから、お庭のほうにも準備させてるのよ。今からでもよろしければ、移動しませんか?」


フィルがメアリーが何かサプライズを用意しているとわかったのでダークにも移動を勧めるのであった。長い長い廊下を通り、中庭にでると、そこには本格的なパーティーをするようなテーブルがいくつも用意されていた。中央には大きな長いテーブルに白いテーブルクロスがひいてあり立派な燭台や花瓶、そして果物にオードブルが準備されていた。

フィルは驚いたように、メアリーに尋ねた。

「どうしたんだ、メアリー。今からパーティでも始めようというのかい。」

「フィリップ。あなたが今日の主役よ。そこに座って。そして、ダークっていったかしらフィルから聞いていますよ。あなたもそこにいてね。」


ドキドキしているフィルとダークは席に着くと何が始めるかそわそわしている。その横で、メアリーが手を2回ほどたたくと、十数名の女性が中庭に現れた。そして、次々にフィルのもとに近づいてきた。よく見ると人間ではなく半獣人とよばれる亜人たちだ。

 「本物の勇者フィリップ王ですか。おひさしゅうございます。あなた様の下僕。ホビットのルーでございます。」

「懐かしいでがざいます。あなたの召使。ラミアのレイです。お忘れになってはいませんか?」

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・


おのおの数十人がフィルに向けて再開を喜んでいた。フィルは思わず、半獣人たちを抱きしめていた。

ダークはフィルにハンカチを渡すと、止まらない涙を必死にハンカチで押さえるのであった。それを見た、

ドワーフのロリーがメアリーをひぱってフィルの隣にくっつけようとした。


「メアリー様ってものすごいやきもちや気なんですよ。フィリップ様が本当に心の底から愛している従者に会えば死んでしまうけど、どうしても、もう一度会う気が会いたいなら今すぐ来てっていうですもの。」


フィルはドワーフのレイの可愛らしく結んである髪をぐちゃぐちゃにするように撫でた。

「レイは私に会いたかったから来てくれたってことだな!」


「会いたかったにきまってるじゃないですか。フィリップ様。われら従者は、フィリップ王がなくなったとき、伴にみちずれとなり、死ぬ気でいました。しかし、メアリー女王は我ら半獣人ともいえる亜人にも家族のように接していただきました。そして気高くとも気品に満ちた、お優しい御心に触れた我らは、もう一度、フィリップ様にお会いできる今日という日をどれほど待ち望んだことか。」



メアリーも恥ずかしそうに薄っすらと涙を浮かべた。

「ちがうんです。私はそんなにやさしくないです・・・・もし、フィリップ王が本当に呪いがとけてなく、従者に惚れていたならば、殺してしまおうと思っていたんです。」


「わかりやすい嘘をつくな。意地っぱりのメアリーのそんなところが大好きなんだぞ。みんなわかってるんだよ。みんな、席に座れ。お腹はすいてないか。ともにまたあの頃みたいに大いに食べよう!」


それを合図に各テーブルに豪華な食事が現れた。

「みんな食べて食べて、私が仕込んだ料理は最高よ!」

ネクロマンサーのミレーユは指をポンと鳴らすだけで、次々に料理が現れた。それを見ていた妖狐のヨーコは分身しながら、みんなにシャンパンに似た淡い紫がかった飲み物をコップに次ぎ始める。


その光景を見ながらおもわず、フィリップは豪快に掛け声をオーガのキーラを頼むように叫んだ。

「キーラ!いつものように豪快に乾杯の音頭をよろしくな!。もりあげろ!」


しかし、会場はざわざわしてしまった。メアリーは寂しそうに小声でフィルに話し始めた。

「事情があって・・キーラは奴隷になってここから去ることになったのよ・・・」


フィルは驚いたように目を吊り上げメアリーを問いつけた。

「なんでキーラが奴隷になんかになりさがったんだ!教えてくれ!」

ぎゅっと、メアリーの手を握りしめた。

「実は・・・思い人のもとに行くためにはしょうがなかったんです。フィリップ・・・・」


そういうと、メアリーはぽろぽろと涙を流しながら黙ってしまった。ケンタウロスのケリーがキーラについて話し始めた。


 実はキーラはフィリップとパーティを組んでいた竜戦士のラーズのことが好きだった。魔物使いのフィリップの従者になったのも、ラーズの近くにいたかったからである。なおかつ、ラーズがメアリー様の死んだお兄さんの生まれ変わりと知っていたので、フィリップが死んだとき、ラーズを追って、竜人族の村に移り住み、魔物使いでないラーズの従者になるために奴隷契約を結ばざるえなかった。それは、ラーズが竜人族の王となるべくして戻られてしまったからである。メアリー様はキーラから事情を聞いたので、やもえず、メアリー様のお力で、ラーズ王の子を宿すために奴隷従者としてお売りになってしまわれた・・・


「竜人族の王とオーガとの、片思いの恋を結ぶためには奴隷として売るしか方法がなかった・・・どんなに、不幸になってもそばにいたい・・・その願いをかなえる方法がこれしかなかったのよ・・・」


当時、オーガのキーラと一番仲良かった、サイクロプスのマナがメアリーの方にかけより落ち着かせようとした。

「フィリップ様・・・実は・・・パーティを結んでいた竜戦士ラーズ様も、フィリップ様と同じ呪いがかかっていたのを知っていますか?」

「そのことについては精霊神に聞いたぞ!」


そう告げると、マナはキーラから聞いていたことを話した。

「キーラはいかなる時も、いつも、ラーズ様を見ていたんです。ラーズ様たちがメアリー様に転生の呪いを教えるときも・・・そして、ラーズ様が別次元の魔王を体を使って自身にかかっていた、転生の呪いをとくところも・・・」


フィルは動揺したような目でマナを見つめた。

「どういうことなんだ!ラーズが呪いをといたところ見たのか!」


メアリーはマナの手を握りながらフィルの顔を見上げた。

「キーラが正直に教えてくれました。転生の呪いの解き方を・・・それには魔王の骸が必要だったんです。・・・」


メアリーはキーラが見たラーズの転生の呪いの解き方を話しを始めた。


それは、キーラにとっても興味ぶかかった。なぜならば、本来、その呪いは掛けた人に会えば掛けた人が死んでしまうのろいであり、好きな人にかけられると転生しても殺してしまう悲しい呪いだったはずが、竜人族の姫とキーラと双子の姉妹で重複して掛けたせいか、心の底から好きになった人が死んでしまう呪いになってしまったのだ。


 だから、というわけではないが、生前のラーズこと、エルフの第一ライズ王子だったときに、ひとめ惚れしたキーラは婚約者の竜人族の姫から奪うために間違ってライズ王子を殺してしまった。悔み、呪い、妬み、そしてすがる気持ちで、竜人族の姫が掛けた転生の呪いを同じようにまねをして多重に呪いをかけてしまった。


呪いの効果がどれほどかを知らずに掛けてしまったこともあったが、転生した後も、死んでも構わないという気持ちで勇者フィリップの従者となりラーズの近くに現れたが死ぬことはなかったそうです。その話を、フィリップが死んだとき転生の呪いについてキーラから聞きました。そのキーラからの話をそれとなく、ラーズと同じパーティのシャナに話を聞いたのです。そのとき、ラーズは既に呪いを解いていたので、解き方も教わりました。


それは、想像を絶するものでした。なんと、死んだ魔王の肉体に憑依して、サクリファイス(生贄)になるというものでした。


死んでいる魔王をもう一度憑依させて殺す。死ぬことにより、魔王の霊力を取り込んだ魂がサクリファイスすることにより、呪いを完全除去させる。そして、滅し行く魂をネクロマンサーのような魂を操る力で強制的に竜戦士ラーズの体に戻す。


しかし、その呪いはあまりにも魂を2つの肉体に強制に剥がし、戻すという不安定な魂の移動をするために困難を極めたそうです。


キーラもかげながら見守っていたそうです。あとから、ラーズにきいたら、呪いを解く前は、好きになると相手が死んでしまうって嘆いていたそうです。キーラと双子の姉妹もかけた多重呪法によって効力がましたそうです。



フィルはメアリーに再度のろいについて聞き直した。

「ラーズは呪いを解いてかわったのか?」


「人と深くかかわるようになったわよ。あなたも、別次元の魔王を倒した後の、ラーズが明るくなって、あなたの従者たちにも心を開いていたのしってるでしょう。」


「俺が聞いた話だと、無理に解呪を行うと、不安定になり、闇落ちする可能性があるって聞いたから・・・」


そのように、フィルがいうと、首を傾げメアリーが考え出した。

「実は、最近・・・竜人の卵を・・・ダンジョンに置かせてほしいと言ってきたのよ・・・ラーズ兄さん・・・」


今まで黙っていたダークが口を開いた。

「そのダンジョンにあった卵はやはり竜人族の卵・・・・蠱毒という方法で、強い竜王を作ろうとしていたのは竜人族がかかわっているのか!」


メアリーはハッとなって答えるのであった。

「実は、以前から、ダンジョンコアとダンジョンマスターの保護をしているのよ。魔導士のシェナがいろいろと協力的で、魔物の湧くダンジョンの有効利用を考えてくれていたのよ。ときどき、商売目的で多種族にダンジョンを貸していたのは・・・蠱毒をおこなっていたかも!」


ダークは思い当たることを告げた。

「魔王がいなくなっても、異様に強い魔物がいる原因が・・・もしかしたら、関係あるかもしれないぞ。」


同じようにメアリーもボソっとつぶやくのであった。

「本当に強い魔物もいるの?でもいいのかしら、シャナ様は最近見えなくなったもので、ダンジョンをそのまま放置するのは危険なので、ダンジョンマスターやダンジョンコアとしてフィリップ王の魔物の従者の孫たちの教育と成長を願って体験させてるのよ。」


少し不安になっていると、フィリップのために久しぶりに集まった半獣人たちが一斉に立ち上がった。

「フィリップ王の従者は誰一人不幸せになりません。フィリップ王もメアリー女王のためならば皆の命に代えても!」


フィリップも覚悟を決め雄たけびを上げた!

「ラーズの奴隷ではない!キーラは我の従者だ!キーラがラーズの元で幸せを望むならば我が幸せに導こうぞ!ラーズの生き方を説いてやろうぞ!キーラの幸せのために!オー!!」


一人の娘のために古びた勇者が昔の仲間とともに光り始めるのであった!

ぼちぼち更新します。

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