お酒の話。
お酒の話。
お酒を飲んでもいないのに二日酔いになったことはありますか?
私はあります。
度数が高い、明らかにその呼気に含まれていた芳醇な香りを纏う旦那様という名の酔っぱらいのせいです。
旦那様は基本的に家飲みはしない人です。時よりバーのカウンターにて、バーテンダーや気心知れた友人と語りながら、度数の高いお酒を飲むのを好みます。
ちなみに私は行ったことはありません。飲みに行く彼の足として、車での送り迎えをするのです。報酬はコンビニのアイスやスイーツです。安いとみるかは人それぞれでしょう。
酔った彼が夜中に具合が悪くなっては大変です。
閉じられた部屋の中、爆睡する酔っぱらいの側で心配しながら眠りました。それだけなのに私の朝の目覚めは最悪なものになりました。
酔っぱらいはとても清々しい朝の目覚めを迎えたというのに。
私の二日酔いの思い出はこの一度だけです。換気の為にドアや窓を開けて眠ればよかったのですが、季節は冬。凍死は御免です。
何故こんな目にと苦しむ私の側で、二日酔いなど関係無い爽やかな笑顔を見せる旦那様にイライラしてちょっぴり暴力に訴えそうになったのも今や笑い話です。
旦那様はお酒に強い人ですが、私はどうやらお酒に弱いようです。そんな気はしていました。そもそも旦那様が持ち帰った匂いだけで酔えるとかおかしいではありませんか。よくよく思い返してみれば酒場には片手で数える程度しか行ったことはありません。
私は度数が高く、芳醇な香りのするお酒は全くといってよい程飲めません。香りを嗅いだだけで危険だと判断するようなのです。辛口な日本酒や赤ワインでさえ旨いと感じません。試していませんが外国の有名なお酒も恐らく無理でしょう。
ちなみにビールは美味しくはないけれど飲めます。
甘いカクテルや梅酒などの果物で作ったお酒、超甘口な白ワインならなんとか美味しいと感じるだけましかもしれません。
そんな私が絶賛してしまうお酒があります。
地元の酒造会社が造り上げた『日本酒で造った梅酒』です。大吟醸を使って造られた一瓶三千円以上で市販されているお酒です。とても口当たりと香りが良く、きついお酒が飲めない私が思わずおかわりしてしまった程。
友達の結婚披露宴で出逢ってしまった私のイチオシのお酒。
値段に動揺した私はそれ以来口にしてはいません。が、その商品を店で見る度、ため息が零れます。
友達の結婚披露宴が終わり、幸せでふわふわした気持ちを終始ニコニコ笑顔で表現し、顔を赤くした私はかなり不気味であったらしく、この時の酔った私を目撃した弟たちは一切この時の話はしません。
「なんで梅酒二杯とビールちょっとでこうなるんだ。飲めないにしてもおかしいだろう」
と言う、次男坊の呟きを私は忘れません。
……お酒は二十歳からですよ、未成年の皆さん。




