【秋/コスモス】 コスモスの中に小さな星々
先週は、至る所でキンモクセイの香りがしていました。次々と来る台風に気を取られているうちに、秋がいつの間にか深まっていたのですね。
開花が待ち遠しかったコスモスも、あちこちに咲きほこっています。
それでは、コスモスの花の写真をご覧ください。
どうぞ~
……。
写真がドアップ過ぎるでしょ。それは、花粉やないかー! と、心の中でツッコミを入れられたでしょうか。
いえいえ、これがコスモスの花ですよ。
青い丸で囲っている星型の部分が、コスモスの花らしいのです。
コスモスを調べているうちに、私も今回はじめて知ったので、ドヤ顔で披露しました(笑)
おしべの先っぽも小さな星型になっているので、花がたくさん並んでいると、満点の星空みたいです。
それにしても……あのピンクの花びら状のものは何なの? と思いますよね。
私も思いました。
あそこは“舌状花”というまた別の形状をした花なんですって。花びらがあるだけでおしべやめしべがついていない、そういうタイプの花なんだそうです。
複雑でよくわからなくなってきますが、花びらと思っていたところも、真ん中の花粉と思っていたところもそれぞれが違う2つのタイプの花なのですね。
一輪のコスモスの花と思っていたものが、じつはたくさんの花の集合体だった訳です。
昆虫は、舌状花のピンク色に惹かれて飛んできます。
虫を惹きつけるピンクの威力はかなりのものでした。コスモスの写真を撮っていたら、虫が常にフレームインしてくるのです。
下の写真では、貴重なエサ場を誰かに取られてはなるものかという感じに蜂が陣取っています。
蜂がちょっと離れた一瞬を狙ってコスモスにカメラを近づけたのですが、蜂さんが激おこで戻ってきて、カメラに攻撃をしかけてきました。蜂さん、お仕事の邪魔してごめんなさーい。
そういうわけで、こんな感じのしか撮れませんでした。
↓ 虫が嫌いな方は、閲覧注意です。 ↓
虫がいない写真も撮れましたが、こちらは花びらが斑入りで、ちょっと変わっていますね。
この花を違う角度から見ますと……。
じゃじゃ-ん!
↓ 虫が嫌いな方は、またまた閲覧注意でございます。 ↓
コスモスの背景に、紅葉している木(プラタナス?)が写り込むんです。
いい構図! と思って撮ったのですが、ハエみたいな虫が気になりますよね。すみません。この子もなかなか退いてくれなかったんです。
まあでも、コスモスが来年もたくさん咲くためには、虫がいっぱい寄ってきて受粉しないといけませんからね。
☆
ここで、俳句モドキを一句。
―― コスモスの真中に 虫誘ふ宇宙 ――
短歌モドキも一首。
―― コスモスの おしべの形 星に似て 蠅は見たるや 幾千の星 ――
☆
俳句モドキは、花の形からイメージをふくらませました。
花が星の形をしていて、そのまた中心に星の形をしたおしべがあって……。
星型がいっぱい散りばめられた花がまるで宇宙のように思えてきて、こんな句になりました。
短歌モドキは、虫の見ている世界に思いをはせて詠んでいます。
虫の目は、複眼というしくみになっているらしく、目のレンズが人間のように片目に一つではないそうです。蠅はレンズが数千個もあるんですって。コスモスのおしべの先っぽについている星型のものが、虫には無数の星に見えているのかな、なんて妄想してみました(笑)
英語では、“コスモスの花”と“宇宙”は同じつづりです。由来は調べていませんが、どこかに共通点があるのでしょう。身近でどこにでも咲いていますけれど、じつは知らないこともたくさんあって、ロマンがありますね。
☆読んでくださった方、ありがとうございました☆