第十四話
一週間後。
私とヒヨリンはレベル上げやスキル入手、プレイングの鍛錬をきっちりした。
そして大会の当日になる。
会場には沢山の参加者が集まっている。
私の隣でヒヨリンはワクワクした様子で待っている。
私も彼女と同じくらい楽しみだ。
参加者自体はとんでもなく多いらしく、ガチな対戦大会というよりはエンジョイ大会というイメージだ。
「どんな強い人達が相手になるかな」
「ヒヨリンは何が目標?」
「うーん。とりあえず色んな人と対戦して、なるべく多くに勝ちたいかな……数字なら……勝率七割強を目指したいな」
やたらと意識の高い目標を掲げている。
流石と言うべきなのだが、私はヒヨリンが心配にもなる。
彼女はゲームに一生懸命だけど、気持ちが強すぎて自分の事を忘れてしまうことも多い。
よくそれで体調を崩したり、ゲームで失敗しかけてしまうこともある。
だからそれだけが心配だ。
今日までの日も、彼女は無理をしているというか、いつも以上に張り切っていたから。
「……ヒヨリン。無理だけはしないで楽しんでね」
「……ありがとうカオリ。カオリこそ負け過ぎても不貞腐れ無いようにね」
彼女は気さくに笑ってみせる。
これなら心配は要らないか。
私達は前に立つ司会進行と思しきアバターを見る。
時間になると辺りが静まり返り、司会進行の人が話し始める。
『この度は、第一回ルミナスフロンティア大規模イベントに参加頂き。ありがとうございます! 事前に告知は致しましたが、改めて詳細情報をお伝えいたします!』
全員が司会進行の人に注目する。
するとその人の後ろに、イラストやグラフ等の描かれたホロが現れる。
『ルールは至って単純! ライバルを倒してポイントを取得するだけ! 自分の初期持ちポイントは10ポイントで。ライバルに倒されるとポイントを全て奪われて初期地点に戻されてしまいます! そうやってライバルから時間いっぱいまでポイントを奪い合ってください! オマケ要素としてこのイベント内限定の装備品やダンジョン等も用意されていますので、そちらもお楽しみください!』
説明が終わると、会場の全員が「うおお」と歓声を上げた。
司会進行の人がそれに呼応するように笑顔で跳ねる。
『では! やる気十分で盛り上がった所で! 皆さん準備はよろしいですかぁ!?』
全員がそれに呼応する。
私達も「おぉー!」と言う。
そして司会進行の人がカウントダウンを始める。
私達は二人で見つめ合って、一緒にカウントダウンをする。
ゼロになった瞬間、体が急に光出した。
「お互い頑張ろうね!」
「うん! 全力を尽くそう!」
そう言って私達は、光に飲まれてこの場から消え去った。
続く




