学園襲撃、レムの真実と封印解放3
「レンドラーク=ムスペイルだ!アズラ!早くしろ!」
「う、うん」
「させるかよっ!」
アズラに駆け寄ろうとするギース。
「邪魔をするな!《パラライ!》」
ギースの体が無理矢理止められる。
「アズラ、方法はわかっているな?大丈夫だ、必ずできる」
そう言うとブローチに姿を変えたレム。
何本もの稲妻が交わったブローチ。それを手にしてアズラが叫ぶ――いつもは集まらない魔力が簡単に集まる――
「―召喚、レンドラーク=ムスペイル―」
アズラの宣言に呼応してブローチが輝く。
次の瞬間、巨大な稲妻がきらめき、一頭の獣が現れた――
「ふう…こっちの姿に戻るのも久々だな…」
「これが…レムの本当の姿…」
姿は獅子に似ている。しかし、体は漆黒の毛皮、たてがみは胴体に向かってなびく稲妻だ。
「麒麟の…精霊だと…?」
麻痺が解けて動けるようになったギース。しかしその顔には恐怖が浮かんでいる。
「大誤算だったが、仕方ない…。覚悟はいいな…?」
そう言うとレムの姿が消える。
厳密に言うなら消えた訳ではなく、目視不可能な速さで移動しているのだが、もはやそんな事は関係ない。
その速さのまま、前足で殴る。
「があっ!」
強く吹き飛ぶギース。
「まだまだこれからだぞ…?」
平然と吹き飛ぶ先にまわり、空中に打ち上げる。
空中で蹴り飛ばし、再び先回りして地面に叩きつける。
「とどめとするか…《ライトニング》」
魔術の宣言が完了するとバン、バン、バン!と三本の雷が落ちる。
一度の宣言で何本もの雷が落ちる辺りから、普通の魔術師と比べものにならない力がある事がわかる。
「終わりだ…」
最後に一撃、特大の雷が落ちる。それは無慈悲にもギースを穿った…。
「ふう…久々に力を使うと制御ができないものだな…」
地面に降り立ったレム――ムスペイルが感想といった感じでぼやく。
「ありがとう…レ…ム…」
最後にそんな言葉を言って、倒れたアズラ。
「まぁ仕方がない。主人の懸念通りなら当然のことだ」
―アズラの力が解き放たれた―
はい、異常に強かったレムくんでした。呼びまくるとバランスぶち壊しますので、召喚は極力控えようかと…。
ちなみに章末イベントは次回で終わりですが、第八章の頭数話は章末イベントの続きみたいな話です。




