第四章章末イベント〜入学式、運命に加わる兄妹1
この章の章末イベントは特に大きな戦闘はありません。さらに二話構成と少ないです。
春休みの最終日、始まりの草原でのひとコマ
「ねぇ…やっぱりやめようよぉ…」
「なに言ってんだ!見たことのない世界だぜ!冒険がオレを呼んでいるんだ!」
「ま…待ってよぉ~…」
一団とは違う道を歩く少年少女が二人。…新入生だね、うん。
で、結局踏み入ってしまったのは獣牙の寝床。新入生は絶対に踏み込んではいけない地域だ。だって死ぬから。
「お兄ちゃぁん…怖いよぉ…戻ろうよぉ…」
「大丈夫だ!オレがついてる!」
自信満々に言う少年に聞こえないように
「…だから不安なんだよぅ…」
と少女は呟いた。
で、こういう奴らのお決まりとして……
「ガルルルル…」
魔物に襲われる。
「キャアアアァッ!!」
「ウワアアアァッ!!」
時は少し戻り獣牙の寝床……
「ごめんねレム。こんな朝早くから採取に付き合わせて」
「…悪いと思うなら起こすな…」
アズラとその飼い猫のレムがいた。
「だって一人じゃ寂しいから…」
「…そうか、ならあいつらに頼めばいいだろう?」
「いや、今回の採取は僕だけのためだし、朝から起こすのも迷惑かなぁと…」
「…人は駄目でも猫ならいいと…?」
「いや、そうじゃなくて…」
「キャアアアァッ!!」
「ウワアアアァッ!!」
「!?行くよレム!」
「…あぁ…」
アズラとレムが声のする方へ駆けて行った…。
「な…なんだコイツ…」
二人の目の前にいたのは真っ赤な狼―ブラッドウルフだ―。性格はご存知の通り凶悪。この状況なら間違いなく二人に襲いかかるだろう。さらに二人にはまだプロテクターがない。噛みつかれると最悪……。
じりじりと詰め寄る紅い獣。大きな木に二人を追い詰めると…
「グガァッ!」
二人に飛びかかる。二人が死を覚悟したとき――
「《ライトニングッ!》」
天空より雷が落ちてきた。それは確実に獣を捉え、撃退する。そして…
「「………?」」
二人が目を開けると天に手を掲げている少年―アズラがいた。
「大丈夫?怪我はない?」
「は…はい!大丈夫です!」
少年はそう答えた。
「そっちの子は?」
「あ…ありがとうございます!この恩はいつか必ず!」
「だ、大丈夫だね?」
「は…はいっ!」
話しているとそこに…
「こらー!あなた達、勝手に列を抜けたらダメでしょ!」
去年の入学式、アナウンスをしていた女性がやって来た。
「じゃあ僕はこれで」
立ち去ろうとするアズラに…
「「あの…名前は…?」」
二人が同時に聞く。
「ん?僕?僕は…アズラっていうんだ」
「…アズラ、時間がない…行くぞ…」
「うん、じゃあね」
去って行くアズラたち。
「アズラさん…かっこよかったなぁ…」
「うん…」
「コラー!ちゃんと聞いてるの!」
説教などどこ吹く風とばかりもの思いにふける二人。
―新たな生徒が入ってきた―




