表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/174

第一章章末イベント〜肝試し、呪いの舘1

この話から三話、章末イベントになります。章末イベントはいつもの話とあまり変わりませんが、普通の魔物とかでないボス的な存在と戦います。期間は常に○休みの期間です。

六月の末――学園の夏休みが始まる時期だ。



で、五人はというと…


「夏休みと言えば!?」


「海〜!」


「学園内に海は無いよ?」


アズラが冷静に否定する。


「山〜!」


「火山か雪山でキャンプするの?」


カティが皮肉めいたことを言う。


「じゃあどうすんだよ?せっかくの夏休みなのに、なんかやろうとは思わないのかよ?」


「ねぇねぇ〜肝試しは〜?」


「無理でしょ…{……無理じゃないよ……」…え!?」


カティの否定に対してエンカが言う。


「……ハウルって人が言ってた…『深紅の舘』は肝試しに使えるって……」


「そういえば…」


「そうだったね…」


「じゃあ肝試しに決定だな!」


かくして、夏休みの思い出作りは肝試しに決まったようだ。


「決行は今日の午後八時半。学園西門に集合な」


そうして解散となった。




その頃深紅の舘の中では……


「えーっと、これで、できるはず。後はこの石を結界の中に置いて、と……。よし、準備は完璧ね!ふっふっふっ、これでみんなを驚かせられるわ!よし、《開け!異世の扉!》

……ってあ、あれ?」


怪しげなオカルト系の魔術――もっとも一つの魔術グループだが……


「キャ、キャーッ!」




「レムは部屋で待っててね」


「あぁ、行ってこい」


午後八時半、学園西門に集合した五人は、そのまま学園を出て、深紅の舘に向かう。幸い道中では魔物とは遭遇せず、無事に舘まで着いたのだが……。


「…なんだこりゃ」


紅い舘はなんともおどろおどろしい雰囲気に包まれていた。


「な、なんかとっても怖いね…」


「というよりなんか、怪しくない…?」


「いいじゃん、なんか本当のお化けとか出そうで」


「とりあえず入ってみようぜ。よくある勝手にドアが閉まるってオチは無いだろ?」


テムダを先頭に舘に入ろうとする五人。だが…


「……あ…」


何かに気をとられるエンカ。


「どしたの〜?」


エンカを気にして立ち止まるサクヤ。


気付かず入る三人。その瞬間……。


「ギギギギギッ…バタンッ!」


「{………」」


呆然とする外の二人。



当然、中の三人も……

「{{………」」」


固まっていた…


「ちょっと待て!何だこのベタな展開は!」


「えっと…冗談…だよね…?」


「ちょっと二人とも、扉開かないわよ!」


「{………」」


そして、まわりを見ればそこかしこで幽霊が徘徊している。完全に幽霊屋敷だ。


「{{ワアーッ!」」」




「うわっ、どうしよう本当に開かない!」


押す、引くではなく、殴る、蹴る+魔術で扉を破壊して開けようとしていたサクヤ。エンカも参戦するが壊れない。


「{{…ワアーッ!…」」」


「今のって…」


「……うん…仕方ない。一度学園に戻って助けを呼ぼう…」


幼き荒野に向かう二人。だがどうも悪い事は重なるようだ。


「あれ…リザードだよね〜?」


「……うん…厄介…」


荒野にはリザードの群れ。ブラッドウルフよりさらに強い魔物だ。ざっと見積っても五体はいる。無理だ。


「エンカ、廃虚から向かうよ!」


「……わかった……」


廃虚を目指す二人。




―三人の肝試しが始まった―

はい、王道の幽霊屋敷設定一直線です。使い古されても起きるものは起きる。心に留めておきましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ