8月2日
世界に一人も人が居なければ僕はすべてをあいせるのに。
年がら年中そう思っている。いる。
白と黒のコントラストだけで描かれている風景があって、
その風景は僕の中でいつまでも白黒の町なのだ
もう二度とあえない町があって、人がいて、空があって。
今一度風景の町を訪ねた時、
そこはすでに白黒になっていた。
緑の木々、青い空、駐車場の砂利、人々が笑う黄色い逆三角の向こう、
▽ 人 木々木々▽ ▽ ▽
木々 ▽ 人▽ 校舎 木々木々木々
人 人人 木々木々 砂利砂利砂利 車 ▽
一人で夢を見る校舎の姿在りけり。
冷えたその校舎の中で、僕はまた白黒の写真を見ている
色があるはずなのに、光は遠く向こうでさざめいているせいで白黒に見える
友達のことを考えて、もしかすれば地味なあの子だって光が近くに来れば輝くかもしれないな、
と、おせっかいを焼いたら、嫌われるのが世の常でありました。
古い古いその校舎の中には誰もいない人々、
人々がいないんじゃなくていない人々。
相手がゆうれいであるかのように扱われ、また扱い、
そうして一人で生きていくんだと妄想した夢が今、
夢のまま僕の目の前に現れた。
未来を知りたくない。
今のままでいい。
アイフォーンが15を超えるような未来を知らないで。
新しいものが良いみたいな顔をしないで。
スーパーファミコンだっていいものだよ。
スイッチを欲しがらないで。VRを知らないで。
明日は良い日だなんて言わないで。科学の進歩はすばらしくない。
だから、だから、
お願いだから死なないで。
笑って死に向かっていかないで。
時間が過ぎること。技術が進歩すること。
最新式のゲーム機が出ること。ソフトがどんどん更新されていくこと。
それら全部、死に向かっていくって言うことだ。
服を着ないで服を着られる機械の中で、
バッドエンドの涙を流した。
昔を全部思い出して、そして未来を全部忘れたい。
過去の夢の中で鳩と遊びたい。
それとも、それとももしや、
未来になれば過去にいけるのでしょうか。
8月2日の夢。古くて暗くて冷えた木造学校の夢を見た。優しい先生と、ドラえもんの着せ替えカメラのような機械が印象に残っている。




