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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
三章

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062 初めての料理教室


 猫さんにボッチを気付かされた私は、うり坊をこねくり回して現実逃避。だってかわいいもん。成獣にしたら、モフモフのベッドになる優れ物だ。

 本当の能力は、私より強い大きなイノシシだよ。ステータスで大負けしていたから、ちょっとヘコミました。


 猫さんはというと、目下の目標はダークドラゴンの背中に乗って空を飛ぶことらしい。ドラちゃんが嫉妬してて、乗ろうとしたら怒るんだって。

 ログアウトする前に見た猫さんはドラちゃんに向かって土下座していたけど、あんなの効果あるのかな?


 家族にも騎獣を自慢した翌日は、ログインして始まりの町を歩きながら友達探し。いや、うり坊の散歩。いやいや、我が子自慢。

 始まりの町では騎獣取得者が少ないのかあまり歩いていないのに、私のうり坊も目立たない。うり坊を使って声をかけてもらうぞ作戦、すでに破綻してそうだ。


 これではナンパを期待しているみたいなので、作戦変更。どこかのギルドでも見学しようかと考えていたら、予約の日、今日じゃん!

 私は慌てて走り出した。


「ま、間に合った~」


 今日は料理人ギルドの料理教室の日。ギリギリ滑り込みセーフだ。

 先生にテーブルを指差されて移動すると、目に付くプレイヤー。おばちゃんとお婆ちゃんばっかり。あ、ナンパ対策で女子と男子は別教室になってたんだった。


 これでは同年代のお友達ができないと肩を落としていたら、前から私の名前を呼ばれた。


「カノちゃん?」

「あっ! マーヤさん!?」


 マーヤさんとは、お兄ちゃんのただのパーティメンバー。お兄ちゃんは好きみたいだけど。

 私はちょこっと大声を出したから注目の的となってしまったので、ペコペコ頭を下げてテーブル席に着いた。


「まさかこんなところにマーヤさんがいるとは思ってませんでしたよ~」

「フフフ。私は会えるんじゃないかと思っていたよ。ハル君から料理教室に通うって聞いてたもの」

「ひょっとしてお兄ちゃん、私のことダシに使いまくってます?」

「私が聞くこともあるから許してあげて」


 私がちょっと頬を膨らませると、マーヤさんは大人対応。お兄ちゃんにはもったいないね。


「あ、始まるみたいよ」

「なに作るんでしょうね~」


 マーヤさんと喋っていたら食材が配られ始めたので、私は期待に胸を膨らませるのであった。



 私のテーブルは、年齢低めの4人。でも、上は30歳の人で、私が一番年下だ。その30歳の人はもう1人と知り合いなのか、隣り合わせに料理するとのこと。

 私達も知り合いなので、ちょうどいいね。私、マーヤさんと数分しか喋ってなかったけど……


「今日はオムライスみたいね。カノちゃんは作れそう?」

「いえ……恥ずかしいんですけど、包丁を持ったのもPHO始めてからなんです」

「高校生ならそんなモノよ。私も大学に入るちょっと前ぐらいに慌ててお母さんに教えてもらったもの」


 どうやらマーヤさんは、大学生になってから1人暮らしをしてるとのこと。料理のレパートリーを増やすために、楽々通えるパンゲアヒストリーオンラインの料理教室に通うことにしたみたいだ。


「それにしても、ゲームから料理を始めるなんて不思議な感じね。前からやってるモノだと思っていたわ」

「いえ。全然です。ゲームの中で知り合った師匠に、料理を趣味にしろと言われまして。あはは」

「その師匠って……猫さん??」

「へ??」


 お兄ちゃん、マーヤさんとお近付きになりたいからって猫さんのこと喋ったの!?


「あ、違うの。ハル君、その人のことを喋る時、いつも猫って言い間違えるのよ。教えてくれないから、カノちゃんにカマかけたみたいな?」

「うっ……今のでバレましたよね……」

「聞かなかったことにするから、あとで教えてね」

「はぁい」


 田村兄妹、隠し事に不慣れ。いや、お兄ちゃんのせい。そんな言い間違いしたら、絶対に気になるよ! 私も気を付けよっと!!



「あ、凄いじゃない。上手上手」

「エヘヘ。切るだけは、師匠に仕込まれたので」


 料理が始まるとマーヤさんは褒め上手。私が野菜のみじん切りをするだけで、ちょうどいい塩梅で褒めてくれるから、好きになっちゃいそう。


「そうそう……フライパン振るの難しいなら、混ぜるだけでもいいみたいよ。こんなふうに」

「あ、はい。これだけでいいんですね」


 チキンライスの工程になると、すでに遅れ始めた私。フライパンだけで引っくり返すの難しいね。


「ここが私も苦手なの。しかも今回はフワフワ卵じゃない? 卵に火を入れすぎると、チキンライスの卵焼き乗せになっちゃうの……どうかな~?」

「わっ! フワフワです! お店みたいです!」

「ウフフ。ありがとう」


 マーヤさん、フワフワオムライス、成功。私は失敗……マーヤさんが整えてくれて、ちょっとはオムライスに見えるようになりました。


「うぅ……ゲームモードでやればよかったです~」

「ゲームモードはあまり美味しくないって先生言ってなかった?」

「そうなんですけど、見た目が……」

「半分こしよ? カノちゃんが初めて作ったオムライス、彼氏さんより先に食べられて嬉しいな~」

「か、彼氏なんていませんよ!」

「ウフフ」


 ヤバイ……これは惚れてまうやろ~! お兄ちゃんにはもったいなさすぎるよ。いや……結婚したらお姉さんになるのか。応援すべきか、失敗を神様に祈るか悩みどころだね。


 初めての料理教室は、マーヤさんのおかげで終始楽しく受講できた私であった。


 ちなみに私の作ったオムライスは、卵が固くて味が薄くて微妙な感じでした。マーヤさんと同じレシピで同じ材料を使ったのに、なんでこんなに違うんだろう?


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